浅田次郎の「天切り松 闇がたり」第三弾、第四弾、第五弾を読了

「天切り松 闇がたり 第三巻 初湯千両」

「武勇伝なんぞするやつァ、戦をしたうちにへえるものか」二百三高地の激戦を生きのびた男はそうつぶやいた…。シベリア出兵で戦死した兵士の遺族を助ける 説教寅の男気を描く表題作「初湯千両」など、華やかな大正ロマンの陰で、時代の大きなうねりに翻弄される庶民に味方する、粋でいなせな怪盗たちの物語六 編。誇りと信義に命を賭けた目細の安吉一家の大活躍。

「天切り松 闇がたり 第四巻 昭和侠盗伝」

時は昭和九年。関東大震災から復興を遂げ華やかなモダン東京を謳歌したのも束の間、戦争の影が徐々に忍び寄っていた。ついに寅弥が我が子のようにいとおし んできた勲にも召集令状が届く。国の無体に抗おうと松蔵らが挑んだ企みとは? 激動の時代へと呑みこまれていく有名無名の人々に安吉一家が手をさしのべる 五編。人の痛みを、声なき声を、天下の侠盗たちが粋な手並みですくいとる。

「天切り松 闇がたり 第五巻 ライムライト」

時は昭和七年。チャールズ・チャップリンの来日を控え、華やぐ東京の街。その裏で、血気に逸る軍人たちの陰謀がひそかに進行していた。五・一五事件の前日 に来日した大スター、チャップリンの知られざる暗殺計画とは――。粋と仁義を体現する伝説の夜盗たちが、昭和の帝都を駆け抜ける。目細の安吉一家が挑ん だ、一世一代の大勝負とは?

第2弾の後ちょっと休憩してたけど、面白くて痛快で、ほろりとして、浅田次郎の筆力っていうのか魔力というか、通勤時間のお楽しみ読書のつもりが読み始めたら止められなくなって一気読みしちゃった・・
任侠なんてもう流行らないんだろうけれど、潔さが心地いい。
高倉健さんに続き、菅原文太さんまでお亡くなりになって、天切り松役は誰がやるのよ~って思っちゃったよ・・