※ネタバレ注意

一体、いつ公開された映画なのでしょう?
あのクラーク・ゲイブルが若い頃なので、すごく昔なのは間違いないです(笑)

クラーク・ゲイブルといえば「風と共に去りぬ」のレット・バトラー役が鉄板ですが、この「或る夜の出来事」の新聞記者役もとても良いんですよー。

もう彼に「じゃじゃ馬娘」を手なずける役をやらせたら、右に出る人はいないですね。

「或る夜の出来事」は、政略結婚をさせられそうになって家出してきた超お金持ちのお嬢様と新聞記者が長距離バスの中で出会うお話です。

二人は休憩の途中に荷物を盗まれてしまい、バスを降りて目的地まで一緒に行くことにするんですが、ホテルに泊まろうにも手持ちのお金が少ないので、夫婦と偽って一緒の部屋を取ります。

そこでクラーク・ゲイブル演じる新聞記者は、部屋の真ん中にロープをかけシーツを広げて「仕切り」を作るんです。
つまり、本当は夫婦じゃないので過ちがないように…ですね(笑)
↑このシーツがポイントです。

道中、新聞記者が「ヒッチハイクの仕方を教えてやる」と自信満々で道路に飛び出し親指を立てるんですが、一台も止まってくれません。
どの車も猛スピードでビュンビュン通りすぎていきます(笑)
そこでお嬢様が「私がやるわ」と、スカートをめくってキレイな足を見せたらすぐに一台止まるという、ちょっと笑えるシーンもあったりします。

こんな風に、いろんな苦楽を共にする内に二人は恋に落ちるんですが、お互い意地っ張りな性格なのでなかなか上手くいきません。

お嬢様が意を決して自分の気持ちを打ち明けたのに、新聞記者は黙ってホテルから姿を消してしまいます。

本当は結婚資金を作るために「二人の旅行記」を新聞社に売りに行ったんですが、失恋したと思ったお嬢様は家に戻ることにします。

そして、一緒にいた男が新聞記者だったことを知ったお嬢様は「私を記事にするために利用してただけなのね!」と自暴自棄になり、政略結婚をOKしてしまいます。
でも大丈夫です、きちんと誤解がとけてハッピーエンドになります(笑)

お嬢様が結婚式を途中で放棄して、ウエディングドレスのまま新聞記者のもとへ走るシーンもロマンチックだし

二人が新婚旅行で以前と同じホテルに泊まり、今度はパラッとシーツが落ちるというラストシーンもロマンチックです。

ところで、この新聞記者とお嬢様が出会って、彼女のことを新聞記事に載せるか悩むというパターンを他の映画でも見たことないですか?

そう、オードリー・ヘプバーンを一躍有名にした「ローマの休日」です。

「ローマの休日」は新聞記者と王女さまで、ハッピーエンドではなかったですけどね。

「或る夜の出来事」は「ローマの休日」の元ネタになった映画だそうです。


バスの中の二人。