今日は要らなくなった古本の紙で
紙袋を作ってた。
寄付するものなので
そこまで完璧を求めてないから
(手作り感満載でも構わない)
ラクちん。気楽に気軽に楽しくやってる。

音楽なんか聴いちゃったりしてさ

去年、その前から
私は前の職場でのいじめや
未来の不安、母の老後など
いろんなものを抱えて
七転八倒してた。

くわえて私はいくつかの持病を抱えており
それらの病院通いも本当に疲れるものだった。
よくいま生きているなとさえ思う。

去年の冬
彼が
開口一番に口にした言葉が

「元気で、元気で...」

久しぶりに会った彼は
捨てられた子犬のような目をして
私が来るのを待っていた。
バーのカウンターで
入り口の方をキョロキョロしながら
私が階段から降りてくるのを待ってた。

そして
「元気でいて」と
離れて会えないあいだ
SNS越しに私の様子を確かめていた彼が
喉から振り絞ったような声で言った

どれだけ心配したんだろう?この人は
と思った。

私はいくつかの病を背負って生きる女で
彼は散々若い頃に女遊びをしてきた男
お互い愛が欲しくて彷徨って歩いてきたような
二人寄り添うとなんとも穏やかな光と静寂が
苦労の多い人生をぬけて
ようやく辿り着いた日々を照らしていた。

私は少女漫画の主人公みたいで
彼はそのヒーローみたいな

ふたりはこの年ではじめての純愛を楽しんでいた。
それはとても美しく辛い日々だった。

もしふたりが若かったら
どうにでもできた。
齢を重ねた彼は自信がなく弱気で
彼より若いといえど50手前の私も
恋愛ばかりに夢中になってる場合じゃなく
うまくいかないことばかりで
つらい毎日。
それでもとっても大事な恋だった。

古ぼけた本のなかに
この恋のはなしが書かれているような、
物語のような恋愛をした。