【2005.11.25】コンテンツビジネスNEWS
1)イー・アクセスが「WiMAX推進室」を新設、2.5GHz
帯の獲得を目指す
イーアクセスは11月24日、モバイルWiMAXサービスの実
現を目指して社長直属の「WiMAX推進室」を12月1日付け
で新設すると発表した。(1)標準化作業への参加、
(2)商用展開に向けた技術開発、(3)技術検証のため
の実証実験、(4)ビジネスモデルの検討などを実施す
る。狙いは、総務省が無線ブロードバンド用途に開放す
る2.5GHz帯の獲得とみられる。イー・アクセスは以前か
ら、無線ブロードバンド用途への周波数の開放を求めて
いた。
モバイルWiMAXとは、無線通信規格「IEEE 802.16e」を
利用した次世代通信システム。携帯電話に匹敵するカ
バー・エリアと、無線LANと同等レベルの通信速度を実
現する。現在、米国電気電子技術者協会(IEEE)や業界
団体の「WiMAXフォーラム」で標準化作業を進めており、
完了は2006年初頭になる見込みだ。
2)KDDIと東電、共同で光通信サービス
KDDI、東京電力は、今年度内に予定する家庭向け
光ファイバー通信の統合サービス実施を前に、28日から
キャンペーンを始めると発表した。KDDIが東電から
光回線を借り受け、インターネット接続などの自社サー
ビスを展開する。ネット接続料込みで月6720円から。1
月末までに申し込めば最大1年間は月1050円を割り引く
ほか、工事などの一時費用が無料。
3)野村、ネット証券の準備会社設立
野村ホールディングスは来春にも開業するインターネ
ット証券の準備会社を近く設立する。子会社の野村サテ
ライトが準備会社に移行し、具体的なサービス内容や資
本金額などを検討する。社長には野村ホールディングス
顧問の福井正樹氏が就く見込み。
野村は手薄な若年層を取り込むために、対面営業が中
心の野村証券とは別にネット専門の証券会社を開業する。
当初は安い手数料での株式取り次ぎが中心だが、将来は
幅広い金融サービスの提供をにらんでいる。
福井氏の前職は野村総合研究所の執行役員。ネット証
券開業後も経営にあたるとみられる。
4)「中国のブログ利用者は9カ月で2倍以上に」,中国
の調査会社
中国のAnalysys Internationalは,中国のブログ市場
に関する調査結果を現地時間11月23日に発表した。それ
によると,2005年1~9月におけるブログの登録者数が33
36万人に達しており,2004年末の1500万人の倍以上にな
った。
Analysys International社によれば,中国のブログ市
場は育成期から急成長期を迎えているが,ビジネス・モ
デルはまだ成熟していない。多くのブログ・サービスの
プロバイダは,積極的に新しい製品を開発したり,新し
いサービスを提供してユーザー獲得に努め,ビジネス・
モデルの革新に力を入れている。
ブログのユーザー数は,「Sino Blog」,「MSN Space
s」といった大手ポータル・サイトやTencent社といった
IMサービス・プロバイダがブログ・サービスを開始した
ことが主な要因となって急増。多くのブロガーが無料
サービスを利用している中で,有料のVIPサービス,モ
バイルのブログ・サービス,有料のブログ・スペースを
支持しているハイエンドのユーザーもいる。
2005年第3四半期におけるトップ3のブログ・サービス
は,QQ社の「Q-zone」,Netscape社の「Buluo」,「Blo
gcn」だった。
中国においてブログは,インターネット・ユーザーの
大半を占めているティーンと青年層で特に人気を集めて
いる。中国政府のシンクタンクである中国社会科学院に
よれば,同国のインターネット・ユーザーは大半が30歳
未満で構成されているという。24歳未満の80%がイン
ターネットを利用しており,25~29歳のグループではそ
の割り合いが60~80%となっている。
5)ネットでマンション内共用施設の予約・決済行うア
プリケーション
ソニーブロードバンドソリューション(東京都港区、斉
藤昭宏代表取締役)は、インターネットを介してマンシ
ョン内共用施設の予約・決済を行い、入退室管理システ
ムと連動する集合住宅向け共用施設予約決済管理アプリ
ケーション『FREP』(フレップ)を発売する。
集合住宅の居住者ニーズの多様化に伴い、集合住宅にお
ける共用施設もゲストルーム、フィットネスジムなど多
様化の流れをたどっている。一方、管理面からは運用の
複雑化に伴って、信頼性が高く、安全かつ効率的な共用
施設の管理システムが求められている。ソニーブロード
バンドソリューションは、このようなニーズに応えるた
めに、1枚のカードで様々な用途に対応できるICカード
「FeliCa」の特性を活かし、高いセキュリティ機能を持
ちながら、利用者にとっても管理者にとっても利便性の
高い、集合住宅共有部の利用および管理運営を可能にす
るアプリケーション『FREP』を開発した。
居住者はいつでも、ゲストルームやミーティングルーム
などの予約・抽選申込・登録情報確認・施設利用が可能
となる。また、申込・抽選・支払いなどの結果が必要な
タイミングに応じて自動でメールが届くので、確認も容
易だ。一方、管理者も(1)共用施設の予約情報管理
(2)利用料金の徴収業務や現金授受・保管のリスク
(3)利用者への鍵の貸出し管理業務などから解放され
ることで、本来の姿であるホスピタリティの高い管理
サービスの提供が可能になる。
『FREP』は、共用施設利用サービスのすべてを、FeliCa
のICカード1枚で利用可能にすることができる。居住者
専用の予約画面でカードをかざして簡単に自動ログイン
でき、電子マネー「Edy」を活用して、ネット上で施設
利用料の決済をすることができる。任意の入退出システ
ムと併用することで、そのカードを予約時だけ開錠可能
な施設の鍵とすることができ、集合玄関の鍵にすること
も可能。
6)国土計画ウエブサイトを開設
国土交通省は11月24日,国土計画に関したウエブサイ
ト「インターネットでつくる国土計画」を開設したと発
表した。
国土審議会の検討状況や国土の現在,未来を示す図表
などのデータのほか,現在の国土総合開発計画,新国土
形成計画法などの基礎的な資料も掲載する。
2005年12月末には一般からの意見を聴取する「電子会
議室」も開設する。
7)電子書籍配信サイト「Timebook Town」、音声付き
作品を拡充
パブリッシングリンクは11月25日、同社の電子書籍レン
タル配信ポータル・サイト「Timebook Town」で提供す
る音声付き作品に関して、『英語落語Rakugo in Englis
h(1)「時うどん」』『同(2)「壺算」』の2作品を追
加すると発表した。同日より配信を開始する。価格はい
ずれも420円(税込み)。
今回追加する2作品は、江戸文化の粋「落語」を完全英
語化したもの。演者が演台に立ったライブ音源が付いて
おり、「読んで、聴いて楽しめる」(同社)。
Timebook Townはこれまで、作家自らが朗読した作品や、
NOVAの語学作品「耳から覚える日常英会話入門フレーズ
1」など、さまざまな音声付き作品を配信している。今
後は、梶井基次郎の「檸檬」、太宰治の「駆け込み訴
え」、宮沢賢治の「よだかの星」(いずれも朗読版)な
ど、「毎月数作品を配信する予定」(同社)という。
Timebook Townの作品を視聴するには、パソコンまたは
ソニー製専用端末「リブリエ」で、無料の専用ソフトウ
エアをダウンロードする必要がある。
■関連情報
・パブリッシングリンク
http://www.publishinglink.jp/
【2005.11.24】コンテンツビジネスNEWS
1)ウィルコム、最大48人が参加できる電話会議サービ
ス開始
ウィルコムは11月22日、最大48人で利用できる電話会議
サービス「AIR-CONFERENCE」を12月1日から開始すると
発表した。ウィルコムが運用する電話会議サーバーに参
加者が電話をする形で、多人数での電話会議を実現する。
参加者は、所定の電話番号をダイヤルし、あらかじめ指
定されたパスコードを入力することで会議に参加できる。
ウィルコムのPHS以外に、国内外の携帯電話や固定電話
からも参加できる。
2)ソフトバンクBB,IP電話から携帯・固定電話への転
送サービスを開始
ソフトバンクBBは11月24日,050番号を割り当てるIP
電話サービス「BBフォン」において,着信した電話を携
帯電話やPHS,固定電話に自動転送できる「転送電話
サービス」を開始すると発表した。
新サービスを利用すると例えば,あらかじめ設定した
時間だけ呼び出して電話に出なかった場合に自動転送す
る。呼び出し時間は,インターネット上の専用Webペー
ジでユーザーが自由に設定できる。
月額利用料は315円。別途,BBフォンから転送先電話
への通話料がかかる。なお同社のADSLサービス「Yahoo!
BB ADSL」の既存ユーザーは,初期費用として登録設定
料525円が必要。Yahoo! BB ADSLと同時申し込みの場合
は不要である。
3)アッカが12月から個人向けFTTHサービス開始、USEN
グループと提携
アッカ・ネットワークスは11月24日、個人向けのFTTH
(fiber to the home)サービスを12月1日から開始する
と発表した。サービス対象は、USENグループのユーズコ
ミュニケーションズ(UCOM)の光回線が入線されている
集合住宅。アッカの中継網にUCOMが保有する光回線を接
続し、アッカと提携するプロバイダを経由してサービス
を提供する。
サービス開始当初は、エヌディエスの「TikiTikiイン
ターネット」のインターネット接続に対応。2006年3月
からNTTコミュニケーションズの「OCN」、2006年春には
フリービットの「ReSET.JP」もメニューに加える。「ほ
かのプロバイダとも話し合いを進めている」(アッカ)。
4)イー・アクセスが「WiMAX推進室」を新設、2.5GHz
帯の獲得を目指す
イーアクセスは11月24日、モバイルWiMAXサービスの実
現を目指して社長直属の「WiMAX推進室」を12月1日付け
で新設すると発表した。(1)標準化作業への参加、
(2)商用展開に向けた技術開発、(3)技術検証のため
の実証実験、(4)ビジネスモデルの検討などを実施す
る。狙いは、総務省が無線ブロードバンド用途に開放す
る2.5GHz帯の獲得とみられる。イー・アクセスは以前か
ら、無線ブロードバンド用途への周波数の開放を求めて
いた。
モバイルWiMAXとは、無線通信規格「IEEE 802.16e」を
利用した次世代通信システム。携帯電話に匹敵するカ
バー・エリアと、無線LANと同等レベルの通信速度を実
現する。現在、米国電気電子技術者協会(IEEE)や業界
団体の「WiMAXフォーラム」で標準化作業を進めており、
完了は2006年初頭になる見込みだ。
5)サイバード、住宅展示の集客支援・リクルートと組む
携帯電話向け情報配信のサイバードはリクルートと組
み、来年2月から住宅展示場の集客支援を始める。リク
ルートが運営する住宅情報サイトの会員にモデルルーム
や展示場情報をメールする。展示場を訪れた会員に携帯
電話や非接触ICカードに1回500―3000円分の電子マ
ネーを与える。
6月に資本・業務提携した両社の最初の協業案件にな
る。リクルートが不動産会社などからメール広告の出稿
を募る。サイバードがICカードの読み取り機やデータ
書き換えのシステムを提供する。50カ所の展示場を対象
にする。
6)IBC岩手放送が動画ポッドキャスティング配信を開
始,4番組を提供
IBC岩手放送は2005年11月22日,ニフティと共同で運
営するポッドキャスティングサイト「IBC ポッドキャス
ティング」上で,動画のポッドキャスティング配信をこ
のほど開始したと発表した。具体的には,家庭内の光熱
源をすべて電気で統一する「オール電化」の効果を紹介
するインフォマーシャル番組や,岩手県立大学の大学祭
に関する番組,英会話番組など4番組を配信する。ユー
ザーはこれらの番組を動画再生に対応する携帯デジタル
音楽プレーヤーでダウンロードして視聴できる
7)英Reuters,MSN MessengerやAIMとつながる金融機
関向けIMサービスを発表
英Reutersは英国時間11月21日に,金融機関向けイン
スタント・メッセージング(IM)サービス「Reuters Me
ssaging 5.0」を発表した。米Microsoftの「MSN Messen
ger」および米Time Warner傘下America Online(AOL)
の「AOL Instant Messenger(AIM)」とリアルタイムで
情報交換できる。「2大IMサービスにアクセスできる企
業向けIMサービスはこれが初めて」(同社)。
Reuters Messaging 5.0のユーザーは,MSN Messenger
やAIMを使っている世界中の金融専門家と,セキュリテ
ィ保護された環境で情報をやりとりできる。Reuters Me
ssaging 5.0は,特に金融サービス会社で要求されるセ
キュリティと法準拠の厳しい要件を満たすよう設計して
いるという。
また,共同作業向けのチャット・ルームを立ち上げて,
市場や研究開発に関する最新情報を共有することも可能。
「アクセス管理された安全な環境で社内および社外のコ
ミュニティと意見交換できる」(同社)
なおReuters社は,2006年にReuters MessagingをMicr
osoft社の企業IMサーバー「Office Live Communication
Server(LCS)」に対応させる予定。LCS導入企業がReu
ters Messagingの金融ネットワークにシームレスにリア
ルタイム接続できるようにする。
8)エキサイト、Webコンテンツを書籍化、ファミリー
マートが販売
エキサイトは2005年11月22日、同社のポータルサイト
「エキサイト」の人気コンテンツ「世界びっくりニュー
ス」と「ExciteBitコネタ」を書籍化すると発表した。
ファミリーマートのオリジナル書籍「ふぁみまコンテン
ツ」で販売する。価格(税込み)は各600円。今後も月1、
2冊のペースでエキサイト上のコンテンツを書籍化して
ゆく予定。
世界びっくりニュースの書籍版「エキサイト世界びっく
りニュース びっくり人間!」は、大手メディアには出
ない世界のセレブ関連の脱力ニュースやこぼれ話、意外
な手口の犯罪者など“人間”に絞ったニュース約60本を
収録した。一部4色カラー、128ページ、B6判。発売日は
12月1日。
ExciteBitコネタの書籍版「エキサイトコネタ コネタ
ン おもしろ食図鑑」は、「アイスきゅうり」、卵かけ
ごはん専用醤油など日本の風変わりな食べ物を紹介する。
4色カラー、128ページ、B6判。発売日は12月下旬から20
06年1月初め。
ふぁみまコンテンツは、“情報雑貨”をコンセプトとす
るファミリーマートのオリジナル書籍。2004年に販売を
開始して、これまでに約50タイトルをリリース。累計は
100万部を突破しているという
【2005.11.22】コンテンツビジネスNEWS
1)米TiVo,録画した番組を「iPod」と「PSP」に転送
できるサービスを開始へ
デジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)向けサービスを
手がける米TiVoは,録画した番組を米Apple Computerの
携帯音楽プレーヤ「iPod」やソニーの携帯ゲーム機「Pl
aystation Portable(PSP)」に転送して視聴できるよ
うにするサービスを開始する。TiVo社が米国時間11月21
日に明らかにしたもの。同サービスの利用には,別途
「低価格な」(同社)ソフトウエアの購入が必要という。
TiVo社は昨年より,同社のHDDレコーダ「TiVo Series
2」利用者を対象に,録画した番組をパソコンや米Micro
softのPortable Media Center互換機などに転送可能な
「TiVoToGo」サービスを提供している。iPodとPSPへの
対応は同サービスの機能強化となる。
また,新たに録画した番組の転送を容易にする「auto
-sync」機能も用意する。「ユーザーは毎朝,前の晩に
録画した番組を簡単にコピーできる」(同社)
さらに同社は,TiVoToGoサービスを使って携帯機器に
転送した番組をトラッキングできるように,電子透かし
技術を実装するという。
今から数週間以内に,iPodもしくはPSPを所有する一
部のTiVo Series2ユーザーを対象に,サービスの試験運
用を開始する。同サービスの正式提供は2006年第1四半
期を予定する。
TiVo社CEOのTom Rogers氏は,「携帯機器でビデオ番
組を視聴したいと考えるユーザーが急速に増えている。
TiVoToGo機能を強化することで,ユーザーがiPodやPSP
を使用して,いつでも好きな場所で番組を楽しめるよう
にする」と述べている。
2)ウィルコムがADSLサービス開始、セット利用の割引
プランも
ウィルコムとウィルコム沖縄は11月22日、「ウィルコム
ADSLサービス」を12月1日より開始すると発表した。月
額料金は「ADSL50M超コース」が3485円、「ADSL3Mコー
ス」が2585円。また、初期設定費用(6038円)が無料に
なるキャンペーンを2006年3月31日まで実施する。
同サービスは、アッカ・ネットワークスのADSL回線を利
用し、1050カ所のNTT収容局を含む全国47都道府県のア
ッカのサービス・エリアが対象となる。
ウィルコムはモバイル・データ通信サービス「AIR-EDG
E」も提供しているため、「自宅ではウィルコムADSL
サービス、外出先ではAIR-EDGEと、利用環境に応じて柔
軟にアクセス手段を選択できる」(両社)と説明する。
またADSLサービスの提供に伴い、同サービス、AIR-EDGE、
音声定額サービス「ウィルコム定額プラン」のいずれか
をセット契約した場合に適用する割引プラン「マルチパ
ック」も用意する。
例えば、AIR-EDGE・つなぎ放題を月額5176円で利用して
いるユーザーがウィルコム定額プランも利用する場合、
AIR-EDGE・つなぎ放題は3400円になり、ウィルコム定額
プランは2900円から2200円に割引する。したがって、
「月額424円を余分に支払うことで、音声通話も使い放
題となる」(両社)。
両社は、「マルチパックの利用により、音声通話、モバ
イル・データ通信、ADSLサービスを組み合わせた場合の
利便性が高まり、各種サービスを手頃な値段で利用でき
る」としている。
3)携帯電話音声によるネット検索と連動した広告配信
サービス
ボイスドメインサービス(VDS)とサーチテリアは11月2
8日より、携帯電話の音声によるインターネット検索と
連動した広告配信サービスを開始する。ボイスドメイン
サービス親会社のアドバンスド・メディアが11月22日に
明らかにしたもの。
VDSは11月28日から、携帯電話の音声によるインターネ
ット検索サービスの試用版を開始する予定。その検索結
果のカテゴリー表示に、サーチテリアが提供する広告を
表示する。
同音声インターネット検索サービスは、社名や商品名と
いったキーワードと関連したWebサイトの登録を、企業
から有料で受け付ける。ユーザーが携帯電話機に向かっ
てそれらのキーワードを発話すると、検索結果にWebサ
イトへのリンクを表示する。文字入力などに比べユー
ザーの手間が少ないのが特徴という。
VDSでは今回の業務提携により広告コンテンツを拡充。
ユーザーの話すキーワードが、登録済みの社名や商品名
などでなくても、サーチテリアのデータベースから対応
する広告を抽出し、Webサイトへのリンクを表示できる
ようにする。
サーチテリアでは今後、文字入力による検索連動型広告
と同様に、音声版広告の出稿依頼を受け付けていくとい
う。「今回の提携は新たなプル型広告の形態への第一歩
であると考える。ユーザー、広告主ともに従来とは全く
異なるセグメントを開拓、創造できると確信している」
(同社)とする。
■関連情報
・アドバンスド・メディア
http://www.advanced-media.co.jp/
・サーチテリア
http://www.searchteria.co.jp/
4)携帯電話の番号ポータビリティは来年11月,総務省
が改正省令案公表
総務省は11月22日,携帯電話の番号ポータビリティ制
度の開始を2006年11月1日とする方針を発表した。番号
ポータビリティとは,契約する通信事業者を変更しても,
それまで使用していた電話番号を引き続き使用できるよ
うにすること。例えばNTTドコモからKDDI(au)に乗り
換えても,同じ番号をそのまま利用できる。
総務省は,携帯電話の番号ポータビリティを実用化す
るため,電話番号に関する法律である「電気通信番号規
則」の改正を進めている。今回はその改正省令案を発表
した。「順調に行けば2006年2~3月には公布できる」
(総務省)。この段階で携帯電話事業者は,2006年11月
1日までに番号ポータビリティを実現するシステムを準
備する義務が生じる。
5)ブロードバンドVODサービスの米Movielink,米20th
Century Foxと契約
ブロードバンド向けビデオ・オンデマンド(VOD)配
信サービスの米Movielinkは,米20th Century Foxと映
画配信に関する契約を締結した。同社が米国時間11月21
日に発表した。Movielink社はブロードバンドVODサービ
スにFox社の映画タイトルを追加する。
Fox社が加わったことにより,同サービスでは,ハリ
ウッドのすべての大手映画会社米Walt Disney Studios,
米Metro-Goldwyn-Mayer(MGM),米Paramount Pictures,
米Sony Pictures Entertainment,米Universal Studios,
米Warner Bros. Studiosの映画タイトルを配信すること
になる(同社)。Movielink社は,映画ライブラリにFox
社の1200本を超える映画タイトルを追加する。
Movielink社CEOのJim Ramo氏は,「ブロードバンドVO
Dはプレミアム・コンテンツ配信の有望なプラットフ
ォームであることを証明しており,消費者に幅広い映画
をオンデマンドで提供するという当社のビジョンをFox
社が支援してくれることを喜ばしく思う」とコメントし
ている。
同サービスは,ブロードバンド接続を利用する米国の
インターネット・ユーザーに提供される。「Movies in
Minutes」では,利用者は登録した後2~10分以内に映画
の視聴が始められる。また,ダウンロード後30日間保存
して任意の24時間限定で繰り返し視聴することもできる。
その他にも,1度観た映画を30日以内に24時間レンタル
できる「MultiPlay」サービスも用意されている。
6)日刊工業新聞、技術者/研究者/ベンチャー向けのSN
Sを立ち上げ
日刊工業新聞社は11月21日、ブログとソーシャル・ネッ
トワーキング・サービス(SNS)を混合したWebサイト
「てくてくjp(TechTech.jp)」を発表した。ジャパ
ン・デジタル・コンテンツ信託(JDC信託)、ホットリ
ンクと共同で、2006年2月の立ち上げを予定する。また
運営を円滑に進めるため、JDC信託の協力を得て新会社
を設立するという。
日刊工業新聞社によると、現在国内には約57万人の自然
科学研究者と約250万人の技術者がいる。同Webサイトは
これら研究者、技術者を会員として獲得し、異業種/異
分野間の交流を促すことで、新たな複合技術の発達を図
る。企業やベンチャー・キャピタルの経営者にも参加を
呼びかけ、資金獲得と起業の機会提供する。「産学連携、
ベンチャー・ビジネスの創出、さらには目前に迫った20
07年問題での技術・技能の継承を円滑に進めることなど
を視野に入れる」(同社)
WebサイトはブログとSNSの多重構造を採用する。無料会
員にはブログ機能のみを提供。記事はインターネット上
で公開し、誰でも閲覧できるようにする。有料会員には
コミュニティ作成/参加といったSNS機能を提供し、会
員同士に限定した情報交換を行えるようにする。会費は
月額300円(消費税別)程度を予定する。
日刊工業新聞の記者や大学教授を中心とした230人程度
のコメンテーターが参加し、各分野ごとに最新情報の記
事や、研究成果などを発表。企業経営者への専門的なア
ドバイスも行う。さまざまな情報を蓄積していくことで、
将来的にはデータベースとしての機能を備える。また検
索キーワードのランキング表示などを提供し、会員の利
便性を高めるという。このほかポイント・サービスも導
入し、日刊工業新聞社が刊行する技術図書や、Webサイ
ト内で話題になった製品などと引き換えできるようにす
る。
7)オールアバウト、専門家を自分で見つけて相談でき
るサービス
オールアバウトは11月21日、各分野の専門家をWebサイ
ト上で紹介し、質問や仕事依頼を受け付ける会員制サー
ビス「All About プロファイル」を開始した。利用料金
は無料。
まずは建築士、リフォーム・コーディネーター、インテ
リア・コーディネーターといった住建分野34業種の専門
家(事業主)について、それぞれ専用Webサイトを開設
して経歴を公開。あわせて本人のコラムや写真付きの事
例をブログ形式で掲載し、トラックバックやコメントを
受け付けている。キーワード検索機能も備えており、
「モダンな家具の似合う部屋にリフォームしたい」「2
世帯住宅用に家を建てたい」といった個人の要望にあわ
せ、最適な専門家を探せるという。
業務内容や料金など具体的な情報も提供し、一般消費者
から非公開の質問や仕事依頼を募集している。またQ&A
コーナーも設置。1つの質問に複数の専門家が回答し、
内容を公開している。
なおオールアバウトでは同サービスを拡充していく計画
を立てている。2006年には金融分野の専門家を追加。将
来的にはポータル・サイト「All About」で提供するフ
ァッション、資格/学習、健康/医療といった分野にも
サービスを広げていくという。
■関連情報
・オールアバウト http://corp.allabout.co.jp/
8)千趣会とニッセン、ネット通販本格化
カタログ通販の大手2社がネット通販事業を本格化す
る。業界2位のニッセンは重点を置く購買層ごとに通販
専門サイトを開設する準備を始めた。最大手の千趣会は
来年度中にネット通販専用の商品数を3倍に拡大する。
ライブドアがカタログ通販大手のセシールを買収するな
どネット通販を巡る競争が激化しており、攻めの体制づ
くりを急ぐ。
ニッセンが開く専門サイトは「ヤング」「ミセス」
「ファミリー」の3種類。会員登録した人が同社のホー
ムページアドレスを入力すると自動的に購買層別のペー
ジが立ち上がり、キャンペーンなども独立して実施する。
2007年12月期までには専門サイトを開設する計画で、投
資額は数億円という。
【2005.11.21】コンテンツビジネスNEWS
1)スカパー・モバイルが携帯電話機向けのサッカーサ
イトを12月開設
スカイパーフェクト・コミュニケーションズの子会社
であるスカパー・モバイル(本社:東京都渋谷区,社長
:山崎宇充氏)は2005年11月21日,携帯電話機向けにサ
ッカー情報を配信するサイトを開設すると発表した。CS
放送のスカイパーフェクTV!で放映している国内外のサ
ッカー大会に関する情報を,12月上旬から動画やテキス
トで提供する。NTTドコモやKDDI,ボーダフォンの携帯
電話から利用できる。利用料は月額105~315円である。
スカパー・モバイルはスカイパーフェクトが中心になり
6月に設立した。今回のサイトは,同社にとっての第一
弾の事業となる。
2)NTTコム,個人向けIPv6サービスを開始
NTTコミュニケーションズは,2005年12月上旬から個人
ユーザー向けのIPv6通信サービス「OCN IPv6」を始める。
同社が提供中のインターネット接続サービス「OCN」の
ユーザーが対象で,月額利用料金は315円(税込み)と
する。
NTTコミュニケーションズは,同サービスの利用シー
ンとして家庭内のIPv6対応機器を制御する用途を想定し
ている。2005年11月21日に実施した記者会見では,IPv6
ネットワーク経由で,家庭を模した遠隔地のドアを開錠
したり,照明を点灯・消灯したりするデモンストレーシ
ョンを見せた。
既存のIPv4対応のルータを経由した場合でも,同等の
サービスは既に提供できているが「アドレス変換(NA
T)が必要なIPv4対応のルータに比べて,設定が容易に
なる」(NTTコミュニケーションズ)とした。IPv6は普
及が進んでいないが,「個人向けサービスを提供するこ
とで,対応機器の開発を促したい」と期待する。同社に
よると,機器開発者からは「IPv6対応サービスがないか
ら機器開発が進められない」とする声があったという。
同社は,今回のサービス開始に合わせてIPv6対応のイ
ンターネット接続機能を持つ監視用のビデオ・カメラな
どを販売すると共に,米Microsoft Corp.の「Windows X
P」搭載のパソコン向けには同サービスを簡易に利用す
るための設定用ソフトウエアを無償で提供する。NTTコ
ミュニケーションズによると,次期「Windows Vista」
には同等の接続機能が標準搭載されるという。こうした
環境整備に期待し,3年後には10万人の加入者を見込ん
でいるとした。
3)ウィルコムが月1050円のカーナビ専用データ定額
サービスを開始
ウィルコムは11月21日,カー・ナビゲーション・シス
テム(カーナビ)専用の定額データ通信サービス「カー
ナビ専用定額サービス」を提供すると発表した(写真
1)。月額料金は1050円と格安だが,通信できるのは本
田技研工業(ホンダ)が提供する「インターナビ・プレ
ミアムクラブ」向けに限られる。申し込み受付は12月15
日から開始し,サービス開始は2006年2月1日の予定だ。
新サービスの利用には,ネットインデックス製の専用
端末「RB01-P」の購入が必要(写真2)。この端末は
カーナビでの利用を想定した可動式アンテナを搭載し,
従来のPHSカードよりも高速移動での安定した通信を可
能にしている。端末価格は8400円で,加入時に事務契約
手数料2835円が追加で必要。利用料は,月額払いの場合
は月1050円。1年間分を一括で支払うと1万1550円,3年
分を一括払いすると3万1500円となる。
インターナビ・プレミアムクラブは,ホンダが同社純
正の通信機能対応カーナビ向けに渋滞予測情報や駐車場
の空車情報などを提供するサービス。2002年10月にサー
ビスが開始され,現在は30万人以上のユーザーが加入し
ている。
特徴的なのが,会員から集めた交通情報を利用した
サービス「フローティングカーシステム」である。会員
のカーナビが所定の道路区間を通過する際,要した時間
の情報をホンダのサーバーにアップロード。道路交通情
報通信システム(VICS)が設置されていない道路区間の
渋滞情報を収集し,会員向けに配信する渋滞予測情報を
よりきめ細やかにする。
従来は携帯電話にしか通信手段が対応しておらず,
データ通信ごとの従量課金となることが利用上のネック
だった。今回データ定額に対応することで,ホンダはフ
ローティングカーシステムでの情報アップロード増を狙
うとする。
4)ライブドア、米ネット広告会社買収・米国事業を拡大
ライブドアは18日、米国のインターネット広告会社、
イノベーション・インタラクティブ社(ニューヨーク)
を買収したと発表した。買収額は8000万ドル(約95億
円)以上で、同日付で全発行済み株式を取得した。ネッ
ト上で検索結果に連動させて表示する広告手法の独自技
術を持つ同社を傘下に収め、米国事業を拡大する。
イノベーション社の2006年1―3月期の業績達成度を見
て、最大2000万ドル(約24億円)を株式取得価格に上乗
せする。同社の05年12月期の売上高は約4360万ドル(約
52億円)だった。
イノベーション社は広告主の広告出稿作業を軽減でき
る独自の管理システムに強みを持つ。ライブドアは既に
米国に持つ広告子会社や中米に本拠を置くサイト運営子
会社と連携させ、北米・中南米でのネット広告事業で相
乗効果を高めていく。
将来はイノベーション社の技術を日本で活用すること
も視野に入れる。ライブドアの関連会社で、広告事業を
手掛けるライブドアマーケティングとの連携も検討する
5)携帯クレジット発信、三井住友カードも来月参入
携帯電話をかざすだけでクレジットカードのように支
払いができる「携帯クレジット」サービスで、カード業
界大手3社が出そろう。UFJニコス、ジェーシービー
(JCB)に続き、三井住友カードが来月から始める。
累計販売が700万台を超えた決済機能付きの新型携帯電
話を活用。先行する「携帯電子マネー」に対し、後払い
などの利便性を売り物に年間60兆円ともいわれる少額決
済市場の取り込みを狙う。
三井住友カードはNTTドコモと提携して「iD(ア
イディ)」のブランドで事業を始める。25日から自社の
個人会員を対象に利用者募集を開始。12月1日からサー
ビスを始める。
6)伊藤忠と「地球の歩き方」、ネット旅行子会社を合併
伊藤忠商事と旅行情報誌「地球の歩き方」を出版する
ダイヤモンド・ビッグ社(東京・港)はインターネット
旅行子会社を2006年1月に合併させる。それぞれが得意
とする海外航空券の予約、個人旅行の情報提供やコンサ
ルティングなどの機能を融合し、ネットを通じた海外旅
行需要を掘り起こす。
合併するのは伊藤忠子会社のアルキカタ・ドット・コ
ム(東京・新宿)とダイヤモンド・ビッグ子会社、地球
の歩き方トラベルアンドエデュケーション(同)。新会
社名は「地球の歩き方ティーアンドイー」で、出資比率
はダイヤモンド・ビッググループ6割、伊藤忠グループ4
割となる。
7)J-WAVE、ネットラジオ番組配信を本格化
FMラジオ局のJ―WAVE(東京・港)は携帯音楽
プレーヤーで聴くインターネットラジオ「ポッドキャス
ティング」による番組配信を本格化する。坂本龍一、佐
野元春両氏ら大物アーティストの番組配信を開始。2006
年の早い時期に広告料金を定めて、新たな広告媒体とし
て育てる。
25日から配信する坂本氏の「RADIO SAKAM
OTO」は、6日に地上波で放送した2時間の番組に収ま
りきらなかった未公開トークをネットで配信。坂本氏の
意向で一時間半程度の番組になる予定。5―10分が主流
のポッドキャスティング番組としては珍しい。地上波の
放送に合わせて2カ月に一度、ネットでも新番組を公開
する。次回以降、番組で募集したアマチュア音楽家の曲
も配信する。
8)ワコールのオンライン・ショップに不正アクセス,
4757人分の顧客情報が流出
ワコールは11月19日,同社ECサイト「ワコールオンラ
インショップ」の顧客4757人分の個人情報が流出したこ
とを明らかにした。1899人については,クレジット・
カード情報も流出しているという。原因は,NECネクサ
ソリューションズへ管理を委託しているオンラインショ
ップ・システムへの不正アクセス。
同社では11月7日,ワコールオンラインショップの顧
客から,クレジット・カードが不正利用されているとの
連絡を受けて調査を開始(11月18日時点の問い合わせ件
数は10件)。11月17日には,カードの不正利用の原因は
オンラインショップからの情報流出であると判断し,流
出経路の特定作業を開始するとともに,同日21時には,
ワコールオンラインショップを停止した。
11月18日,ワコールオンラインショップのサーバーに
不正アクセスの痕跡を発見したため,原因は同サーバー
への不正アクセスと断定。流出したデータの範囲も特定
できたという。流出したデータは,2005年7月14日~11
月9日に同ショップで商品を購入した2万4322人中4757人
の注文番号やお客様番号,住所,電話番号など。氏名や
購買履歴は流出していないという。4757人中1899人分に
ついては,クレジット・カード番号とその有効期限も流
出した。
同社では11月18日夕,警察に対応を相談。19日には情
報が流出した顧客へメールで通知。20日には,電話で今
回の件について説明し,21日には郵便で詫び状を送付す
るという。顧客からの問い合わせについては,同社の
「通信販売事業部カスタマーセンター」で対応する
9)ぷららネットワークス、「4th MEDIA」における海
外サッカーの映像配信を強化
ぷららネットワークスは11月21日、ブロードバンド回
線利用者向けに提供している映像配信プラットフォーム
「4th MEDIA」において、海外サッカーの映像配信を強
化すると発表した。
新たにIP向け日本国内独占配信権を取得したのは、中
田英寿選手所属のボルトン(イングランド)、中村俊輔
選手所属のセルティック(スコットランド)、松井大輔
選手所属のル・マン(フランス)、中田浩二選手所属の
マルセイユ(フランス)の計4つのクラブチーム。11月
下旬以降、準備が整い次第配信を開始するとしており、
2006年に開催されるワールドカップ終了後(2006年7月3
1日)まで「4th MEDIAサービス」に加入するユーザーは
無料で視聴できる。「ワールドカップ終了後、有料にす
るか否かはユーザーの動向を見てから検討する」(ぷら
らネットワークス)としている。
同社は7月1日にもイタリア、オランダ、イングランド
のクラブチームから国内におけるVOD独占配信権を取得
しており、ワールドカップ開催で高まるサッカー熱を起
爆剤に、「4th MEDIA」の加入者増を図る考えだ
【2005.11.18】コンテンツビジネスNEWS
1)コンテンツ配信から決済まで、米VeriSignが無線キ
ャリア向けサービス
米VeriSignが、コンテンツ配信から課金、加入者管理と
いった一連の作業を処理できる無線通信事業者向けサー
ビス・スイート「VeriSign Wireless Commerce Suite」
を、米国時間11月16日に発表した。これは、コンテンツ
配信、決済、端末設定、ユーザー管理などの機能を提供
する。音声/データ/各種コンテンツ・サービスの利用
料金を、後払いおよび前払いのいずれでも処理できる。
ユーザーが使用している機器の管理や、コンテンツのプ
ッシュ配信といった機能も備える。
2)CCC、書籍をネット通販・日販と組み在庫効率化
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は20
06年春、子会社のツタヤオンラインを通じて書籍のネッ
ト通販に参入する。出版取り次ぎ大手の日本出版販売
(日販)と組み、流通在庫を抑える仕組みも構築。書籍
売上高は早期に50億円を目指す。映像・音響系家電の取
り扱いも視野に入れ、エンターテインメントの総合サイ
トを構築、最大手のアマゾンを追撃する。
書籍の通販サイトはパソコンと携帯電話向けのイン
ターネット上の「ツタヤオンライン」に設ける。取り扱
い点数は常時約60万―80万点を想定。日販と組み、売れ
残った書籍の返品を極力抑えることで利幅を広げるとい
う新しい取引条件の導入でも交渉を始めた。
3)米AOL、オンライン写真共有サービス「AOL Pictures」
を発表
米Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)は、オンラ
イン写真共有サービス「AOL Pictures」を米国時間11月
17日に発表した。同サービスは、これまで「You've Got
Pictures」として提供されてきたサービスの新版。デ
ジタル写真の閲覧、共有、保存、プリントといった機能
を提供する。他のAOLサービスと同じように無償で利用
できる。
新しくなったサービスでは、デジタル写真をオリジナル
のサイズで無制限に保存できる写真格納用ストレージ、
アルバムを簡単に作成できるツールなどを提供。AOL Pi
cturesを通じて受け取った写真を自分のパソコンのハー
ドディスクにオリジナルのサイズで保存できるようにな
った。
4)イーバンク銀行、南関東4競馬場のネットバンク投
票に対応
ネット専業のイーバンク銀行は2005年11月17日、南関東
4競馬場のネットバンク投票サービス「SPAT4ネットバン
ク投票サービス」に対応すると発表した。ネット経由の
加入手続き、馬券の購入、払戻金精算ができるサービス
で、12月20日から提供する。手数料は無料。
SPAT4は、浦和、船橋、大井、川崎の南関東4競馬場の全
レースにインターネットや電話から投票できるサービス。
SPAT4ネットバンク投票サービスでは、インターネット
を通じて加入手続きが完了し、即日馬券を購入できる。
4競馬場がジャパンネット銀行と提携して2005年5月に開
始した。
一般の銀行では専用口座を開設して、レース前日までに
投票資金を入金しなければならない。これに対し、ネッ
トバンク投票サービスは、当日や土日祝日でも入金と払
戻金の受け取りがリアルタイムでできる。
イーバンクは、2月に競艇のインターネット投票に対応
しており、来春、競輪ネットバンクも開始する予定。な
お、12月30日に大井競馬場で開催される「イーバンク特
別競争」にユーザー5組10人を抽選で招待する記念キャ
ンペーンを実施する。
■関連情報
・イーバンク http://www.ebank.co.jp/
・南関東4競馬場 http://www.nankankeiba.com/
5)カカクコム、リスティング広告サービスを開始
カカクコムは2005年11月17日、同社が運営する価格比較
サイト「価格.com」内で、リスティング広告を配信する
「価格.com リスティングサービス」を開始した。価格.
com登録事業者向けで、同日から申し込みを受け付けて
いる。
ユーザーが目的の製品を検索した結果の製品詳細ページ
に、キーワードに合わせて登録された最大10件までのテ
キスト広告を表示する。三井物産と提携し、同社が運営
するリスティング広告「LISTOP」(リストップ)をカス
タマイズして導入した。
登録事業者はあらかじめカテゴリーに準じたキーワード
を選択しておく。料金は1クリックあたり10円からで、
より高い単価を設定した事業者の広告が上位に表示され
る。カカクコムはサービス開始にあたり、登録済み事業
者限定で、無料で広告を配信できるスタートキャンペー
ンを実施する。
6)車選び.comの「ポッキリ車特集」を価格.comで提供
ファブリカコミュニケーションズは11月18日、同社の中
古車検索サイト「車選び.com」と、カカクコムが運営す
る価格比較サイト「価格.com」の提携企画を発表した。
価格.comの「くるま・バイク」カテゴリ(中古車情報)
に「特選!中古車情報」コーナーを新設し、車選び.com
の「ポッキリ車特集」のコンテンツを提供するという。
車選び.comは、各加盟店舗がWeb上の管理側インタフ
ェースを使って掲載車両情報を入力するASP型のサービ
ス。「オートオークション等の評価点」「走行距離」
「初年度登録」「事故歴の有無」などのデータを蓄積し
ている。
ポッキリ車特集は、これらのデータを活用し、特定の基
準を満たす「高品質車」「値打ち車」を「明解な価格表
示」、すなわち自動車税、圏外登録・輸送費用を除いた、
購入の際に必要となる全ての費用を合計した価格で提示
する。
「今回の企画は、車選び.comのポッキリ車特集を知名度
の高い価格.comに掲載することで、多くのユーザーに、
情報収集から一歩進んだネット上での中古車販売を提供
することを目指している。両社は今後もユーザー・メリ
ットの高い、様々な中古車流通企画を提案していく」
(ファブリカコミュニケーションズ)
■関連情報
・ファブリカコミュニケーションズ
http://www.fabrica-com.co.jp
【2005.11.17】コンテンツビジネスNEWS
1)米Cingular Wirelessと米MoviTV,携帯電話向け音
楽ストリーミング・サービスを提供
米Cingular Wirelessと米MoviTVは,Cingular社の加
入者向けにMoviTV社のラジオ・ストリーミング・サービ
ス「MobiRadio」を提供することを米国時間11月14日に
発表した。「MobiRadio on Cingular」では,44の音楽
チャネルをCM抜きで楽しむことができる。月額利用料は,
基本料金6ドル99セントに従量料金が加わる。
同サービスは「Nokia 6620」および「Sony Ericsson
S710」「同Z500a」で利用可能。そのほか,新たに対応
機種を追加する予定。
MobiRadioでは,音楽放送ネットワークの米Music Cho
iceが構成した音楽チャネルを提供する。アーバン,ロ
ック,カントリー,レゲエ,ジャズ,クラシックなど,
さまざまなジャンルの音楽を配信している。
「携帯電話は,多くの人々が常時携帯するツールだ。
Cingular社の加入者が,新たな装置を携帯することなく,
お気に入りの音楽を時間や場所を問わずに楽しむことが
できれば最高に便利であり,音楽愛好者にとっては夢の
ようだろう」(Cingular社顧客向けデータ・サービス部
門バイス・プレジデントのJim Ryan氏)
ちなみに米メディアの報道(CNET News.com)による
と,Cingular社は今年9月,米Apple Computerのデジタ
ル音楽ソフト「iTunes」に対応した携帯電話の販売を開
始している。
2)米Sun,電子メールのセキュリティ・サービス「Sun
Secure Mail」を提供開始
米Sun Microsystemsは,サービス・プロバイダ向けに
電子メールのセキュリティを強化するサービス「Sun Se
cure Mail」の提供開始を米国時間11月16日に発表した。
同サービスは,通信ネットワークの米Lucent Technolog
iesと暗号ソフトを手がけるカナダのEchoworxとの提携
を通じて提供される。
同サービスは,購読ベースのホスト型サービス。ISP
やケーブル通信事業者といった電子メール・サービス・
プロバイダをターゲットとしている。サービスを導入す
る際に特別なソフトウエアをインストールしたり機器を
設置する必要なない。「サービス・プロバイダは,Sun
Secure Mailを自社ブランドのプレミアム・サービスと
して加入者に提供できるようになる」と同社は説明して
いる。
サービス・プロバイダが提供する同サービスを通じ,
エンド・ユーザーは,電子メール・アプリケーションを
変更することなくデスクトップ上でメールを暗号化でき
るようになる。同サービスを利用する場合,小型のプラ
グインが自動的に電子メール・アプリケーションにダウ
ンロードされる。ユーザーは,既存の電子メールまたは
Webメール・アプリケーションからワンクリックで暗号
化したメッセージにディジタル署名を付けて送信できる。
メッセージの受信者は,暗号化されたメッセージを開く
ために同サービスに加入したりソフトウエアをダウン
ロードする必要はない。
Sun Secure Mailは,Sun社が管理するサービスとして
提供され,Echoworx社の電子メール暗号ソフト技術を使
い,Lucent社のGlobal Network Operations Centersで
ホスティングされる。
3)米Microsoftと米CableLabs、デジタルCATV対応Wind
owsで合意
米MicrosoftとCATV事業者の非営利コンソーシアム米Cab
le Television Laboratories(CableLabs)は、Microso
ft Windows Media Center Edition対応パソコンでデジ
タル・ケーブル・テレビ(CATV)の番組を視聴可能とす
ることで合意した。Microsoft社とCableLabsが米国時間
11月16日に明らかにしたもの。Microsoft社と複数のパ
ソコン・メーカーが協力し、デジタルCATV対応パソコン
を2006年の年末商戦シーズンに提供する。
4)「Googleローカル」、ビジネス情報の登録など機能
拡充
グーグルは11月17日、地図と連動して詳しい地域情報を
検索できる「Googleローカル」において、検索結果にビ
ジネス情報を登録・表示できる「Googleローカルビジネ
スセンター」機能を追加した。
ビジネス情報の登録と編集を行うには、Googleローカル
ビジネスセンターに必要な情報を入力する。グーグルよ
りPINナンバーを記載した封書が届くので、再度、同セ
ンターにアクセスして入力情報を確認する。入力した情
報は数週間で検索結果に反映され、緑色のテキストで
「経営者より提供」と表示される。
同センターに登録した情報は、Googleモバイルのローカ
ル検索にも表示される。このため、「携帯電話ユーザー
を含めた、多数のユーザーにリーチできる」(同社)。
また、Googleローカルの検索結果ページで、より詳細な
データを提供する。ビジネス・リストや地図上に表示さ
れているバルーンをクリックすると、詳細情報がある場
合は、既存の吹き出しに加えて詳細タブが表示される。
「営業時間、価格、支払い方法、最寄り駅からの距離な
どの情報を、より簡単に閲覧できる」(同社)
5)アマゾン ジャパン、米国以外では初の「スポー
ツ」ストアをオープン
「Amazon.co.jp」を運営するアマゾン ジャパンは11
月17日より、スポーツ関連商品を販売する「スポーツ」
ストアを開始した。アマゾンは米国を含む約7カ国で事
業を展開しているが、「スポーツ」ストアの開設は米国
以外では初めてになる。国内でオープンさせたストアは
これで10個目。
カテゴリーはゴルフ、アウトドア、釣り、野球、サッ
カー、テニスなど約17種で、商品数は約10万点。取り扱
うメーカーは約600社。常時10~20%の割引を行う。特
にゴルフ商品については最大20%のAmazonギフト券を還
元する。商品はメーカーや価格、男女別といった検索が
可能で、サイズ、色、機能などは表示している画面上で
プルダウンメニューから選択できる。ほかのストアと同
様、1500円以上の購入で国内配送料は無料になる。
米国のAmazon.comでは同様の「Sports & Outdoors」
ストアを2003年にオープン。開始時は50種類のカテゴ
リーで約30万点の商品を取り扱っていたが、2005年では
80種類で、約100万点にまで拡大。主要とされるスポー
ツ以外の製品も扱っており、クリケット、フィールドホ
ッケー、フェンシング、ポロなど「顧客のニーズは実に
多岐にわたっている」(米Amazon.com、スポーツ&アウ
トドア ディレクターのジェイソン・ゴールドバーガー
氏)という。
同社は機能強化について、「ユーザーが探している、よ
り新鮮な地域情報を提供できるようにした」と説明して
いる。
6)イー・アクセス、ネット証券紹介で松井証券など4
社と提携
イー・アクセスは11月17日、オンライン証券取引口座開
設の資料請求取り次ぎに関して、新たに松井証券、ライ
ブドア証券、丸三証券、エイチ・エス証券の4社と業務
提携すると発表した。
同社は、すでにヨドバシカメラ、マネックス・ビーンズ
証券と提携。家電量販店の店頭で、ブロードバンド・
サービスの加入受け付けとオンライン証券取引口座開設
の資料請求取り次ぎを一括提供する企画を展開している。
イー・アクセスでは、同企画が新規個人投資家層に好評
を博したことから、今回取り次ぎ先の証券会社を拡大す
るという。
同社はこれとあわせ、従来ヨドバシカメラの秋葉原店
「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」のみで展開し
ていた同企画を、ヨドバシカメラの主要店舗18店に拡大。
また新たにコジマと提携し、同社の家電量販店224店で
も展開する。
このほか各店舗の店内に、実際にパソコンに触れて各
サービスを試用できる体験コーナーを設置。オンライン
証券取引サービス利用マニュアルの配布や、店頭での販
売促進イベントを行なっていくという。
■関連情報
・イー・アクセスのWebサイト http://www.eaccess.net
7)NTTコミュニケーションズ,香り通信のポータル・
サイトを開設
NTTコミュニケーションズは2005年11月17日,イン
ターネットを介して香りを配信するWWWサイト「香り通
信ポータル」を開設した。同社は2005年5月にアロマ・
セラピーの講座として「香り通信」サービスを販売して
いた。このたび,従来は7万3500円と高価だった香り発
生装置を半額程度に抑えて,広く一般向けに発売する。
発売時期は2005年度中(2006年3月まで)を目指す。
香り通信の用途としては,マンションやホテルなどで,
各部屋へ朝は目が覚めるような香りを,夜はリラックス
できる香りを配信するサービスを提供したり,一般企業
や有名人のブランド広告として香りを調合して配信する
サービスなどを想定している。個人向けには,アロマ・
セラピーとしての楽しみ方のほかに,それぞれで調合し
た香りをアップロードするといったサービスも提供する。
ポータル・サイトの利用料は,現在は無料。将来は会員
制にする,香りのレシピごとに課金するなどの事業モデ
ルも検討しているという。
記者発表会では同時に,同社が「ゆらぎ通信」と呼ぶ
実験コンテンツを公開した。パソコンに接続した脈波測
定装置を使って指先の脈波を30秒間測定し,測定データ
をインターネット上のサーバで処理して,外部環境の変
化への適応力などを測定するというもの。「自分でも意
識しない自分の状態を知るのに有効。作業ミスの低減に
役立てたり,相性診断に使うなどの用途を想定してい
る」(同社広報)という。脈波を測定するセンサは市販
品が使えるものの,データの解析装置は試作したばかり。
「当社はハードウエアの開発は行わない。展示会でパー
トナー企業を募って,早期のサービス開始を目指す」
(同)としている。
8)ブロードバンド通信料金、日本が最安値維持・IT
U報告
国際電気通信連合(ITU)は17日、2005年版イン
ターネット報告を発表した。ブロードバンド(高速大容
量)通信料金の値下げの動きが世界に広がるなか、日本
が最安値を維持。日本での最も安い契約例は毎秒100キ
ロビットの通信容量当たり7セント(約8円)、1カ月当
たりでは9ドル2セント(約1000円)だった。
ブロードバンド料金の世界平均は毎秒100キロビット
当たり69.58ドルと、日本の994倍。最も高いミャンマー
は1247.5ドル。
日本のブロードバンド契約者は04年末で1910万人。中
国は国連貿易開発会議(UNCTAD)の報告でデジタ
ル加入者線(DSL)契約者だけを計上し1694万人とし
ていたが、ITU報告ではケーブル経由の契約も含め25
79万人。日本を追い越したとしている。
普及率では日本は人口100人当たり14.9人で昨年の8位
から13位に後退。首位を保つ韓国の24.9人と差がついた。
ITUは国連世界情報社会サミットにあわせて同報告を
発表した。
【2005.11.16】コンテンツビジネスNEWS
1)期待の携帯新規参入キャリア「BBモバイル」77.9%
メール転送サービスを提供するアイシェアは11月16日、
携帯電話事業における新規参入キャリアに関する意識調
査の結果を発表した。それによると、新規参入キャリア
ではBBモバイルに期待を寄せる回答者が77.9%と最も多
く、イー・モバイル(16.5%)とアイビーモバイル(5.
6%)を大きく引き離した。
調査は2005年11月11日~14日にかけて、同社サービスの
ユーザー1280人を対象にアンケートを実施したもの。
既存・新規を合わせた場合、期待するキャリアはDoCoMo
(24.8%)、au(22.8%)、BBモバイル(14.1%)の順
に並んだ。
既存キャリアの満足度について尋ねたところ、au(86.6
%)、DoCoMo(73.3%)、Vodafone(57.2%)の順となり、
2005年6月の調査と同じ結果になった。しかし3キャリア
とも、定額制や家族割引などのサービス向上によって、
ユーザーの満足度は上昇している。
キャリアに期待する部分については、「月額基本料金の
値下げ」「通話料金の定額化」「パケット料金の値下
げ」など、機種本体以外の値下げを期待する人が74.9%
に達した。またキャリア別にみると、「デザイン」を期
待する人がauは7.6%、DoCoMoが4.0%だったのに対し、
BBモバイルは1.6%だった。「ユーザーはBBモバイルに、
デザイン性よりも安さを求めていることが明白である」
またナンバー・ポータビリティの認知度も89.9%と高ま
っており、電話番号を変えないで移行できるなら、「a
u」を利用するという回答者が最も多く、40.1%にのぼ
った。次いで、BBモバイル(18.5%)とDoCoMo(17.8
%)が追随した。
■関連情報
・アイシェアのWebサイト http://www.ishare1.com/
2)ボーダフォン日本法人、携帯電話回線を貸し出しへ
ボーダフォン日本法人のビル・モロー社長は16日記者
会見し、来年夏にも携帯電話回線を他社に貸し出す考え
を明らかにした。インターネット接続業者やシステム構
築会社、ケーブルテレビ会社など約30社と交渉中で、2
年以内に約10社に貸し出す方針。通信網の有効活用を進
め、収益を確保するほか、異業種と手を組むことで顧客
基盤を広げる狙いがある。
このほど携帯電話市場への参入が認められたソフトバ
ンク、イー・アクセス、アイピーモバイルについては
「3年は我々の驚異にならないだろう」と指摘、「少な
くとも1社と(回線貸し出しの)交渉をしている」と述
べた。
3)NHK、語学番組などネット配信・受信料負担者優遇策に
NHKは16日、受信料を払った人への優遇策を検討す
る一環で、過去に放送した番組の一部をインターネット
で28日から会員制で無料配信すると発表した。配信する
のは「ビジネス英会話」などの語学番組や名作ドラマ。
利用者の反応などを見極めたうえで、検討中の優遇施策
に盛り込む。
番組関連情報を楽しめるネット会員向けサービスとし
て、募集キャンペーンに伴い期間限定で配信する。会員
登録は無料。会員登録情報をもとに、受信料を払ってい
ない人にはNHKが電話などで支払いを要請してもかま
わないと承諾することが登録条件という。
ラジオ番組の「ビジネス英会話」24回、「基礎英語
2」24回、ドラマ「君の名は」三話など。テレビ番組の
「自然のアルバム」やニュースの動画素材、料理レシピ
などの番組関連情報も期間限定で配信する。
4)WOWOWの9月中間期、経常益8億7300万の黒字
WOWOWが16日発表した2005年9月中間期の連結決
算は、経常損益が8億7300万円の黒字(前年同期は2億23
00万円の赤字)だった。受信機が必要なアナログ放送に
比べ、加入者獲得コストが少ないデジタルの加入を推進
したことが寄与した。サッカーの大型番組が今期はなく、
関連費用が減ったことも利益を押し上げた。
売上高は前年同期比2%増の320億200万円。9月末の加
入者は4%減の241万件だったが、視聴料がアナログより
高いデジタルの加入比率が29%と約9ポイント上昇し増
収に貢献した。加入者獲得を従来の家電量販店からカス
タマーセンター経由などに改めたことが奏功し、平均獲
得コストは約8700円と1割強減った。
06年3月期通期は経常利益が前期比40%減の16億円、
売上高は3%増の656億円になる見通し。
5)ヤプログ!、コンテンツ連動型とタイアップ型の広
告サービス
GMOインターネットは11月15日、同社グループ会社のGMO
アフィリエイト、まぐクリックと連携し、ブログ・サー
ビス「ヤプログ!」上で広告サービスを開始したと発表
した。
RSS検索技術を利用したコンテンツ連動型の「コンテン
ツマッチアド」と、ブログとタイアップした「チャンネ
ルタイアップアド」を展開する。
前者は、GMOインターネットのRSS検索技術「RSS Feed M
e!」を採用。ブログ記事がフィードするRSSの情報を解
析し、その内容と関連性の高い広告をブログに優先的に
掲載する。後者は特定の商品/サービスとタイアップし
たブログを作成し、ユーザーの参加を促すことで口コミ
による宣伝効果を狙う。
「いずれもニッチ商品を販売する企業に精度の高い広告
機会を提供し、ヤプログ!ユーザーの大半を占める20~3
5歳女性層に対し、効果的な広告配信を可能にする」(G
MOインターネット)。なお、ヤプログ!のユニーク・
ユーザー数は現在約408万人、月1回以上ブログを更新す
るアクティブ・ユーザー数は約13万6000人、ページ・ビ
ューは1億回という。
GMOインターネットがサービスの制作/運営を手掛け、G
MOアフィリエイトが広告配信エンジンの提供、まぐクリ
ックが広告商品の企画/販売を担当する。3社では今後
「JUGEM」「AutoPage」などのブログ・サービスでも、
同様の広告サービスを展開していく予定。
■関連情報
・GMOインターネットのWebサイト http://www.gmo.jp/
6)ブックオフ,古書や中古CDのネット販売サイトを来
秋までに開設
古書店を全国展開するブックオフコーポレーション
(本部:神奈川県相模原市,社長:坂本孝氏)は2005年
11月15日,古書や中古CDのインターネット販売事業に進
出すると発表した。2006年9月までに販売サイトを開設
する。事業の立ち上げに向けて,今後5億円を投資する
計画だ。2008年度には10億円の売り上げを見込む。
7)JCBとDCがフィッシング対策に自動ソフト導入
ディーシー(DC)カードとジェーシービー(JC
B)は金融機関などのサイトに見せ掛けて個人情報をだ
まし取る「フィッシング」対策としてセキュアブレイン
(東京・千代田)のソフト「フィッシュウォール」を採
用する。新ソフトを導入しておけば、問題のないサイト
であるかどうか自動的に確認できる。
個人顧客はカード会社のホームページから新ソフトを
無料でダウンロードできる。以後、ホームページにアク
セスした場合、本物であれば緑色の信号が点灯する。D
Cは12月、JCBは1月から導入する。
8)「Yahoo! Shopping」に商品のレビュー情報などを
共有できるコミュニティ機能
米Yahoo!は米国時間11月15日に,同社オンライン・シ
ョッピング・サイト「Yahoo! Shopping」のコミュニテ
ィ機能「Shoposphere」と「Pick Lists」を追加したこ
とを明らかにした。いずれもベータ版を利用可能。
Pick Lists機能では,ユーザーはYahoo! Shoppingで
提供している900万点におよぶ品目から気に入った商品
の情報を,パーソナル化したページにまとめて保存する
ことができる。リストのページにタイトル,註釈,レビ
ュー,感想などを加えることも可能。他のユーザーが作
成したPick Listsにコメントを載せたり,Pick Listsの
RSSフィードを利用したりできる。また,ソーシャル・
ネットワーキングとブログを組み合わせた「Yahoo! 36
0」とも連携する。
Shoposphere機能は,Yahoo! Shoppingのユーザーが作
成したPick Listsから情報を収集する。これにより
「人々が自信を持って勧める商品を手軽に検索,閲覧,
購入できる」(Yahoo!社)。
携帯電話からYahoo! Shoppingにアクセスして価格な
どを比較できる機能「Mobile Shopping」(ベータ版)
も追加した。
そのほか,Yahoo! Shoppingでは検索機能を強化し,
インタフェースの向上を図った。また,クーポン券やリ
ベート付き,送料無料といった特典は各商品の横に提示
するようにした
9)米Google、誰でも無償で情報登録できるデータベー
ス「Google Base」公開
米Googleは11月15日(現地時間)、データベース・サー
ビス「Google Base」を一般公開した。Google Baseは求
人や商品などの情報を誰でも無償で登録し、検索できる
サービス。10月末に、試験運用が開始されていることが
明らかになっており、新聞の一行広告などを置き換える
サービスとして注目を集めていた。
現在Google Baseに登録できる情報のカテゴリーは、授
業のスケジュール(Course Schedules)、イベント(Ev
ents and Activities)、仕事(Jobs)、ニュースと記
事(News and Articles)、プロフィール(People Prof
iles)、製品(Products)、レシピ(Recipes)、参照
記事(Reference Articles)、レビュー(Reviews)、
サービス(Services)、車(Vehicles)、求人広告(Wa
nted Ads)。
【2005.11.15】コンテンツビジネスNEWS
1)本人だけ使える、携帯向け音楽ファイルの保存サー
ビス
インフォコムと同社グループ会社のコンピュータシティ
は11月14日、パソコンから音楽ファイルなどのアップ
ロードを受け付け、特定の携帯電話機へダウンロード提
供する会員制サービス「MYUTA」を開始したと発表した。
当面無料で提供する。
サービス専用Webサイト(http://www.myuta.jp/
)で会
員登録を受け付けたのち、アクセスキーと専用ソフトを
配布。同ソフトを通じ、会員1人あたり最大150Mバイト
まで音楽ファイルのアップロードを受け付ける。またダ
ウンロード提供時は、アクセスキーと携帯電話機の固有
キーにより個人認証を行う。
本人以外のダウンロードを許可しないため、「著作権法
上で認められている私的複製の領域内のサービスとして
位置づけられる」(同社)という。
パソコンの対応OSはWindows 2000/XP。対応する携帯電
話機は、「W11H」などauの第3世代携帯電話機20機種。
対応する音楽ファイル形式はWMAとMP3。
今後、対応する携帯電話機やファイル形式を増やしてい
く。テキスト/静止画/動画ファイルといったコンテン
ツにも対応し、ビジネス・シーンでの利用も見込むとい
う。さらに将来的にはサービスを有料化し、提供するフ
ァイル保存容量を650Mバイトまで拡張するとしている。
■関連情報
・インフォコム http://www.infocom.co.jp/
・コンピュータシティ http://www.ccity.co.jp/
2)携帯電話「au」,3Gサービスの累積契約者数が2000
万件を突破
KDDIと沖縄セルラー電話は2005年11月15日,両社が提
供する携帯電話サービス「au」において,第3世代移動
通信(3G)サービスの累積契約者数が11月13日に2000万
件を突破したと発表した。2002年4月1日のサービス開始
から,約3年7カ月で2000万件に達した。au全体の累積契
約者数は10月末時点で2093万9000件であり,auの約95%
のユーザーが3Gサービスを利用していることになる。
なお,ほかの携帯電話事業者の3Gサービスの累積契約
者数をみると,10月末時点でNTTドコモが1758万4400件,
ボーダフォンが189万4900件である。
3)デジタルラジオ開始、来秋に延期・文化放送社長
文化放送の佐藤重喜社長は15日の記者会見で、2006年
春に予定していた地上デジタルラジオの放送開始が秋ま
で遅れる可能性があると語った。ラジオ各社が出資する
チャンネル運営会社の設立作業と受信機搭載の携帯電話
の開発が遅れているためで、「聴取者にアピールするた
め(十分な準備をして)インパクトのあるサービスを出
したい」としている。
4)証券ネット口座、250万突破へ・専業5社月内に
インターネット専業証券大手5社の口座数が急拡大し
ている。株式相場の活況に加え、各社が携帯電話による
新サービスなどを拡充していることを受け、合計口座数
は11月中にも250万を超える見通しだ。売買高の急増に
伴いシステム障害も頻発しており、各社は対応を急いで
いる。
大手5社(イー・トレード、楽天、松井、マネック
ス・ビーンズ、カブドットコム)合計の口座数は2003年
末に100万を超え、今年6月に200万に達した。8月以降の
相場上昇で口座数拡大に弾みが付き、10月末は238万300
0と前年同期に比べて61%増加。11月に入りペースが加
速している。
5)米Smarter.com,日本版と中国版の比較ショッピン
グ・サイトを開設
米Smarter.comは,日本と中国の消費者を対象とした
比較ショッピング・サイト「Smarter.co.jp」と「Smart
er.com.cn」を開設した。同社が米国時間11月14日に発
表した。「世界でもっともネット・ユーザー数の多い3
市場(米国,中国,日本)で検索サービスを提供する最
初の比較シッピング・サイトとなる」(同社)。
日本版と中国版の比較ショッピング・サイトは,両国
におけるeコマースの発展度を反映して異なったものに
なっている。
日本版のSmarter.co.jpでは,国内の主要小売り業者
が提供するファッションとアパレル,ベビー用品,家
具・インテリア,食品とドリンク,ペット,楽器,家電,
スポーツ用品などの価格を比較して購入することができ
る。
中国版のSmarter.com.cnは,最大手の小売業者が提供
するコンピュータ,家電,携帯電話の比較購入が可能と
なっている。
6)米Google、Web解析サービス「Google Analytics」
の無償提供を開始
米Googleは米国時間11月14日に、Web解析サービス「Goo
gle Analytics」の無償提供開始を発表した。同サービ
スは、Google社が買収した米Urchin Softwareの技術を
ベースにしたもので、オンライン・マーケティングやWe
bサイトを向上するためのパフォーマンス・データを企
業に提供する。
「企業は、Google Analyticsの情報をもとに、Webサイ
ト訪問者を引きつけるキーワード、顧客を獲得できる電
子メール広告、インターネット・ユーザーの注意を引く
Webページ設計を判断することができる」(Google社)
Google Analyticsは、キーワードの選択および入作、効
率的な電子メール・キャンペーンの特定、Webサイト設
計の最適化といったオンライン・マーケティングの各方
面の強化を支援する。
有料広告サービス「Google AdWords」との統合を図って
おり、Google AdWordsアカウントのインタフェースから
Google Analyticsにアクセス可能。キーワードとURLの
タグ付けを自動化するほか、簡単に投資収益率(ROI)
確認のためのコスト・データ抽出が行える。各オンライ
ン・マーケティング・キャンペーンの成果を追跡できる。
7)米AOL,往年の人気テレビ番組を無料でネット配信
する「In2TV」を開始へ
米Time WarnerのAmerica Online(AOL)は,米Warner
Bros. Domestic Cable Distributionと共同でブロード
バンド・ネットワーク「In2TV」を新設し,かつての人
気テレビ番組をオンデマンドでストリーミング配信する。
AOL社が米国時間11月14日に明らかにしたもの。ブロー
ドバンド・ユーザーなら,誰でも無料で視聴可能で,
サービス開始は2006年初頭を予定する。
番組はテーマ別に6つのジャンルに分けて提供し,目
当てのテレビ・シリーズを番組名や出演者など,キー
ワードやフレーズを使って検索できるようにする。また
テレビ番組以外にも,ゲーム,クイズ,人気投票,コン
テストなど,各種インタラクティブ機能を用意する。
通常のテレビ放送では,30分番組で合計8分のコマー
シャルを流すのに対し,In2TVでは約15~30秒のビデ
オ・コマーシャルを合計1~2分流すにとどめるという。
なお番組は,AOL社の新しいビデオ・フォーマット「A
OL Hi-Q」を使って配信する。AOL Hi-Qでは,AOL社が米
Kontikiと共同開発した商用グレードのピア・ツー・ピ
ア型グリッド配信ネットワークを利用するため,DVD品
質のビデオ番組を迅速かつ効率的に提供できるという。
「プラグインをインストールしたAOL Hi-Qのビデオ・プ
レーヤを使ってパソコンのモニターやテレビで,高解像
度の番組をフルスクリーンで楽しめる」(同社)
AOL社AOL Media Networks部門担当副社長のKevin Con
roy氏は,「In2TVは,ユーザーがこれまでとままったく
異なる方法でテレビ番組を試聴できる配信プラットフ
ォーム」と説明する。また,Warner Bros. Domestic Ca
ble社社長のEric Frankel氏は,「膨大な数の昔の人気
番組を新しいプラットフォームで提供することで,テレ
ビ番組の配信方法そのものに大変革を引き起こすだろ
う」と述べている。
8)米SNOCAPが音楽配信で米Warnerと提携、「4大レ
コード会社と契約」
米SNOCAPと米Warner Music Group(WMG)は米国時間11
月14日に、デジタル音楽配信に関する提携を発表した。
SNOCAP社のシステムを用いたオンライン音楽販売サービ
スで、WMG社の音楽カタログを利用可能とする。「当社
はこれで4大レコード会社すべてと契約を結ぶことにな
る」(SNOCAP社)
SNOCAP社は米Napster創設者のShawn Fanning氏が2002年
に設立した企業。オンラン音楽配信と音楽データの著作
権管理を行うためのエンド・ツー・エンド・ソリューシ
ョンを手がけている。SNOCAP社の技術を利用することで、
「著作権侵害を防ぎ、円滑に合法的なピア・ツー・ピア
(PtoP)サービスを立ち上げられる」(SNOCAP社)。
米メディアの報道(CNET News.com)によると、SNOCAP
社はすでにソニーとドイツBertelsmannの合弁会社Sony
BMG Music Entertainment、フランスVivendi Universal
傘下のUniversal Music Group、英EMI Groupと同様の提
携を結んでいる。
9)手塚プロ、携帯に「鉄腕アトム」など700作品配信
手塚プロダクション(東京・新宿)は17日、手塚治虫
氏原作の漫画全集をKDDI(au)の携帯電話に有料
配信するサービスを始める。対象は「鉄腕アトム」など
700作品に上り、漫画本として店頭で入手が難しくなっ
た作品も含まれる。大容量データ通信が可能な第3世代
携帯電話向けサービスとして、コミック作品の2次利用
を狙う。
サービス名は「手塚治虫マンガノムシ」。第1弾とし
て「鉄腕アトム」「ブラック・ジャック」「ブッダ」な
ど40作品を配信する。
10)NTTデータとマイクロソフト,OfficeとIP電話を連
動させたVoIPソリューションを発表
NTTデータとマイクロソフトは11月15日,NTTデータの
CTI/CRM製品「VOISTAGE」とMicrosoft Officeを連携さ
せたVoIPソリューションを発表した。2006年4月から販
売を開始する。
両社が開発したソリューションは,Microsoft Office
Live Communications Server 2005 (LCS 2005)とVOIST
AGEのCRMアプリケーション,VoIPゲートウエイ機能を連
携させたもの。OfficeアプリケーションとIP電話を連動
させることで,電話の発着信にかかわる業務の効率化で
きるという。
具体的には,Microsoft Office Excelで保存した携帯
電話の番号や,Internet ExplorerなどのWebブラウザに
表示されている電話番号をクリックするだけで電話発信
できる機能などを備えている。また,VOISTAGEの音声認
識機能とLCSのプレゼンス管理機能を連携させることも
可能。発信者が発声した人名や製品名などのキーワード
を自動認識し,在籍中の担当者に転送する仕組みなどを
実現できるという。
ネットワーク構成は,企業内ネットワークのSIPプロ
キシとしてLCS 2005を利用し,外部ネットワークにはNT
T東西地域会社の光IP電話サービス「ひかり電話ビジネ
スタイプ」やNTTコミュニケーションズのIP電話サービ
ス「.Phone IP Centrex」を使用する。これらのサービ
スと企業内ネットワークをVOISTAGEが接続する形になっ
ている。
価格は,VOISTAGEのマルチメディアカードが190万円,
LCSのStandard Edition(5クライアント・ライセンスを
含む)が21万9000円(いずれも税別)。別途,IP電話料
金が必要。両社では,今年度の売り上げとして10億円を
見込んでいる。
【2005.11.14】コンテンツビジネスNEWS
1)KCCSと竹中工務店、オフィスビル向けワイヤレス環
境最適化サービス
京セラコミュニケーションシステム(KCCS)と竹中工務
店は2005年11月11日、オフィスビル向けのワイヤレス環
境最適化サービスを開発したと発表した。電波の混信や
干渉による通信品質の低下や、無線化によるセキュリテ
ィ低下を防ぐ。同日から販売を開始した。
KCCSが持つワイヤレス通信品質診断システムを使った測
定・電波最適化設計・シミュレーションの各技術と、竹
中工務店が持つ各種電波シールド材料と利用技術、電波
環境設計技術を軸として共同開発した。
サービスでは、KCCSが無線LAN通信品質・携帯電話通話
品質の評価・ワイヤレス環境の最適化コンサルテーショ
ンを、竹中工務店が電波環境整備を提供。オフィス内で
の無線LANやモバイルセントレックスサービス導入時の
不具合を解決し、セキュリティを確保する。
2)ネットビレッジ、米携帯コンテンツ市場に本格参入
ネットビレッジ(本社:東京都渋谷区)は2005年11月11
日、米国のモバイルインターネット関連企業UI Magicと
資本参加を含む業務提携で合意したと発表した。UIMagi
cは携帯電話事業者向けにコンテンツやソフトを提供し
ている新進企業で、同社を通じて米国の携帯電話コンテ
ンツ市場に本格参入する。
ネットビレッジは日本と中国で展開している携帯コンテ
ンツをUI Magicの営業ネットワークを通じて米国に配信
する。また、米国の携帯電話事業者やコンテンツプロバ
イダー向けに、モバイルコンテンツ開発受託事業も展開
していく。業務提携の進ちょく状況にあわせて段階的に
資本参加していく予定で、出資額や米国市場での売上目
標などは公表していない。
業務提携を円滑に推進するためネットビレッジは、同社
の取締役1人をUI Magicの非常勤取締役として派遣する。
UI Magicは2005年9月設立。ソニー米国法人ワイヤレ
ス・テレコミュニケーション・カンパニーの元マーケテ
ィング担当ディレクター、雪江悟氏が代表取締役兼CEO
を務める。
3)携帯電話向け音声認識サービス、声でWebサイトに
簡単アクセス
アドバンス・メディアは11月14日、同社子会社のボイス
ドメインサービスが、携帯電話向けの音声インターネッ
ト検索サービスを提供すると発表した。「携帯電話ユー
ザーを、面倒なURL入力や検索の手間から解放する」
(同社)。11月28日より試行サービスを開始し、正式な
サービスは来年3月から提供する予定。
同サービスは、一般の携帯電話、あるいは専用ランチ
ャー・ソフトをインストールしたスマートフォンで利用
できる。携帯電話では専用サイト「vd-s.jp」にアクセ
スし、スマートフォンでは専用ランチャー・ソフトを起
動した上で、目的のサイトを表す「ボイスドメイン(企
業名・商品名・サービス名)」を発話すると、音声認識
技術によってこれがテキスト化され、目的サイトへジャ
ンプするためのURLリンクが表示される。
同サービスは、ユーザーには無料(ただし、音声通話や
パケットによるアクセス料金はユーザー負担)で提供し、
ボイスドメインを登録する企業から料金を徴収する。20
06年1月15日から、企業(広告主)の企業名・商品名・
サービス名登録を受け付ける。
同社はボイスドメイン登録数として、2006年3月期に400
0件(目標売上高5000万円)、2007年3月期に1万3000件
(同2億3400万円)を目指す。「音声による企業名・商
品名・サービス名の入力は、ユーザーが容易にアクセス
できることに加え、企業(広告主)にとっては新たな認
知度向上の手段につながる」
4)SCN,自社のCS放送チャンネルの番組をネット配信,
月額525円で約40番組提供
ソニーコミュニケーションネットワーク(SCN)は200
5年11月14日,自社のCS放送チャンネル「So-netチャン
ネル749」の番組をインターネット経由で提供する映像
配信サービス「So-netチャンネル749 BB」を,同日に開
始したと発表した。CS放送で放送中もしくは過去に放送
した韓国・台湾ドラマやドキュメンタリーなど約40番組
を,パソコン向けにVOD(ビデオ・オン・デマンド)形
式で配信する。利用者は「749chパック」(月額525円)
に加入すれば,約40番組を回数制限なしで視聴できる。
また,番組を1話ごとに購入することも可能である(視
聴期間は7日間)。番組のラインアップは1カ月ごとに入
れ替える
5)吉本興業、無料ライブの映像を有料配信・渋谷に
ホール開設
吉本興業は2006年3月、東京・渋谷に常設の無料ライ
ブホールを開く。売り出し中の若手タレントが司会を務
め、所属タレントの飛び入り参加やスクリーンを使った
大阪の自社劇場との二元中継など、従来の劇場とは違っ
た形態にする。ライブは無料だが、CS放送や携帯電話
で有料配信して収入を得る事業モデルの実験も兼ねる。
渋谷センター街のビル地下を賃借し、収容人員300人
のすり鉢状のホールを設ける。ライブは年中無休で午後
4―9時まで。司会はラップ漫才で人気の若手お笑いコン
ビ「オリエンタルラジオ」と1人コントの「ほっしゃ
ん。」が担当する。
6)GDO、「ゆとり」テーマに新ゴルフサイト
ゴルフサイト運営のゴルフダイジェスト・オンライン
(GDO)は14日、女性向け生活情報サイトを運営する
カフェグルーヴと連携して新ブランドのゴルフサイトを
開設する。GDOが主力のゴルフサイト以外に他社との
連携でテーマ別サイトを開設するのは初めて。今後も対
象者やテーマ別に新サイトを順次立ち上げ、顧客層の拡
大を図る。
「楽園ゴルフ」は「ゆとり」をテーマに雑誌風の仕立
てでゴルフの楽しみ方を紹介する。20―30代の女性を主
な対象に月間100万人の利用を見込む。
7)無料ブロードバンド放送「GyaO」でRSS配信を開始
USENとレッドクルーズ(本社:東京都港区)は2005年11
月11日、USENが運営する無料ブロードバンド放送「Gya
O」(ギャオ)の番組情報をRSSフィードで知らせるサー
ビスを開始した。レッドクルーズのRSSソリューション
で、ジャンルごとのオンエア予告を視聴者に配信する。
GyaOの計23種類の番組ジャンルから配信を受けるものを
選択して、オンエア情報などの最新情報を取得できる。
RSSリーダーをまだ使用していない視聴者向けに、ブラ
ウザーから独立した専用ツール「GyaO便利ツール」を配
布する。レッドクルーズが開発した電光掲示板型RSS
リーダー「eクルーザー」をGyaO向けにカスタマイズし
たもの。
GyaO便利ツールでは、GyaOが配信するRSSがあらかじめ
登録してあり、他のRSSも併せて登録できる。スキンに
よるデザイン変更、GyaOサイトへの直接ジャンプなど視
聴者に便利な機能も備えた。両社は今後、視聴者のニー
ズにあわせてジャンルを細分化していく計画。
■関連情報
・「GyaO」 http://www.gyao.jp/
・USEN http://www.usen.com/
8)スペースシャワーTV、ヤフーの音楽配信サービスに
番組提供
スペースシャワーネットワークは11月11日、ヤフーと音
楽配信分野で業務提携すると発表した。
両社では同日より、スペースシャワーネットワークが運
営する音楽専門のテレビ放送局「スペースシャワーTV」
と、ヤフーが運営するラジオ放送形式の音楽配信サービ
ス「Yahoo!ミュージック サウンドステーション」の共
同企画「SPACE SHOWER MUSIC ISLAND」を開始した。
スペースシャワーTVの選曲を手掛けるミュージック・デ
ィレクターが制作した音楽番組を、Yahoo!ミュージック
サウンドステーションに提供。ロック専門の「ROCK CI
TY(ロック・シティ)」、レゲエ専門の「REGGAE VILLA
GE(レゲエ・ビレッジ)」、名曲専門の「VINTAGE MUSE
UM(ビンテージ・ミュージアム)」の3番組を配信して
いる。
Yahoo!ミュージック サウンドステーションは、音楽ジ
ャンルごとに番組を分類した「ジャンル」コーナーと、
制作者ごとに番組を分類した「レコメンド」コーナーを
設けており、スペースシャワーネットワークはレコメン
ド・コーナーに番組を提供している。
同コーナーには、すでにユニバーサル ミュージックな
どの大手音楽レーベルも参加しているが、スペースシャ
ワーネットワークの提供する各番組は「日本最大の音楽
専門テレビ放送局ならではの、時代の感性をリードする
ハイセンスな選曲が特徴」(同社)という。なお、ス
ペースシャワーネットワークは今後も放送と通信の融合
に向け、コンテンツ配信事業の拡大展開していくとして
いる。
■関連情報
・スペースシャワーネットワーク
http://www.spaceshower.net/
9)ヤフーがオークションの不正利用対策、データマイ
ニングを活用
ヤフーは11月14日、金融エンジニアリング・グループ
(FEG)と共同で、インターネット・オークション「Yah
oo! オークション」に新たな不正利用対策を実施すると
発表した。
データマイニングの手法を使い、同サービスを利用する
500万件以上のYahoo! JAPAN IDと、平均850万以上の出
品物データから不正利用者の行動パターンを分析/モデ
ル化する。出品物のチェックを効率化し、不正利用の検
知を容易にするという。
FEGでは、これまで金融機関などに向け、データマイニ
ングによる与信リスクモデル構築や、クレジットカード
の不正利用検知モデル構築を手掛けており、今回のYaho
o! オークションにおける対策ではその技術/ノウハウ
を応用するという。
ヤフーでは、従来から行っている専門チームによる巡回
監視や、知的財産権保護プログラムに基づく外部組織と
の情報交換、マニュアルによる詐欺行為発見/排除など
を通して取得したデータを、データマイニングに利用す
る。
また同社では、モデル化した行動パターンを参考にYaho
o! オークション上で不正を行いにくい仕組みを多重に
用意するなど、継続的に対策を実施していくとしている。
■関連情報
・金融エンジニアリング・グループ
http://www.feg.co.jp/
10) 「モバイルSuica」は1月28日午前4時から,NTTド
コモの7製品とKDDIの2製品が対応
JR東日本は,携帯電話機による電子乗車券/電子マ
ネー・サービス「モバイルSuica」を2006年1月28日午前
4時から始めると発表した。現行のSuicaカードと同じよ
うに自動改札や対応店舗での決済で利用できるほか,残
額表示やオンラインの入金が可能になる。
今回の発表では,モバイルSuicaに対応する機種も明
らかにした。具体的には,NTTドコモの「902i」シリー
ズの4機種(F902i,N902i,P902i,SH902i)と「901i
S」シリーズの3機種(N901iS,P901iS,SH901iS),KDD
Iの「W32H」「W32S」である。決済機能を持つ「おサイ
フケータイ」とSuicaは,共通の非接触ICカード機能「F
eliCa」を採用しているが,モバイルSuicaに対応する機
種は一部に限られた。例えば,NTTドコモの最新シリー
ズである902iでも,D902iとSO902iが今回のリストから
外れている。「D902iは非対応,SO902iは未定」(NTTド
コモ)だという。
KDDIのおサイフケータイは現行の2機種とも対応する
ことになるが,W32Sについては「新バージョンへの対応
が必要になる」としている。その理由についてKDDIでは
「JR東日本が定める自動改札機の通過性能基準を一部満
たせない」ことを挙げており,JR東日本の基準が厳しか
ったことがうかがえる。KDDIは,W32Sの具体的な対応策
について「今のところ決まっていない」(KDDI)という。
ボーダフォンのおサイフケータイは今のところ「703S
Hf」だけだが,今回は名前が挙がっていない。
【2005.11.10】コンテンツビジネスNEWS
1)米APと米CBSがニュース・ビデオのオンライン配信
でそれぞれ米MS,米AOLと提携
米Microsoftのインターネット事業MSNとニュース配信
大手の米Associated Press(AP)は米国時間11月9日に,
オンラインのニュース・ビデオ配信に関する提携を発表
した。「AP Online Video Network」を共同で開発し,A
P会員にWebサイト用ニュース・ビデオを配信する。
AP Online Video Networkでは,カスタム・ブランド
のビデオ・プレーヤ,AP社のデイリー・ニュース・ビデ
オを提供する。広告を差し込み,広告収入は配分する。
2006年第1四半期にサービスを開始する予定。当初は1
日当たり約50本のビデオ・クリップを配信する。MSN社
はビデオ・プレーヤなどの技術提供と広告販売を担当す
る。コンテンツの編集権はAP社が所有する。
また,米CBS Digital Mediaと米Time Warner傘下の米
America Online(AOL)も同様の提携を結んだことを同
日発表した。AOL社のニュース・サイト「AOL News」を
通じて,CBS Digital Media社のニュース・メディアWeb
サイト「CBSNews.com」の最新ニュース・ビデオとニ
ュース記事を配信する。
2)テリー伊藤、ビデオPodcastで“タブーなき笑い”
を配信!
2005年11月9日、プロデューサーのテリー伊藤氏が新iPo
dユーザーに狙いを定め、お笑い専門のコンテンツ配信
サイト「お笑いデジタルコンテンツ研究所」を立ち上げ
ると発表した。この事業に参画するのは、ライブドア系
のコンテンツ制作会社ブロードバンド・ピクチャーズと、
テリー氏が社長を務めるロコモーション、そして映像プ
ロデュース会社のレッドライスメディウムの3社。配信
開始は11月下旬を予定しており、先着10万人は無料で試
聴できる。配信する再のビデオフォーマットやビット
レート、著作権管理、1話当たりのコンテンツ料金など
は現在検討中だという。
3)WOWOW、ホリプロやディスクガレージと音楽映像コ
ンテンツ会社を設立
WOWOW、ホリプロ、ディスクガレージは、コンサート・
イベントなど音楽関連デジタル映像コンテンツの事業を
手掛ける新会社を設立した。3社が11月10日に明らかに
したもの。
社名は「WHDエンタテインメント」。資本金は1億5000万
円。出資比率はWOWOWが36%、ホリプロが32%、ディス
クガレージが32%。代表取締役会長にはWOWOW代表取締
役社長の廣瀬敏雄氏が就任した。また代表取締役CEOに
ホリプロ代表取締役副会長の堀一貴氏が、代表取締役CS
Oにはディスクガレージ代表取締役社長の中西健夫氏が
就いた。
合弁会社設立を立案したのはWOWOW。同社は最近のデジ
タル放送普及や、コンテンツ提供方法の多様化に対応し、
中長期的には衛星放送に限らないエンタテインメント専
門のコンテンツ・プロバイダとして事業を改編していく
方針。現在は特に音楽映像コンテンツの権利確保に力を
入れており、その一環としてホリプロやディスクガレー
ジと協議を進めてきたという。
新会社では、アーティストの育成やイベント開催を通じ
て音楽映像コンテンツに関する各種権利を独自調達、開
発。それらを各種メディア向けに運用する。具体的には、
衛星放送をはじめ、地上放送、ブロードバンド・イン
ターネット、携帯電話向けインターネット、IPテレビ放
送、DVD/CDパッケージ関連の事業者を顧客に見込むと
いう。営業開始は2006年1月を予定する。
4)エレファントデザイン,インターネットを使った商
品開発支援サービスを提供
エレファントデザイン(本社東京)は,メーカーの商品
開発担当者向けに,新たなサービス「空想SELF」を2005
年11月11日から提供する。これは,同社が運営するWeb
サイト「空想生活」を利用したもので,利用者はこの
サービスを通じて,製品の仕様を検証できる。
具体的には,まず利用者は,製品コンセプトやデザイ
ン案を同Webサイト上に掲載。それを基に,アンケート
機能を使って消費者のニーズを募って仕様を検証する。
その会社が持つ技術の新用途を開発するのにも役立つ。
そのコンセプトが消費者から支持されれば,生産/販売
できる。
事前に需要予測ができるため,初期投資や販売機会の
損失,在庫リスクなどを抑えられるという。複数のデザ
イン案を提示し,消費者の反応を調査すれば,購買決定
要因となる仕様を抽出できる。さらに,消費者をセグメ
ント化して分析する機能も備える。
5)総務省の無線ブロードバンド研究会、最終報告書案
をまとめる
総務省は11月11日、国内の無線ブロードバンド普及推進
について検討する「ワイヤレスブロードバンド推進研究
会」の第9回会合を開催した。約1年間にわたり議論して
きた結果を踏まえ、総務省が作成した最終報告書案を提
出した。
同研究会では、国内の無線通信のあり方を検討するため、
2004年11月に議論がスタート。一般の利用者が無線サー
ビスを使う用途ごとに、細かく無線通信技術を洗い出し、
今後導入が予想される様々な無線技術を検討してきた。
報告書には、2005年4月から無線ブロードバンドの利用
形態ごとに設置した作業班の成果を反映させた。例えば、
自宅や外出先などの用途では、「第3世代高度化システ
ム」、「第4世代携帯電話システム」、WiMAXなどの「広
帯域移動無線アクセス」などが検討システムとして盛り
込まれた。
6)スカパー・モバイルが本格始動,動画配信を足がか
りに携帯電話向け事業推進
スカイパーフェクト・コミュニケーションズが携帯電
話機向けのコンテンツ配信事業を強化している。子会社
のスカパー・モバイル(本社:東京都渋谷区,社長:山
崎宇充氏)を通じて,まず2005年12月中に有料の携帯電
話機向けサッカー専門サイトを開設し,国内や海外の試
合の動画配信を開始する。これを皮切りに,スポーツや
ニュース,アニメといった多様なジャンルの携帯電話機
向け動画配信サイトを順次開設する方針である。
スカパー・モバイルは,これらの携帯電話機向けサイ
トで当面,スカイパーフェクトの自社チャンネル
(「パーフェクト チョイス」のうちの7チャンネル)で
放送した映像などを配信する見通しだ。将来的には,ほ
かの放送事業者と提携してスカイパーフェクトのチャン
ネル以外の映像も配信対象にすることを目指す。このよ
うに携帯電話機で視聴できる映像のラインアップを増や
し,収入拡大につなげる狙いである。
さらにスカパー・モバイルは,将来的には映像配信事
業だけにとどまらず,携帯電話機向けの広告・マーケテ
ィング事業や認証・課金代行事業にも乗り出す方針だ。
例えば,ほかの放送事業者などを対象に,携帯電話機向
けサイトの制作受託事業や運用代行事業を手掛けること
を想定している。
7)グーグル、「パーソナライズド検索」の日本語版を
提供開始
グーグルは2005年11月11日、「パーソナライズド検
索」の日本語版を開始した。ユーザーの検索履歴をもと
に、検索結果を最適化するサービス。
利用開始当初はあまり変化はみられないが、検索回数
が重なると、例えばIT関連の調べもの多くをする人に対
してはIT関連のWebページを上位に、金融関連の調べも
のを多くする人には金融関連のWebページを上位に表示
するようになる。
検索履歴の管理機能を備え、ユーザーが過去に入力し
た検索キーワードを時系列に一覧表示したり、カレン
ダーから特定の日の検索結果を表示できる。また検索結
果からアクセスしたWebサイトを、ブックマークとして
保存する機能も備える。なお履歴はユーザーの好みに応
じて自由に削除できる。
同社のアカウントを取得し、専用ページからログイン
することで利用できる。なお、アカウントは新規作成
ページで取得できる。
Ajax ベースの技術を採用しており、正常な動作にはJ
avaScript、Cookieなどが必要。対応WebブラウザはMicr
osoft Internet Explorer 4.0以降、 MozillaとFirefox
の全バージョン、Netscape 6.0以降、Safari 1.2以降、
Opera 7以降。
グーグルは11月4日にも、利用者が編集可能なポータ
ル・サイト「パーソナライズドホームページ」の日本語
版を開始するなど、米国本社と連携してアカウントを利
用したサービスを拡充している。