メキシコに行く前にやっておきたかったことのひとつ、
振袖をリメイクしてワンピースにすること。
海外で着物を着たいけど、荷物になるし、着崩れが心配だし...と思っていた中、
今年初め、ネパール滞在中に、日本大使公邸での賀詞交換会の際、
留袖をワンピースにして着ていらっしゃる素敵な女性にお会いし、
このアイデアはいいな!とひらめき、恐らくもう誰も着ることのない、
私の成人式の振袖をリメイクしようと決心。
母と祖母と京都で落ち合い、何軒も呉服屋を回り、
選んでもらったのがついこの間の様に思えますが、
あの頃から老け顔だった私に選んだくれた晴れ着は黒。
先日帰省した際に、買ってくれた祖母に話をしたら、
大層喜びながら箪笥から出してきてくれた振袖を受け取り、
誰に託そうか悩み、紅茶の先生であり、エプロン作家でもあるえみこ先生に相談、
紹介していただいた方は、元劇団四季の衣装部にいたという素敵な女性。
なんとお子様の服はほぼ手作り!
横浜で待ち合わせ、着物への思い、
どんなイメージでどんなシーンで着たいかを伝え、着物を託しました。
デザイン画をあげていただいたりしたやり取りの後、
先日届いたのは本当に素敵で、イメージと私の体にピッタリのワンピース。
そして、残りの布で素敵すぎるバッグや、風呂敷、
彼女の心遣いが詰まったつむぎ細工のコサージュまで。
偶然レッスン前で宅急便が届いたので、そこで箱を開けると、
素敵な品々に私も皆も声を上げてしまいました。
嬉し過ぎて祖母に直ぐに電話して、着物を買ってもらった時くらい、
いやそれよりもお礼を伝えたら、祖母も早く見たい!とワクワクしていました。
こんな機会がなければ、恐らくあのまま箪笥に入れられていたままの振袖が
見違えるほどに生き返ってくれるなんて感激❤︎
縫い目の一つ一つに心が込められていること、
将来またリメイクできる様に、またお手入れ法や、
着こなし術も細やかに書いて下さって、
本当にお願いしてよかったー、と思えるリメイクでした。
そして、もう一度モノに息吹を吹きかけられる仕事、
また人をこんな気持ちにさせられる仕事ってすばらしいな、って改めてしみじみ。
うまく言えないけど、きっとこういうのをプロって言うんだろうな。
ずっと泣いていた振袖が喜んでいる声が聞こえます。