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他愛もない日々。記憶したいことを記録する。

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神保町花月第302回公演『怪盗団と僕は夢の中』


脚本:白坂英晃(はらぺこペンギン!)

演出:村井雄一(開幕ペナントレース)

出演者:エリートヤンキー/ミルククラウン竹内/若月/ネルソンズ/祖父江唯(劇団虎のこ)/いぐちしおり(THE フォービーズ)


残された時間はあとわずか。

彼は彼らを集めることにした。

これはある男達の最後の抵抗の物語。


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もともと千秋楽のチケットだけは買ってあって、我慢できずにその前日も観に行ってきた。

オープニングVTR欲しかったなー。


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少年時代、最強の怪盗団と呼ばれた駄菓子屋のお菓子を盗みまくる悪ガキ集団


そんな怪盗団の仲間が引っ越すときに作った魔法のカード。

本当に困ったときに1回だけ使える。カードが使われたら出来る限りその仲間を助ける。


時は過ぎ、20年後。


カードを使いたいと秘密基地に仲間を集めた怪盗団の一人。

彼の危険な頼みを断ろうとする仲間たち。


そこへ20年間連絡の取れなかった怪盗団のリーダーが現れる。


「いいじゃん。助けてやろうよ」


でも、あの頃のようにはなかなかいかない。

だって彼らはもう大人だから…。


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これあらすじじゃないね。

怪盗団の説明だね。←


藤岡(フッくん)【エリートヤンキー・橘】

怪盗団の頼れるリーダー。元俳優。

恋人を連れて20年ぶりに仲間の前に姿を現した。

自分たちのことを最強の怪盗団と信じている。

実は医者から余命半年と言われているが仲間には言わない。


木村(キーちゃん)【エリートヤンキー・西島】

結婚詐欺をしてしまい警察に追われている。

詐欺をした相手を好きになってしまい、詐欺組織に渡ったお金を取り戻したいから協力してほしい、と怪盗団に頼む。


篠塚(シノ)【ミルククラウン竹内】

怪盗団のまとめ役。シンセイ町の商店街で八百屋を経営している。

結婚していたが離婚。子供も奥さんが親権を持っている。

木村の頼みで怪盗団を集めた。

藤岡が余命半年だと知っている。


東(ヒガシ)【若月・亮】

8人の子供がいるビックダディ。小さな工場で働いている。

木村の頼みを聞いて無理だと断る。


大田(ブー)【ネルソンズ・和田】

怪盗団の中で唯一の年下。東が働く工場の取引先の会社で働いている。

可愛い奥さんがいる。

木村の頼みにはあまり乗り気ではない。


横山小百合【祖父江唯】

藤岡の恋人。

藤岡と結婚したいと考えている。


コズエ【いぐちしおり】

サオトメタイチ(=木村)に騙された女。

少年時代に怪盗団がお菓子を盗んでいた駄菓子屋の孫。

騙されたとわかっていながらも木村のことが大好き。


大杉【若月・徹】

脱サラして刑事になった新人刑事。ダメダメ。

コズエに頼まれ木村を調べている。


田中かまち【ネルソンズ・青山】

詐欺グループの一員。

組織のリーダー・西田と間違われ警察に捕まる。


中田【ネルソンズ・岸】

先輩刑事。大杉のことをあまりよく思っていない。

めんどうだと思っていても事件のことはきちんと調べる。


西田【???】

詐欺グループのリーダー。

電話で指示を出すため木村も姿を知らない。



始まり方が素敵。

少年時代の映像からのシノの後姿。

カッコよかったー。


オープニングもカッコいい。

噂に聞いてた通りノスタルジックな感じ。

変顔には笑った。


フッくん「カードは絶対だろ?怪盗団は最強だろ?」

ヒガシ「昔から俺たちは最強じゃなかったんだ!最弱だったんだよ!!」

ここからフッくんが引っ越したとの怪盗団の話が東から語られるんだけど、このシーンが結構好きだっり。



秘密基地から逃げた西田(本当は西田じゃないけど…)を見つけたと連絡をもらったあと、
フッくん「怪盗団の勝ちだ!」

キーちゃん、シノ、ヒガシ、ブー「「「「よっしゃー!」」」」

このシーンは自分も嬉しくて思わずガッツポーズしてしまった(笑)


終盤、フッくんが「死にたくねぇよ…っ」って泣きそうな声で言うシーンは本当泣きそうになった。

が、千秋楽ではそのシーンぶっ飛んだんです。

この前にキーちゃんが捕まって、みんなでキーちゃんが帰ってくるのを待とうって展開になるんだけどそこでフッくんが「キーちゃん」って言うべきところを「フッくん」って言っちゃって…。

全部が笑いに変わっちゃって、そのあとのシーンも全部飛んで…。そこだけ残念だったかな。


「変わらないね。怪盗団も、秘密基地も。あの頃のままだ。まるで夢の中だね」

フッくんのこの言葉で暗転して終了かと思いきや、…裏切られた。

実は組織のリーダー・西田はフッくん。もちろん余命半年なんて嘘。

怪盗団と一緒に最後まで騙された。


ラストシーンでの「相手が悪かったな」はやばい。かっこよすぎた。

まさか少年時代の決め台詞をここで使ってくるとは…。


相変わらず橘さんと徹さんは演技がうまい。女優さんは言わずもがな。

千秋楽みんなが噛むなか噛まなかった西島さん。さすが。

竹内さんがいるだけでお芝居にスッと入り込める不思議。

亮さんの東役がいつもと違って新鮮だった。ネルソンズも3人それぞれ別の役で新鮮でした。


笑いあり、涙あり、本当に素敵なお芝居で最後までドキドキが止まらなかった。

千秋楽は満員でチケットも完売してた。前日までそれほど人が入ってなかったから、それが何よりも嬉しかったな。

神保町花月300回記念公演『ピカロス11』


脚本:丸山智子

演出:湊裕美子

出演者:サカイスト/ブロードキャスト!!/かたつむり/ボーイフレンド/武内由紀子/平田敦子/慎太郎


人生、一寸先は悲喜劇



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記念すべき300回記念公演。

売り切れだったので当日券で。やはり補助席J列は観やすいね。


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日下部家は日本一のセレブ。

今日は日下部財閥会長・日下部いつ美50歳の誕生日パーティー。

いつ美はそのパーティで『ピカロス(=悪党たち)』と呼ばれる30億の指輪を披露するつもりでいた。


いつ美の夫、出来の悪い長男、次期社長の二男、メイド、使用人、取材に来たカメラマン、夫の秘書とその兄、長男の友達、ボートが壊れ偶然やってきた刑事。


次々とプライベートビーチに集まる人々。


そして始まった誕生日パーティー。


『ピカロス』を巡りさまざまな策略が動き出す。


果たして最後に『ピカロス』を手にするのは誰なのか?


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豪華豪華。ビーチのセットが綺麗だった。



日下部いつ美(サカイスト・まさよし)

日下部財閥会長。夫婦仲はあまり良くない。二男の孝俊を溺愛。

先日30億もする「ピカロス」を購入。ジミーというホストと浮気している。


日下部武(ボーイフレンド・宮川)

日下部家二男。日下部商事の次期社長。兄とは違い真面目で母親思い。

しかし思いを寄せる和恵に誠実さを見せるため「ピカロス」を盗もうとする。


日下部彰(ブロードキャスト・吉村)

日下部家長男。お金にだらしない。何をやっても続かない。

BARを開くためにお金が必要でいつ美を脅し「ピカロス」を貰おうと考えている。

元カノの和恵のことがまだ好き。


日下部孝俊(かたつむり・中澤)

いつ美の夫。いつ美に役立たず呼ばわりされストレスをため込んでいる。

溝端にパーティでいつ美を毒殺することを提案される。


笠原和恵(武内由紀子)

孝俊の部下。誕生日パーティーに招かれ利彦を連れてやって来た。

「ピカロス」をどうにかして手に入れようとしている。


津島利彦(かたつむり・林)

和恵の兄として日下部家プライベートビーチにやってきた。

実は和恵の彼氏で、いつ美の浮気相手。

教師をやっていたが分けあって今はホストに。そのことを和恵に言えずにいる。


飯干晃子(平田敦子)

いつ美のメイド。いつ美に厳しく当たられながらも文句ひとつ言わず世話をしている。

息子が一人いるらしい。


深沢欣二(ブロードキャスト・房野)

謎が多い刑事。

隣の島で起きた事件を終え次の事件現場に向かおうとしたところボートが壊れ、ボートを直すために近くにあった日下部家のプラベートビーチにやってきた。


後藤浩樹(ボーイフレンド・黒沼)

彰の友達の探偵見習い。ちょっとぬけているところがある。

彰に頼まれいつ美の浮気調査をしていた。


溝端正雄(サカイスト・デンペー)

日下部家を取材しに来た『月刊セレブ』の記者。

孝俊にストレスの元(=いつ美)を消してしまえばいいと言う。


渡辺操吉(慎太郎)

日下部家の使用人。歌手を目指していてよく歌を歌っている。

武にお願いされ「ピカロス」を盗もうとする。



2転3転する物語。

観てる人を飽きさせない。


深沢は何かあるんだろうなー…と思いつつ最後の最後で騙された。

房野さんのあーいう役好き。ピストルかっこいい。


相変わらず房野さんにいじめられる黒沼さん。今回は吉村さんにも。

ブロさんとボイフレの絡みはいつみても楽しい。


平田さんが面白すぎる。パンフレットでも演技でも面白い。さすがです。


個人的に、操吉の「自分の人生以上に大切なものはないって」セリフが結構好きだったりします。


丸山さん脚本なので他の丸山作品とのつながりも。


店名は出てきませんでしたが、丸山さんのツイートによると、利彦が働いているホストクラブが「レインボーナイト」。

5周年記念公演『バーボン65』でデンペーさん演じる準平や、福田さん演じる奈々斗が働いてたホストクラブですね。


いつ美の誕生日記念に個性的な花束を贈ってきたのが『星・屑』シリーズの片桐弥生だったり。


あと、実際は違うのでしょうが、深沢が向かおうとした次の事件が資産家強盗殺人事件と聞いて『嗤う月明かり』が思い浮かび「まさか…!」と思ったりも。

もしそうだったら『エンディング・ジョーク』とも繋がってきてニヤニヤです。


観ている人たちをいい意味で最後まで裏切る、どんでん返しだらけの作品。

出演者のダンスや慎太郎さんの生歌も聴けて本当満足でした。


これからも神保町で、笑える、楽しい、ドキドキする、泣ける、感動する、そんな作品を観れるのを楽しみにしてます。

神保町花月第294回公演『嗤う月明かり』


脚本:丸山智子

演出:三橋潔

出演者:ミルククラウン・竹内/ゆったり感/ガリバートンネル/ランパンプス/ラフレクラン/感動ピスト/ナツミ(ナツメグ)


過去の思い出、

過去の出来事、

月は全部知っている…


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4月はライブに行かない日が続いてたから久しぶりのライブ。

『マジで忠臣蔵!!完全版』のチケットがあったから半額の値段で観れた♪

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1994年 春。


父親に暴力を振るわれ、海辺で月明かりの下で泣いている新。

そこへやってくる文児。


「どんなことがあっても俺がお前を守るから」


仲のいい兄弟。弟思いの優しい兄。真面目で純粋な弟。


「月が揺れて見えるのはお前の涙のせいじゃない。嗤ってるんだよ。そんなちっぽけなことで悩むなって」


しかし兄は次第に変わっていく。



1995年 夏。


新にお金をせびる文児。


「いつか、いつかうまくいくよ。兄ちゃんも僕も…」


月を見上げる新。「やっぱり嗤ってる」



……


いつものように海辺にいる新。そこに慌てた様子でやって来た文児。

文児は父親の首を絞め殺してしまった、と新に告げる…。


「お前がやったことにしてくれないか…?」



2013年 春。


木本商会で働く新。

先輩二人に仕事を押し付けられている富士雄を手伝う。

社長はそんな優しく真面目な新を自分の娘と結婚させようとしてる。

そこへ木本商会を覗くチンピラ風の男。「新のやつこんなとこで働いてたのか」


同じとき、刑事が2人。

カミヤス町で起きた資産家宅強盗傷害事件の重要参考人として津山文児を捜している。



自分に罪を被せた兄が許せない弟。

ずっと音信不通だったが突然弟の前に姿を現す兄。


「新、月見てみろ。嗤ってるよ、俺の事。何バカやってんだ、って」


これはある兄弟の悲しい物語。月は全部知っている…。


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中途半端なあらすじで申し訳ない。

書きたいことはたくさんあるんだけどなんかちゃんと書けないですね。



津山新【ラフレクラン・きょん(少年期)/ミルククラウン・竹内(現在)】

文児の弟。父親が暴力を振うのは自分が悪いのだと思っていた。

7年ほど前から木本商会で働いている。それ以前は牛乳屋で働いていたらしいが詳しく語ろうとしない。

樹里との結婚話に戸惑いはあるがまんざらではない様子。

16年前の事件以来兄とは会っていない。


津山文児【ランパンプス・小林(少年期)/ゆったり感・江崎(現在)】
新の兄。文児と違い暴力を振う父親が大嫌いだった。

優しい青年だったが次第に変わっていく。

16年前の事件の後から行方知れずだったが最近になり新の周りに現れるようになった。

それにはある理由があり…


木本千寿男【ゆったり感・中村】

木本商会の社長。栄太とは昔からの友達。

娘の樹里と新を結婚させようとしている。

実は昔まだ高校生だった新にあったことがある。


木本樹里【ナツメグ・なつみ】

千寿男の娘。栄太が営むカフェ『sun shine』でアルバイトをしている。

栄太のことは香椎のおじさんと呼んでいる。


阿藤大器【ガリバートンネル・佐助】

ベテラン刑事。虫が好き。

二之宮と共にカミヤス町で起きた資産家宅強盗傷害事件の捜査をしている。

新の顔に見覚えがあるらしい。


香椎栄太【ガリバートンネル・三須】
千寿男の昔からの友達。カフェ『sun shine』の店長。

新と樹里を結婚させたらどうかと千寿男に提案した。


竜崎不二雄【ランパンプス・寺内】

木本商会のアルバイト。複雑な過去の持ち主で文字を書いたり読んだりすることができない。

そのため新に勉強を教えてもらっている。

新のことを尊敬している。


二之宮豪【ラフレクラン・西村】
刑事。阿藤とコンビを組まされているエリート。

たまによくわからない行動をする阿藤に困っている。


夏木隼人【感動ピスト・実方】
木本商会のアルバイト。よく歌ったりものまねしたりする。


工藤一輝【感動ピスト・森川】

木本商会のアルバイト。隼人によくツッコんでいる。


苗字の一文字目を繋ぐと

津山

木本

阿藤

香椎

竜崎

二之宮

夏木

工藤

「月明かりに哭く(つきあかりになく)」となって物語の結末を指しているそうです。



シリアスで救いのないお話。

でもその中にも笑いや涙があっていいお話でした!


それに若手さんが素晴らしかった!!


ランパンプス。

小林さんの悪い文児、好きです。本当「なんでこんなに文児は変わっちゃったんだ…」って思わず悲しくなった。

寺内さんはキーマンだね。表情とか言葉の言い方とか難しいだろうにうまかった!


ラフレクラン。名前は聞いたことあったけど実際観るのは初めて。

きょんさんは可愛そうな役どころだけど表情が素敵ですぐに引き込まれた。

西村さんは元アナウンサーだけあってすごい声量。

神保町花月の開演前後のアナウンスで聞いてて素敵だな、と思ってたけど生で聞いたらもっとすごい。


感動ピスト。今年NSCを卒業したと思えない演技。さすが首席卒業!

実方さんの歌声もすごかった。

これからもたくさん神保町に出てほしいコンビ。


若手さんを見る機会があまりないけど本当素敵な演技を観せていただきました!


もちろんゆったり感もガリバートンネルもよかったけど!!


中でも中村さんの役はめっちゃ好きです。

「俺たちがずっとそばにいてやるから。俺たちがずっと守ってやるから。」

泣いたわ。笑


脚本が丸山さん、演出が三橋さん。

今回のお芝居で出てきたカミヤス町は丸山さん脚本の『エンディング・ジョーク』で出てきたカミヤス町。

劇中のあるシーンで流れてた一曲は三橋さんが演出した『限・界・密・室!』で使用されてた一曲。

こういうの大好きです。


こんな救いのないお話久しぶりに見た気がする。

基本的にハッピーエンドが好きだけど、こういうシリアスなお話も大好きだなー。