嵐の中、ずぶぬれで帰宅したチョンホ。
人質事件の犯人に切りつけられ、腕にけがをしたまま酔いつぶれて床で眠ってしまったチョンホの傷に気づいたスヨンが手当てをし、布団をかけてあげました。
チョンホの手帳を開き、ミンヒの写真をみつけたスヨン。チョンホの目には涙の跡。
無口で、怖いとばかり思っていたおじさんを見る目が少し変わったようです。
翌朝、スヨンが作ったもやしのスープを、チョンホは「おいしいよ」と言って食べてくれました。
うれしくて、学校に駆けてゆくスヨン。
キム刑事と後輩のチェ刑事は福祉館へ。身寄りのない子供たちについて聞き込みに行きます。
(あ、スヨンを励ましてくれていたお姉さんだ!)
「こんなにたくさんいるんですか?」とチェ刑事が驚くほど、分厚い資料を持って席についたユジン。
「こちらは確認の取れた家庭のものです」と、資料を半分に分けましたが、それでもたくさんあります。
「こちらは、子供がいなくなったと連絡のあった3件の資料です」
「保護者(里親)が捜索願を出さない理由は何でしょう?」
「子供たちが家出してきたケースが少なくありません。我々のような保護施設か親戚の家に行ったのだろうと思っているようです」
「子供たちに絵を描かせると、簡単には新しい環境に適応できていないことがわかります。
扉のない家や、人の手だけ描いたりするのは、心理状態がとても不安定だということです。
なので、できるだけ頻繁に顔を見に行くのですが・・・」
「でも、この絵はちょっと違いますね」とキム刑事。
「はい。”天使の家”という保護施設にいた頃に描いたものですね。明るい子でした」
キム刑事たちの様子を気にする男性職員。スヨンをチョンホの家に連れてきた人です。
そんな男性職員が気になりながら、お礼を言って席を立つ刑事二人。
車に乗り込み、エンジンをかけようとしたところに、ユジンが追いかけてきて呼び止めました。
「実は、連絡の取れない家庭があります」と、スヨンに関する資料を見せます。
「里親になってくださった方がお家にいらっしゃらないのに、事情があって子供を預けています。
私のことをとても慕ってくれていた子なので、心配しています」
「職員のみなさんの履歴書も、一式送ってください」と頼むキム刑事。
刑事の車が出ていくまで、ずっと気にして見ている様子の男性職員(後ろ姿)。
そこへ、ギャラリーでチョンホを尾行中のチェ刑事から電話がかかってきました。
「現在スヨンの保護者はリュ・チョンホ 32歳男性。小学生のとき、交通事故で両親を亡くしています。
伯父の養子となり、17歳で渡米。最近まで全く帰国していませんでした。前科なし」
ひととおりの報告を終えた後、
「この男の顔をみたら、思いきりビックリしますよ。先輩の驚く顔が見たいから、早くギャラリーに来てください」
というチェ刑事。
「どういう意味だよ」と文句を言いながらも、ギャラリーに向かおうとしますが・・・
しかも、子供の写真がほとんど。
「ロリコン???」かと疑います。。。


ギャラリーに到着し、カフェにいたチョンホの向かいに腰を下ろすキム刑事。
「これで3度目ですね。偶然も重なると必然だというが・・・3度目だなんて」
「僕が、疑われているのですね?」と尋ねるチョンホ。
「そういうふうに見えますか? 気になることは隠せない性質でね。
地下鉄の件にしても、人質事件にしても、どうしてわかったのか、どうしてあんな行動に出たのか。
話を聞きたいと思っていました」
キム刑事の質問に答えず、「あの男女を見て、どう思われますか?」と訊きかえすチョンホ。
「僕には。。。お互い好きでたまらないようにしか見えませんが」と刑事が答えると
「見えているものでさえ、僕たちはよく見落とします」と禅問答のようにつぶやくチョンホ。
「女が男に、幸せになれと言ってます。自分のことを忘れないでほしいと。
口ぶりと態度をしっかりと観察すれば、その人が何を考えているか推測できます。
私はただ・・・ もう少し詳しくわかってしまうだけです」
ますます混乱した(?)キム刑事は話題を変えます。
「韓国にはいつ戻られましたか? 17歳で渡米して、現在は写真作家として活動中。
子供の写真ばかり撮っていらっしゃいますね。変わった趣味です」
現場に残されたピエロの写真を出して
「こういうの、見たことありますか? もしや、人形もお好きなのでは?」と畳み掛けるキム刑事に
怒り、席を蹴るチョンホ。
立ち去ろうとするチョンホの腕をつかんで、「スヨンを知っていますね?」と言ったキム刑事。
スヨンが、母親の病院に来ています。
「おじさんが、もやしのスープをおいしいって言ってくれたのよ」と嬉しそうに報告。
「学芸会で歌う歌を聞かせてあげる」と歌い始めますが
目がかすんで母親の顔が見えません。
「お母さん、私、どうかしてる・・・」と言ったきり、倒れてしまいました。
「女の子ばかり狙われていますが、みな里子に出された子供です。スヨンが次の標的になる可能性が高い」
と言ったキム刑事の言葉を思い出すチョンホ。
夜10時を過ぎてもスヨンが戻っていないことに気づき、病院に駆けつけたチョンホ。
「瞬間的なショック状態です。2年前の事故の時に角膜に負った傷から外傷性白内障で、視力が落ちています。感染さえ防げばよかったのですが、処置が遅かったため角膜移植ができなければ失明します」と医師は説明します。
「交通事故でした。父親は死亡、母親は今も植物人間状態です。かわいそうな子です。
今では治療不可能な状態にまで進行してしまっているのです」
母親の病室に行き
「スヨンの心配は要りません。スヨンを誇らしいと思うなら、元気を出して早く起き上がってください」
と励まし、スヨンを連れて帰るチョンホ。
病院のロビーには刑事二人。
「最初の事件が15日前に発生しているのに対し、チョンホの帰国は4日前ですから、犯行は無理ですね」
チェ刑事の報告を受けながら、スヨンを連れ帰るチョンホをみつめるキム刑事。
「見えているものでさえ、俺たちはよく見落としをする・・・」
チョンホのことを、ますます怪しく感じるキム刑事です。
キッチンに駆けて行くと、チョンホが朝食を作ってくれていました。ディナーのように豪華な朝食!
「風邪だってさ。しっかり食べればすぐに良くなるそうだ」って言うけど
「おじさんは毎日、こんな朝ご飯を食べてるの?」と素朴な疑問をもつスヨン^^
怖いばかりだったおじさん(チョンホ)を見る目が少し変わったスヨンですが、それでも学芸会の招待状を渡す勇気はありません。
殺害された少女が来ていた洋服の写真を見せると
「うちの子供かって? こんな服、買ってやったことないだろう?」と父親は母親に聞きます。
「あなたが、いつ子供の服装を気にしていたのよ」と母親。
子供に関心のない両親のようです。。。
福祉課の男性職員(刑事の訪問をずっと気にしていた、あの男)の写真を班長に見せるキム刑事。
「自分の娘を10歳の時に肺炎で亡くしています。被害児童たちと年が近い。子供が死んだ後、妻と離婚。今は一人暮らしです」
「チェ刑事はどうした?」
「次の標的になるかと思われる少女を見張らせています。その娘も、この男の担当でした」
「子供が全然心を開いてくれなかったので、この男性職員が頻繁に訪問してくれました」
「一生懸命育てようとしたのに・・・ あの子が笑っている顔を初めて見ます」写真を見て泣く養母。
「ユ・チョンホとか言ったな? あいつは間違いなく犯人じゃないんだな?」念を押す班長。
「入国日を確認しましたから。間違いありません」とキム刑事はきっぱり。
「じゃあ、、、麻薬は何のために飲ませたのだろう? 気分がよくなるように?
栄養状態もよく、衣装と呼べるような服を着せ、それが突然、気が変わって子供を殺す?」
「何か、変でしょう? 殺す直前まではとても大事にして、特別な外傷もないところからすると、故意的な殺人ではないということだし。人形に、きのこ。。。
犯人は子供に笑ってほしいと願い、世話を焼く。隠す。保護する・・・」
その頃、街ではチャンベがとある家庭に空き巣に入ります。
たくさんのビデオテープと、フリフリのお洋服がぎっしり詰まったクローゼット。
「変態野郎の家か?」と言いながらもせっせとお仕事。
ひと仕事終えてお腹が空いたチャンベは、キッチンの鍋に残っていたきのこのシチューをいただきます!
テーブルの隅っこで睨みつけるように見ているピエロの人形が気になりますが・・・
とにもかくにも財布をGET! お腹も膨れて笑いが止まらないチャンベ。
ちょっと・・・ 正気だと思えないぐらい笑っています。女性のお尻に欲情(?)して近づいていき・・・
正常じゃないみたいです。
スヨンの小学校では学芸会が始まっていますが、スヨンの隣の椅子は空席のまま。
ちょうどその頃、家を出ようとして玄関に置かれた招待状に気づいたチョンホ。
スヨンが参加する合唱の途中で、ぎりぎり間に合って小学校に到着しました。


チョンホが来てくれたことを、とても喜ぶスヨン♪