父の状態は横ばい。
良いときは病院の帰りにファミレスに寄れるぐらい元気だし、
悪いときは失神まではいかないまでも
意識レベルが半分ぐらいになってしまって
話しかけても反応が鈍いのです。
要は、低血圧のためにガーっと血圧が下がってしまうと
失神してしまいます。
そのタイミングが、
たいてい食事のあとだったり
立っている時だったり
ずっと座っている時だったり。
寝ている時以外は常に危険なのです。
横になっていると血圧が100以上あり、
起き上がると70以下。
なので、家族としては横になっていてほしいんだけど、
本人としては状態が良い時は起き上がりたいし
食事のあとは少し座っていたいわけです。
通院日だったのでさっき病院に連れて行ってきたんだけど、
主治医のくそじじいは全く私たちに寄り添ってくれず
「ずっと寝ていなくてはダメだ。
食事も寝ながら。
病院にくる時には普通の車椅子ではなく
リクライニングので来るように。
でないと状態が悪すぎて診察ができない。」と。
「本人が、寝ててくれないんです」と言うと
「それは家族がしっかり説得して」と。
もちろん説得はしているけど、
父は「このまま倒れて死んでも構わない」と言って
頑として自分の考えを押し通すのに、
いったいどうすればいいというの?
「リクライニングの車椅子は、
うちの車には乗せられないです」というと、
「そんなことは私は知らない。
向こうで看護師と相談して」と・・・。
本当に頭に来た。
なので
「先生がその状態になったら、
ずっと死ぬまで寝たままでいますか?」と質問した。
そしたら
「そんなイラつく質問はしないでください。
向こうで看護師から話を聞いて」だって。
悔しくて悔しくて・・・
別室では看護師さんが少しフォローしてくれたけど、
私のその一言のせいでその後に看護師さんたちが
先生から八つ当たりされたのもあって
「ああいうことを先生に言っても仕方ないから・・・」と
チクリと言われてしまってますます腹がたちました。
なので隣の先生に聞こえるように
「(老人介護は)家族のことや生活環境のことも含めて
考えてくれるのが治療じゃないんですか?
さっきの対応は失礼ですよね!!｣と大きな声で訴えました。
その後また診察室でそのくそじじいと話をしたんだけど
「この状態ではうちのクリニックでは診れないので
どこか入院できる病院をさがしたほうがいい」と言われ、
「そういう病院はどこにあるんですか?」と聞くと
「それはこちらでもわからないから自分で探して」と
言われてしまった・・・
いつも優しく声をかけてくれる別の看護師さんが、
気を使っていくつかの大きな病院の資料を持って
お会計の時に来てくれました。
優しく話を聞いてくれて、思わず泣いてしまった・・・
涙が出始めたら、もう止められなくなってしまって。
その看護師さんも
「私や他の看護師たちも、
みんな親がいるのでお気持ち分かります」と言ってくれて、
流石に自分の病院の先生のことを
悪く言えないのだろうけど、
くそじじいの対応を申し訳なく思ってくれているのが
わかりました。
そしてさっき、母と話をして「我が家の方針」を決めました。
父は前から
「倒れたら、そのままにしてくれていいから。
そのまま逝ってもかまわないから」と言っています。
ショートステイも行きたくなくて、
行くことを考えるとイヤでイヤで鬱状態になってしまう。
なので、全て父の気持ちを尊重し、
今までどおり好きにさせてあげることにしました。
具合が悪くて寝ていたいならそうすれば良いし、
調子が良いなら車椅子もなく歩いていいし、
それで倒れても自分の責任だし、
万が一そのまま亡くなっても
それは寿命だと考えることにします。
くそじじいは、
「長生きしてほしいなら寝ているように説得しろ。
説得できないのは家族の責任。
家族が病気を何もわかっていないからいけないんだ。」と
そう思っているようだったけど、
80を過ぎている父が
この先何年かをずっと寝たきりで過ごすことに
何の意味があるんだろうか。
本人が、それを望むのならばそうしてあげる。
でも、父がそれを望んでいないんだから、
それをする必要は無いはず。
これは、我が家の究極の決断だけれど、
決断した今はとてもスッキリしています。
さっきまで頭を抱えて「最悪の状態だね」と言っていてた母も、
笑顔になりました。
これでいい。
常識的にはダメでも・・・我が家はこれでいい。
お風呂も禁止でずっと入れなかった父だけど、お風呂だって入れてあげたいな～
医療って何なんでしょうね。
寿命って何なんでしょうね。
