『甘く、殺伐とした恋人』の時のCINE21 もうひとつ | パク・ヨンウ☆だぁ~い好き(*^^*)  

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パク・ヨンウ氏にぞっこんの
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出演作品を通して、
彼の魅力を徹底分析しましょ♪       

『甘殺』は250万人以上を動員した大ヒット作となったので、CINE21にももう一度特集されました。

(劇場公開から約1年もたった 2007年3月発行ってところが腑に落ちないのですが、

 記事になっているインタビューは、公開前の2006年3月に行われたもののようです・・・)


前回のインタビュー記事のお写真で、ちょっとカクッときちゃった人にあせる

お口直しの意味を込めて、今度はしびれるほど素敵なグラビア・ニムをお見せしちゃいましょう~ラブラブ



パク・ヨンウ☆だぁ~い好き(*^^*)-CINE21 02 01

パク・ヨンウ☆だぁ~い好き(*^^*)-CINE21 02 02
 甘い演技、殺伐とした忍耐 パク・ヨンウ


パク・ヨンウ☆だぁ~い好き(*^^*)-CINE21 02 03

インタビューと撮影を担当する、ほとんどのスタッフが遅刻だった。

パク・ヨンウが先に来て、スタジオで "我々" を待っているという、とても申し訳ない状況であるのに加えて、我々の携帯は引っ切りなしに鳴り響く。俳優に対して、限りなく "申し訳ない"ことばかり続いた。


そんな中で、パク・ヨンウが突然、豪快に笑ってくれた。

「すまない、すまないと申し訳ながるのはそのくらいでいいよ」という合図だった。

「僕は本当に何とも思っていません」という本心だった。

めいっぱい委縮していた気持ちは、パク・ヨンウの配慮によって簡単にほだされた。


『オルガミ』から『愛情の条件』へ、そして『血の涙』へと、次々に思い出される彼の演技は、デビュー以来13年の歳月を築いているにも関わらず、大衆が彼の存在に気づいたのは、2005年の作品『血の涙』であろう。

突然現れたのでも、一生懸命追いかけてきたわけでもない、 " どこかで見たことのある" パク・ヨンウという俳優の存在は、4月に公開を控えている『甘く、殺伐とした恋人』を通して、確実に刻印されることだろう。


インタビューが終わろうとする頃、最初の失礼な失敗をすっかり忘れた編集者が、こんなことを言った。

「インタビューというより、ただお話ししたってかんじですね」

さらに厚かましく、こんなことを書いてよいなら、"対話" だと我々が感じたのは、パク・ヨンウのもつある種の大らかさのせいだと。



不発に終わった映画 『スタントマン』 は、俳優にとっても観客にとっても非常に残念なのですが

韓国映画界が次々とブロックバスターを展開していた頃に企画され、大部分が失敗した。そんな中で中断された映画だ。85%撮影するのに2年もかけて進行させたが、劇場で日の目を見ることがなかったのはとても残念だ。


『血の涙』は映画もよかったが、”発見、パク・ヨンウ” の作品でもあった

基本的に運が良かったんだと思っている。俳優の力量も力量だが、運がついてきて初めて、その力を発揮することができるのだから。映画界で周りの人たちを見ていると、実力はあるのに機会に恵まれず大衆に知られていない人たちがたくさんいる。


大衆にはブランクが長かった俳優と思われているようだが、活動は続けていたのでしょう?

長期間休んだということはない。ただ大衆の記憶に残るような役をやれなかったのと、少数の人にしか観てもらえなかったせいだ。存在感の薄い役は記憶に残らないでしょう。僕はずっと演技を続けてきたし、『スタントマン』という映画を2年も引きずったせいで、そう思われているんだろう。


年より若く見えますね。エドワード・ノートンに似ていると言われると嬉しいでしょう。

童顔は役者にとって長所でもあれば短所にもなる。僕が考える俳優は、清潔感を与えるようなものより・・・”ハスキーな感じ” とでもいうか、多少は錆びたり朽ちたりしている感のあった方が、感情をうまく伝えることができるように思う。エドワード・ノートンは自分で触れ回っているネタ(笑) あんな感じの役者が好きだ。僕の弱点でもあるけど、線が強靭でも太くもない。それでもエドワード・ノートンやレオン・ライは、それを凌駕していると思うから近づきたい。笑顔があれほどキュートなのに深い演技ができる俳優は多くない。難しい役をこなしている。


『あまりにたくさん観すぎた男』で知られるソン・ジェゴン監督とのお仕事はどうでしたか?

一般の方の基準が何かはよくわからないけれど、音楽にしてもキャラクターの色彩にしても、妥協点がたくさんあった。僕が説得した部分も多かった。そのくらいしても監督のカラーが崩れることはないと確信が持てたから。幸いにも監督は僕の意見をよく聞いてくれた。とてもありがたく思っている。


『甘く、殺伐とした恋人』での "ファン・デウ" というキャラクターにはどうやって接近し、解釈しましたか?

まず、とくに大切に考えたのは "親しみをもって近づこう" ということ。強烈な内容だから。もちろん、シナリオそのものがとても面白く、独特だったから出演を決めたけど、表現方法はソフトに変えないと奇抜すぎるように映るんじゃないかって。平均的な基準から外れないコミカルな雰囲気をたくさん付け加えた。少し前に技術試写を見たけど、"キャラクターがうまく作られている" と感じられてよかった。

パク・ヨンウ☆だぁ~い好き(*^^*)-CINE21 02 05
相手役のチェ・ガンヒさんをどう思いますか?

よかった。監督は最初からチェ・ガンヒさんをイメージしていた。僕もシナリオを読んで "似合う" と思った。チェ・ガンヒさんは、心配になるほど子供のような印象を与える演技をする。洗練されたり整えられたものじゃなく、とても自然な演技。彼女だけの独特な雰囲気も持っている。人に対するときも飾らない。そんな点が人間的な魅力でもある。


"ぴったりな役をもらった" と評価されるのは嬉しいことでしょうか?

今は、 "ぴったりな役ばかりもらってるね" と言われると嬉しくない。その人が演じたから、その人の役になるんだと思うから。同じ役を他の俳優が演じていたら、それがまたぴったりのはまり役になる。それまでの経歴をみて、ぴったりだと表現するのだろうけど、自分のイメージで役をもらいたくない。キャラクターがよくて、自分にできるかできないかをじっくりと考えた上で、可能性があれば引き受ける。

その時々に "パク・ヨンウで当たりだったな" と言わせたいのであって、イメージが固まった演技はしたくない。


誰に、この映画を、あなたの演技を、観てほしいか?

恋愛に関心のある人たち。もっと広くいえば人間関係に関心の強い人たちに観てもらいたい。そういう部分についても理解し、解釈できる人たちが観てくれるといい。"生意気な" ことを言えばこの映画が、結局は人間関係を表したブラック・コメディーだと思うからだ。

もちろん、まずは楽しんで観てほしいし、とても面白い映画だ。それに加えて、僕らが人に接するとき、外側だけを見て好きになり、別れてしまうのじゃないかという部分について、少し皮肉った作品でもある。それで18歳以上観覧可という判定を受けた面もあるし。


愛した人が、事実を知ってみると "その女"ではなかったとしたら、恋を投げ出してしまう?

そんな経験がある。最初で最後の恋愛だった。遅くに体験した恋愛で、当時は衝撃的な、ありふれた三流小説のような話だ。最後は僕が振られて終わったけど、まだ忘れられずにいる。もっと深い恋愛を経験すれば忘れるだろうけど、今はまだ新しい出会いがない。でも、本当に言葉にならないほどひどい状況だと、難しいかもしれない。社会人として、最小限の基本的な行動半径からはみ出してしまうと、受け入れ難いかも。


人間関係において、正直すぎるのはいいことでしょうか?

そうでもないようだ。善意の嘘も必要。人を幸せにする嘘は必要だと思う。すべてを口にしてしまうのは「口答えする気?」とか「とことんやりあってみよう」とか言うのと大して変わらない。後でバレてすまなく思うことはあっても、多少の善意の嘘は必要で、状況によって変わるものだ。ひとことで定義しづらい。だから難しい。

いずれにせよ、何より重要なのは心配り。正直もいいが、マナーに問題があればある程度の包装と善意の嘘が必要だ。


天然な部分と愚かな面がある、自分をそう表現されているのを見ましたが、実際に天然?

包み隠さず話すと、子供の頃から親しい友達がいなかった。そんなところからくるコンプレックスだったと思う。静かにしていると冷たそうに見えると言われて、そう感じる人たちに武装解除させるため、わざとおどけたフリをしてみせた部分も確かにあった。でも実際はとても鋭敏な性格だ。


イ・ムンシクなど、非主流俳優が主役を演じるようになった映画界の現状について

真理が通じるようになったと思っている。演技者は演技が上手くなければならないという正論が通じるようになった。何をもって演技が上手いと言えるかなんて基準はないが、僕が思うのは、自分の感じたとおりに表現できることが、演技が上手いってことじゃないかな。時期と年の問題だけで、自分の演技を変わりなく続けていれば、大衆の認知度や評論家の評価は、いつか絶対についてくる。だからそんなことは心配していない。それより自分が心配。怠けてしまいそうで。


書物や音楽に造詣が深いようだが

以前はたくさん読んだが、最近は意図的に読まないようにしている。本をたくさん読むと、最後は理論書に行きついてしまう。哲学とか純粋理論の方にいってしまうと、何でもすぐに定義してしまう癖が生まれる。それが身についてしまうと演技に自由度がなくなるから、映画に関わっている様々なスタッフから思考や知識を学ぶようにしている。


映画 『静かな世界』 の撮影中で忙しいでしょう?

今、撮影が進行していて5月中旬ぐらいに終わる予定。昔は、役者があまり憔悴しきってはいけないと(仕事もそれほど入ってこなかったくせに)思っていたので、複数の作品を同時に手掛けることもなかったし、ひとつ終わると少なくても1か月は休みをとった。かといって、長く休みすぎると息切れする心配があるので潤滑油になるくらいの休みがいい。

でも、そんな思い通りにいくわけがない。俳優なんて、結局は選ばれる立場の仕事なんだから。


(訳文文責:ハギ)