「祝婚歌」 吉野弘 | 世界のどこに住んでも、これが私!と言い切れる幸せな生き方【東京/オンライン】

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最近本棚の整理をしていて、
久しぶりに手にした本。

「贈るうた」  吉野 弘

その中の「祝婚歌」は、
私の結婚式の時に、
友人がスピーチで読んでくれた大切な詩です。

今改めて読んでも、
すっと心に届いて、涙しました。
そして、反省するところもありました(汗)。

贈ってくれた友達に、感謝です。
ありがとう♡

私の周りにも、
海外駐在を機に、
結婚される方は多いです。

これは、
結婚する二人に向けた詩ですが、

新婚さんにも、

私のように結婚16年目で、
すっかり慣れている奥さんにも、

思うようにいかない、
ストレスの多い、
外国生活を頑張っている
駐在妻の皆さんにも、
是非、読んで、感じて頂きたい。

そして、
もし何か感じたら、
ご主人にも、読んでもらって、
何を感じたか、聞いてみてほしいのです。

結婚何年目であろうと、
何年付き合おうと、
一人で空回りしちゃったり、
うまく自分の気持ちを伝えられない時はあります。

そんな時は、
この詩のように、
美しい言葉の力が、
あなたを助けてくれますように。

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【祝婚歌】

二人が睦まじくいるためには

愚かでいるほうがいい

立派すぎないほうがいい

立派すぎることは

長持ちしないことだと気付いているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい

完璧なんて不自然なことだと

うそぶいているほうがいい

二人のうちどちらかが

ふざけているほうがいい

ずっこけているほうがいい

互いに非難することがあっても

非難できる資格が自分にあったかどうか

あとで

疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは

少しひかえめにするほうがいい

正しいことを言うときは

相手を傷つけやすいものだと

気付いているほうがいい

立派でありたいとか

正しくありたいとかいう

無理な緊張には

色目を使わず

ゆったり ゆたかに

光を浴びているほうがいい

健康で 風に吹かれながら

生きていることのなつかしさに

ふと 胸が熱くなる

そんな日があってもいい

そして

なぜ胸が熱くなるのか

黙っていても

二人にはわかるのであってほしい


出典:「贈るうた」 吉野弘