偉大な功績に改めて脚光 野茂英雄氏のMLBデビューは90年代「最大級の出来事」
[2017年8月17日(木) 7時20分配信]
日本人メジャーリーガーの
パイオニアとして、偉大な実績
を残した野茂英雄氏。MLB足かけ
12シーズンで323試合に登板し、
123勝109敗、防御率4.24をマーク。
1年目の1995年シーズンを含む2度の
リーグ最多奪三振、両リーグでの
ノーヒットノーラン達成など、
いくつもの偉業を達成した。
1990年台後半から多くの日本人選手が
メジャーリーグを舞台にプレー
するようになったが、野茂氏が
いなければ、その活躍はなかったかも
しれない。ニュージャージー州
最大のニュースサイト「NJ.com」は、
1990年代のメジャーリーグの
トピックスを振り返る特集記事を掲載。
「ヒデオ・ノモのデビュー」も
「最大級の出来事」の1つとして
取り上げている。
記事では、「1947年には
ジャッキー・ロビンソンをメジャー初
のアフリカ系アメリカ人選手にさせ
壁を壊したドジャースが、1995年に
日本のスーパースター投手、
ヒデオ・ノモと契約してそれを再現した」
と紹介。メジャー初の有色人種である
ジャッキー・ロビンソンと同様に、
野茂氏の存在は歴史上で重要なもの
だったと位置づけている。
日本人初のメジャーリーガーといえば、
1964年にジャイアンツでデビューした
村上雅則氏。特集ではそのことにも
触れつつ、「ノモは95年に新人王を
勝ち取ると、13年(実際には14年)
とどまり、2回のノーヒッターを含む
オールスターのキャリアを残した」
と紹介。長年米国でプレーし実績を
残した野茂氏の功績の大きさを称えた。
そして、最後に「ノモはイチロー・スズキ、
ヒデキ・マツイ、ダイスケ・マツザカ
といった数々の日本人移籍の成功への
扉を開いた」と言及。野茂氏が道を
切り拓き、イチロー外野手や
松井秀喜氏らの活躍に
つながったと伝えている。
トルネード投法から繰り出される直球と
フォークでメジャーの強打者をねじ伏せ、
三振を量産するピッチングスタイルは、
日本人だけではなく、米国のファンも
熱狂させた。前年からのストライキで
低迷していたメジャーリーグ人気を
取り戻す上でも大きな役割を果たした
ことから、米球界でも“救世主”
と呼ばれた野茂氏。その功績は
色褪せることはない。