2020年8月
いつもと違う甲子園の夏


わたしは学生時代から
社会人1年目の三年間
某スポーツ雑誌社で
ライター経験があります


高校生とそんなに
年齢が変わらないわたしが

就活の夏
敗者側の担当だったんです

学生の身でいながら
仕事が与えられるだけで
うれしかったのですが

ヒーローがいい
勝利の美を飾り
選手がマウンドに集まって
脚光を浴びるピッチャーを
取材したいなぁ
なんて思いながら

好きなだけ撮ってきなさいと
大量のフィルムを渡され
地方大会から
あちこちの球場に足を運び
カメラで追い

敗者側なんて
当時のわたしには
とても辛かったですよ…

そして、あの夏
甲子園では
まったく違いました


甲子園での闘いで
敗者側…
本当に想像を絶する
悔しさ、悲しさ

汗と涙が混ざった
泥だらけの手で
懸命に甲子園の土を
掻き集める姿を目の前にして

胸がはちきれそうでした

勝者側の横で
前回闘ったチームの選手から
もらったというお守りを
首に提げて、泣きじゃくる選手を
取材しなさいというのです

当時…
わたしにはできなかった

歓びを伝えるだけが
仕事ではないこと
頭では理解していたけど

心がついていけなかった


あれから20数年

あの経験があったからこそ
敗者から学べるものを
教わった気がします

勝つことから学ぶものより
負けることから学ぶことは
大きな自信となり
人生の宝になります


もちろん勝者側だって
負けた悔しさがあるからこそ
力になって実を結ぶのです

この20年の間
わたし自身は
離婚もし
病にも侵されました

当時はつらいです

でも、共通で言えることは
ひとよりも多く
学ぶことがあるということ

幸せなことですよ
(*˘︶˘人)*。+

次は必ず
勝利の美を飾れますからね

 

BGM:ONE OK ROCK-C.h.a.o.s.m.y.t.h.