5年近く前の映像ですが、ファン友さんがみつけてきてくださったのでご紹介します。
国民が作る大統領の書斎-という、”光化門一番街風通しのよいコミュニケーション・フォーラム”主催の番組です。
大統領に読んでほしい一冊をあげて、内容の紹介とおすすめポイントなどコメントする企画、のようです。
2017年5月10日に就任した、就任直後の文在寅大統領に薦める一冊をヨンウニムが紹介しておられます。
ヨンウニムが推薦された本は、『あまりにも騒がしい孤独』 ボフミル・フラバル 著 でした。
石川達夫 訳 で、松籟社から、日本でも翻訳出版されています。
日本語版はこちら
チェコの作家、チェコ語の作品です。
文学作品>小説に分類されるみたいですが、限りなく哲学書に近いと感じられるものです。
文章自体は平易で、150ページほどしかない短編ですが、内容は重く難しいです。
ヨンウニムの解説によると
「人生の半分を、古紙(廃紙)の圧縮を生業として生きてきた古紙処理人が主人公で、この人は、世界中に無数に存在する本を集めて圧縮しながら、本の中に書かれた知識を、自分のものとして吸収していきます。彼が心の中に会得した優れた知恵や知識がたくさん紹介されています」
のだそう。
で、その優れた知恵や知識が書かれた一節を朗読してくださいます。
日本語版では、68ページの冒頭にあたり。
こんなふうにすべてが、僕がこの世で見てきたものすべてが、前に進んでは元に戻るようにできている。鍛冶屋のふいごや、緑と赤のボタンの指令で動く僕のプレスみたいに、すべてがひょいと反対のものに跳び移り、ただそうしてだけ、この世では何ごともびっこをひかずにすむんだ。
韓国語訳と日本語訳は、本質的には同じことを言っているのでしょうが、かなり違います。
で、この一節を通してヨンウニムが大統領に伝えたいことは、以下のとおりです。
「これから大統領の職責を果たしていかれる中で、思い通りにいかないことも多々あると思います。どんな現象であっても、その現象ごとにそれぞれ意味があり、必然があるということが、この本を通じて大統領に伝わることを願います。大統領が幸せであればいいと思います。そうあってこそ、国民も幸せになれると思うからです。ご活躍を期待します」