KANETA-motherfucker's DIARY'16

KANETA-motherfucker's DIARY'16

大人気ミクスチャーロックユニット「ポンコツクルセダーズ'16」サブリーダー兼風俗ライター(自称)KANETA-motherfuckerによるNONSTOP MOTHERFUCKER DIARY

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2013年、夏。俺は仕事を休み録画しておいた「にじいろジーン」をぼんやりと見ていた。テレビの向こう側でにこやかに笑うベッキーを見ながらひとり静かにサマーバケーション。29才。夢なし金なし彼女なし。だけどそんなことはもはやどうでもいいのだ。とにかくこの充血した目をなんとかしてくれっつーの!

そう、2013年、夏。俺の両目は大変なことになっていた。朝起きると真っ赤に染まった目からあふれる大量の目ヤニ。どうしちまったんだ、俺の目ん玉。鏡に映る自分を見ると不意に涙があふれてくる。その涙さえ悲しみの赤色だ。

原因はわかってる。数日前に行った風俗のせいだ。そこで俺は風俗嬢の女子大生にお願いして顔面にウ○コをぶちまけてもらった。お願いしてと言ってももちろんそれ相応の金は払っている。ホテル代と併せて4万ぐらい払った。マジでその金でプレステ4買えば良かった。くそが(色んな意味で)。数日前の俺に問いたい。「なぜウ○コ?」と。そらそうよ。それをまずはっきりさせよう。

「なんというか、興味があったんです」

怖いわ。そうだよ、この俺の性的衝動をわかってくれなんて言わない。現時点でわかってくれそうな人はキングオブコメディの人ぐらいだ。危ない。俺も一歩間違えれば今頃前科者だぜ。いやむしろ俺のこの性的衝動を風俗以外で満たすには学校の女子トイレに侵入して便器の中で待機せねばならない。そんなの今から半ズボンでイスラム国に行くより命がけだ。良かった。俺にウ○コをぶちまけてくれる女子大生がいてマジで良かった。もしも彼女がいなかったら俺はきっと排水溝の中でウ○コまみれで死んでいただろう。

「すいません、まだ目の調子が悪くて。あと数日お休みを・・・。すいません」

会社への電話もいささか手がふるえている。もう旅に出たい。今すぐ遠いどこかに旅に出たい。ついでにサマソニにも出たい。あと今思い出したけど中野の眼科に行ったら受付の女の子がマジで可愛かった。だけどまさか目の前にいるこのおっさんが目を真っ赤にしている理由は数日前の風俗でのウ○コプレイだったとは最近まで女子大生だった彼女にはわからないだろう。世の中すげー奴がたくさんいるんだな。オラわくわくしてきたぞ!あー死にたい。でも俺にはやり残したことがあるんだ。ウ○コは浴びたけど、まだ女の子のゲロは浴びてない。えっ?そんなプレイがあるんすか?世の中すげー奴がたくさんいるんだな。オラわくわくしてきたぞ!

「そんなわけで聴いてください。ポンコツクルセダーズ'16でデストロイ・ファッキン・ザ・サマーデイズ!」

俺は歌う。真夏の空の黄ばんだ光が例え僕らの目を奪おうとしても。(訳:池袋のラブホの浴室から降ってくる黄ばんだウ○コが例え僕らの目を結膜炎にしようとも。)

友人から合コンの誘いがあったが断ってしまった。頑張ったところでモノになるかわからないお姉ちゃんの相手をするよりも、部屋に引きこもって野球観戦。緑茶ハイ片手にプレミア12の中田翔兄さんのフルスイングに酔いしれるサタデーナイト。そうよ、これが私の生きる道。

でも心の中で思う。昔はこうじゃなかったなと。10代や20代の頃は、もっと本気で女の子と遊びたいと思っていたし、エロいことも考えていた。だけど今はなんとなくめんどくささが先行してしまう。ビーチクに触れたところで世界は変わんないって知ってるしさ。体全体に漂う諦めムード。こんな大人になりたくなかったぜ。だけど確実に俺は「負け組のおっさん枠」に足を突っ込んでしまってる。

だからだろうか。俺はピチピチの19歳の岡本和真を見ているとどこか羨ましく思う。そして刹那に思い出す、あの頃の俺を。

2014年に我が軍よりドラフト1位指名を受けて奈良からやってきた岡本和真は早速あのゴジラ松井以来の高卒ルーキーホームランをハマスタでかっ飛ばし、東京ドームのお立ち台にも上がった。高卒ルーキー岡本君の初めてのお立ち台はまるで授業参観。まさにドームはあの子大丈夫かしらと見守るおかんモード。そこに「奈良からやってきたジョニー・デップです」と照れながらぶっこむ岡本君に東京ドームがズッコケて、これにて大団円。

きっと岡本君は童貞だ(俺主観)。
だけどその童貞感が奈良のジョニー・デップの最大の魅力なんだ。普段はゆるキャラの大人しい男の子。だけど打席に入るとその姿は変貌してギラギラする。それはさしずめ、初めて渋谷のセクキャバに行ったときの俺だ。やってやる。パイオツ揉んでやる。パイオツを求めてギラついていたあの頃の俺と同じように岡本君の目は真剣と書いてマジだ。

パイオツと白球と私。
あの頃は若かった?うるせー、くだらねー。目の前のパイオツと白球を追いかけろ。どこでも守れる井端さんが引退しレギュラーの村田さんが華麗にゲッツーを量産してる今、そう、今しかねーべ。さぁ揉むなら今だ!目の前のパイオツにビビんなよ。ついでに村田さんのツーブロックのソフトモヒカンにもビビんなよ!

なぁ奈良のジョニー・デップよ。
やるなら今しかねーべ!

そんなわけで俺はこれから赤羽のエッチな店にでも行ってくるZE(白目)。

つづく。
時代はスモールベースボール。

いつ飛び出すかわかんないギャルの胸チラみたいなホームランを待ってても、あっという間に日が暮れちまってゲームセットだぜ。
そりゃあ、豪快なホームランは野球の魅力よ。だけどいつでも真正面からワンチャン一発狙いじゃお姉ちゃんも逃げちまう。バントや盗塁あの手この手を駆使してはじめて夢のベッドインよ。

2015年11月、我が軍はドラフト会議で早稲田大学のトップバッター重信慎之助を2位指名した。とにかく足の速いスピードプレーヤー。近未来のトップバッター候補。首位打者と盗塁王だって夢じゃないぜ。なんだかオラわくわくしてきたぞ!
たが目を閉じると思いだす。3年前同じような肩書を背負って我が軍にやってきたあいつのことを。

大累進、25歳。3年前にドラフト2位で北海道からやってきたススム君は契約時に「飼っていた犬より足が速い」と公言した。犬より速い大累進。たしかに盗塁も得意そうな名前だ(テキトー)。
だがこの3年間、ススム君を東京ドームで見た記憶がない。空白の3年間。犬より速い大累ススム。もしかしたらススム君が競争していた犬はもうヨボヨボだったのかもしれない。

さて、テレビをつければプレミア12。坂本キャプテンや菅野先輩は遠く離れた台湾にてハッスル中。年下の岡本君や同級生の大田タイシはヨシノブ新監督の元、今日も元気に宮崎で秋季キャンプ。そんな中、秋季キャンプメンバーから漏れたススム君はジャイアンツ球場でお留守番。秋の寒空のジャイアンツ球場で大累ススムは何を思う?

来年我が軍には期待の新人重信君が東京六大学首位打者の看板を引っ提げて早稲田大学より入社予定だ。そう、何を隠そう男にとって一番の屈辱は年下の後輩にあっという間に仕事で追い越されることだ。
そしてもしそれが訪れるとしたら、大累ススムはプロ野球選手としての岐路に立つだろう。そう、去年のドラフト1位岡本君の台頭で居場所を失い先月戦力外通告された大累と同級生の坂口真規のように。

道都大学初のプロ野球選手となった大累はきっと地元の北海道ではスーパースターだったはずだ。だけど死にたいぐらいに憧れた花の都大東京の秋風は大累にとって今とてつもなく冷たいだろう。
新人になんか負けんなよ。そう言ったところで勝てるかわからないのがプロ野球。勝負の世界は年功序列じゃない。だけど確実に年だけは取っちまう。

くそが。
そう思うなら大累、来年は1軍のステージに立てよな!
栄光の舞台に立つために、明日に向かって走れ!

つづく。

起きたら10時10分だった。

2013年6月、我が軍期待の次世代スラッガー候補だった中井君は寝坊で10時からの練習に1時間の遅刻をした。そして現役時代バントの名手だった激おこ川相ヘッドコーチはそんな中井君を自宅に強制送還し、そのまま二軍へ送りバント。
その夜、傷心の中井君は夜ご飯にオムライスを作ったという。グチャグチャのオムライスだ。
「俺はいったい何をしているのだろう?」自問自答を繰り返すたび、中井君の涙がヘッポコなオムライスにかけたケチャップに滴り落ちる。
これがジャイアンツファンの間で語り継がれている「涙の中井君オムライス事件」だ。

例えば寝坊かまして会社に遅刻をして、激おこの上司に「もう帰っていいよ」なんて言われたらあなたならどうする?肩を落としてトボトボと歩く帰り道。まだ明るい時間に乗る電車。スーツを着たままひとり夕暮れの部屋。何かしなきゃと立ち上がりキッチンで割る卵の音。涙交じりの不味いオムライス。プロ野球選手は、プロ野球選手である前に俺らと同じひとりの兄ちゃんだ。
ま、俺ならその日は風邪ひきましたって嘘ついてそのままサボるけどな(白目)。

さて、二軍で二週間ほど眠った中井君は再び一軍に昇格すると快眠打法炸裂。23歳の和製大砲の出現にジャイアンツファンは歓喜した。中日戦で逆転ホームラン。中井でワッショイ。阪神戦で勝ち越しホームラン。中井でワッショイ。「中井は今日打ったのか?」試合結果と同じぐらい気になるあの娘。100センチのヒップを誇る尻職人倉持由香ちゃんばりのスケール感。
だがそのダイマイトヒップのような輝きはまさに花火のような一瞬のきらめきであった。

8月4日、阪神戦でダイビングキャッチを試みた中井君は左ひざ靱帯損傷により登録抹消。
あまりにも終わるのが早すぎた俺たちの夏。

あれから2年。中井君は未だに打席で寝ぼけているような有様だ。ならば眠気覚ましに一発と、我らがボス・タツノリが4番に抜擢してみたはいいものの、眠れる中井君はまるであくびでもしているようなボンクラの打席を繰り返し途中交代。

「いい加減目を覚ませよ、中井!」

この2年間俺たちは中井君に言い続けてみたが効果が無い。
ならば中井君よ、もう一度寝坊しろ!あのスーパースター我らがゴジラ松井も現役時代は遅刻の常習犯だったと聞く。大物は寝坊等に動じないのだ。
寝坊かまして、疲労骨折してましたと言い訳してモンゴルでサッカーをたしなむ。そんな男に私はなりたい。

繰り返すが中井君よ、もう一度寝坊しろ。だが次は家でオムライスを作るんじゃなくて、キャバクラにでも行け!それぐらいのハートの強さが無いと我が軍のレギュラーは務まんねーぞ!

つづく。

STANCE PUNKSの新譜「P.I.N.S」が最高だ。

あれはもう13年前か。
群馬の田舎町のウンコみたいな大学生だった俺は、前日の夜にカウントダウンTVで少しだけ流れたスタパンの「クソッタレ解放区」をゲットするため自転車を走らせた。心がひねくれていた俺は真っすぐなものがとてつもなく輝いて見えた。そしてあのときイヤホンでスタパンを爆音で聴いていた18歳だった俺は、たいした変化もないままいつのまにか31歳の大人になった。
「青春パンク」という言葉はもう死語かもしれない。だけど俺は「青春パンク」と形容される音楽が18歳の頃から大好きだ。

てなわけで今日は我が軍でもっとも青春パンクが似合う男、堂上兄ちゃん編だぜ、パンクロックイエー!

ではここで堂上剛裕について説明しよう。

堂上剛裕、30歳。弟は中日ドラゴンズの直倫君。
堂上兄弟の兄ちゃんは去年オフに中日ドラゴンズより戦力外通告を受けた。つまり俺で言うところの派遣契約期間終了みたいなものだ。その後堂上は我が軍と育成契約を結び念願の支配下登録を勝ち取るもその矢先に右手親指を骨折。俺で言うところの派遣社員から契約社員になった矢先に酔って電車と接触事故を起こし左腕骨折だ。

近づいては遠くなる東京ドーム。
そして近づいては遠くなる俺の正社員の道。
そんな俺のケツを叩くように復帰した堂上兄ちゃんはグラウンドで躍動した。5月に広島のエース・マエケンから決勝打、8月にはハマの三浦番長からグランドスラム。かっけーよ、兄ちゃん!
例えばそれが阿部や坂本ならひとつやふたつのミスも許される。だけど堂上兄ちゃんには許されない。明日なんてない。打てなければそこでグッバイ・ドノウエだ。わかってる、俺たちは不器用だ。忍び寄る戦力外通告と派遣切り。俺たちに明日はないっス。

時代の主役はトリプルスリー。打って守れて走れるスーパースター。そりゃあ俺もギータや山田君は好きだよ。だけどそれ以上に俺は堂上兄ちゃんの危なっかしい守備や、飛びつくようなヘッドスライディングや、ホームランを打った後にバットを放り投げて見せるどや顔や、かする気配すらないウンコみたいな三振が大好きなんだよ。

今年の我が軍は「大人のチーム」と呼ばれた。優勝経験があるメンバーが揃ったベテラン中心の「大人のチーム」は最後の最後にヤクルトの勢いにやられた。
どこか漂う温い空気。惰性とマンネリ。くそが。TVの前で俺は何度も憤った。

スタパンの新譜の1曲目のタイトルは「大人になんてなるもんか」だ。

「大人のチーム」の中でひとりだけ高校球児のような顔つきで必死で戦う30を過ぎた堂上兄ちゃんを俺は忘れない。

つづく。