https://www.youtube.com/watch?v=WCUfCtYB75k (前半)
もちろん字幕はありません
1300年の時を超えるストーリーがちょっと複雑なので、例のごとく、解説させていただこうかと思います。理解できたほうが、動画を見ても楽しいですものね!
ヨンウッチの演技は、まだまだ<原石>
ここから、今のような演技派俳優に成長されるなんて、予測できた人はすごいです
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時は今から1300年も昔。
強い雨の中、イムギの跡を追うムジョ(ヨンウニム扮)と老師。
『武人時代』のキョン将軍とはまた違ったイメージ。まるで戦隊もののヒーローのような出で立ちです。
イムギというのは、ハングルで이무기と書き、NAVERの日本語辞書によると、龍に成れず、水に住むオロチ(千年待たなければ龍になれない)というように説明されています。韓国語の辞書だと「ツノのない龍」という説明も。
いずれにせよ、韓国の怪奇伝説の主人公です。
ムジョの矢に射られ、少しずつウロコに覆われてゆく(本性があらわれてくる)顔がわかるでしょうか?
そうしてとうとう息を引き取ったイムギを、ムジョは倹龍沼に蹴り落としたのでした。
それから1300年後。
カメラマンのソンド(イ・セチャン扮)が、アシスタント1名、水着のモデル2名を連れて沼にやってきたところから、<現代>の話がスタートしました。
調子よくシャッターを切っていたのに、山の天気はきまぐれで、一気に黒雲が立ち込めてきました。
仕方なく下山を始めますが、途中で道に迷ってしまいます。
日がとっぷり暮れてからも山道を迷い続ける4人。
その暗闇の中で、ソンドがおかしな幻覚を見ます。
自分が女性を襲っている、恐ろしい幻覚です。
思わず足を滑らせて斜面を転げ落ちたソンド。
足を挫き、途方に暮れる4人の前に、寺の灯りが見え、泊めてもらうことになりました。
恐ろしい幻覚が鮮明に思い出されるソンドは寝苦しい夜を過ごしますが、その頃、幻覚の中でソンドに襲われた女性が、実際に何者かに襲われ、肉体が跡形もなく蒸発してしまうという奇怪な事件が起こっていました。
洋服と靴とバッグと、、、そして、髪の毛だけが現場に残っていて、髪の毛以外は通りすがりの男が拾っていきました。風に飛ばされる髪の毛が不気味です。
翌朝、ソンドを残し後の3人はソウルに帰ります。
一人寺に残ったソンドが、聞きなれない音を聞きつけて仏堂をのぞいて見ると、その音は若い娘が僧侶に警策で打たれている音でした。
「今日はこの仏堂から一歩も出るな」と言われる娘、タンヨン。
僧侶はソンドが覗き見ていることにも気づき、「ここで何をしている?」と問い詰めます。
「聞きなれない音がしてもんで・・・」と答えに詰まったソンドの声に振り返ったタンヨンの顔は、なぜかソンドにはとても見覚えのある顔でした。
夜になり、土間に下りたタンヨンは、近くに人の気配がないのを確かめると、薪を指でそっとなぞります。
するとどうでしょう。指の触れたところから、炎が立ちのぼりました。
その火を竈に投げてほっこりしていると、戸口に人の気配が?!
「おじいさん、ごめんなさい」タンヨンは慌てふためき謝りますが、入ってきたのはソンドでした。
水をもらいに来たソンド。タンヨンの目が見えていないことに気づきました。
翌日は天気もよく、挫いた足もずいぶんよくなったので、ソンドは沼の風景写真を撮りに出ましたが、そこで、民族衣装を身に着けた女性が崖から沼に飛び降りるのを目撃してしまいます。
慌てていると、すぐ自分の足元から、もう一人、沼に飛び込む人がいました。金色の長髪で、やはり古めかしい服装をしています。イムギです。
後から飛び込んだ人が女性を助けて水面に上がってきたのを見て、ソンドは腰が抜けるほど驚きました。なんと、自分そっくりの顔をしているではありませんか!
その夜、ソンドはまた、夢を見ました。
娘の肩には特徴的な大きなほくろがありました。
「一目でいいから明るい世界を見たい。あなたのお顔を拝見したい」と願う娘に、(娘は盲目でした)、「光を取り戻した目で何が見えても、決して私を裏切らないと誓えるか?」と念を押すイムギ。
「どうせ一度は死んだ身の上。約束を守ります」と誓った娘でしたが、、、
と、ここで目いきなり扉が開き、まぶしい光に目が覚めたソンドに、「さっさと出て行ってください」と僧侶が厳しい口調で言い放ちました。
なんとなくすっきりしないまま、下山を始めたソンド。
途中、また道に迷いそうになったところへタンヨンが現れ、車を止めたところまで、黙って先導してくれました。
どことなく見覚えのある顔に、道案内の好意が嬉しくて、ソンドはタンヨンに名刺を渡します。
最後に、「あなたの顔に触らせてほしい」というタンヨンの頼みにも快く応じ、
去ってゆくタンヨンを振り返らせて、写真を1枚撮って帰りました。
すぐにタンヨンは僧侶の罰を受けますが、掌で警策を止め、僧侶に反抗を試みます。そのせいで、今度は仏堂にしっかり鍵までかけられてしまいました。
「前世の罪のためだからって、理由もわからず罰せられても、何を直せばいいのかもわかりません。お母さんのところへ帰らせて」
泣いて訴えますが、
「お前の母親はもうこの世にいない」と言われてしまいました。
母が死んだという言葉に衝撃を受け興奮しきったタンヨンは、おそろしい力を発揮します。
仏堂の障子も僧侶の身体も吹き飛ばし、寺を抜け出してしまったのです。
カメラは、ソウルのディスコクラブに移り、ナンパ男ぶりを存分に発揮しているソンドの姿を追います。
モデルの女の子をひとりマンションの部屋に連れ込みますが、そこにはすでに彼女が待っていて修羅場に。。。
二人とも部屋から追い出して缶ビールを取り出したところで、また恐ろしい幻覚が見えます。女性が何者かに追われている幻覚。自分の目は、追う者の視線でそれを見ています。道路に倒れ込み、襲われる女性。
パトカーのサイレンを聞いて外に飛び出そうとドアを開けると、
ずぶ濡れのタンヨンが、そこに立っていました。
「他に行くあてがなくて」とひと言言ってすぐ、意識を失ってしまったタンヨン。
ソンドが介抱してやるようですが・・・
鳴り続けるサイレンの音に沿って、場面はパトカーを捉えます。黄色いテープが張られた事件現場に駆け込んでゆく刑事たち。
そこでようやく、ヨンウッチの登場です。
新米刑事の彼は、4車線の道路で左折に失敗して遅れた(韓国の道路は右側通行で左折はちょっと難しい?)と言い訳しながらやってきた彼は、目撃者の異様な証言を聞きます。
「子どもたちが、カツラ、カツラと言うもんだから、持って帰ってやったら喜ぶだろうと思って拾ったんだが、それが、カツラじゃなかったっていうじゃないか」
「カツラじゃない? つまり、人間の髪の毛だったってことですか?」
「はい、そのとおりです」
現場には、抜け殻のように落ちて雨に濡れた洋服と、ちょうど足の位置に転がるハイヒール。洋服の上には、真っ赤なマニキュアが塗られた爪が落ちていました。
タンヨンをベッドに寝かせ、自分はソファで眠ったソンドは、勝手に点いたテレビの音で目を覚ましました。ベッドで寝ているタンヨンを見て驚いた様子から、昨夜はお酒を飲みすぎて記憶がはっきりしないようです。
「お母さんが生きているのは間違いないのか?」
「はい。ついこの間まで、消息を教えてもらっていました。私が二十歳になるまでお寺で我慢すれば、母も私も無事に暮らせるとおっしゃっていたのに、突然死んでしまったなんて信じられません。私が生まれたのは、サルギ・コルという村だそうですから、そこへ行けば母のことを覚えている人がいるかも」
「それこそ、坊さんの作り話じゃないのか?」とからかうソンドに
「私が前世で罪を犯したために、母と私が今のように苦しむのだそうです」と答えるタンヨン。
前世なんてと笑いながらも、寺に閉じ込められて世間知らずに育てられたタンヨンが可哀想に思えたソンドは、サルギ・コルという村がどこにあるのか調べようと受話器を上げます。
が、テレビの画面に、昨夜幻覚で見た女性が襲われたとのニュースが映り、慌てて電話を切りました。。。
No.2につづく