ある日の事でした、kool の友人 J が突拍子も無いことを言い出しました。




J : 「kool さん夏に向けて体を鍛えなおしませんか?」




kool : 「は?」




J : 「フィットネスクラブなんて生ぬるい環境ではなく、男の体を作りに行きませんか?」




kool : 「は?」




J は昨年よりタップダンスを一緒にやらないかと誘ってきていたのですが、さすがにタップダンスは・・・・


J : 「一緒に限界を見つめましょうよ!」


kool : 「具体的にはどんな事するんですか?」


J : 「ボディービルですハート


kool : 「ボ・・ボ・・・ボディービル?」


 


J : 「3ケ月ビッシリと鍛えれば体が変わりますよ。腹筋も割れるし、Tシャツもメチャ似合う男の体を手に入れるチャンスです。」


kool : 「ホントですか?」


J : 「amaさん惚れ直しますよ、女性が抱かれたいと思う体をGETしましょう!!」


kool : 「惚れ直す?抱かれたい?」


 


こうして不純な動機だけを抱え、kool はボディービルを始めることになりました。


まぁボディービルって言っても、最初は腹筋や背筋等が中心でベンチプレスなんて全くやらせてもらえないんですが、これが楽しい。


自分の本当の限界迄力を搾り出す事って普通に生きてたらないですよね。


初めて行った時は、そこで練習している人々がチラチラと自分の体を鏡で確認する様が恥ずかしく思えたのですが、今では自分もチラチラ見ちゃいます・・・・


もちろんamaにも相談しました。


kool : 「・・・・・と言う訳で体鍛えようと思うねん。」


ama : 「運動は良いと思うで、ama大賛成!」


kool : 「しっかり鍛えて、夏までに男の良い体をGETそして・・・・・抱いてやる!」


ama : 「・・・・・」


 


kool 男38才、夏の決意です。






ama と復活後はお互い落ち着いた良い付き合いが出来ていたと思います。




確かにつまらない嘘を付いたり、色恋営業めいた事をしたり普通だと許容出来ない事も多いのですが、それを補って余りある程amaの愛情はkoolに届いていました。




俺がamaを信じな誰が信じるねん、周り全員がamaを疑っても俺だけは信じようとすら思い始めてました。(ちょっと、病的かな?




 




そんな5月のある日の事でした。




ama : 「最近携帯の調子が悪いねん、明日前の店の同僚(SU)とランチした後、携帯を買いに行ってくる。」




kool : 「そっか、俺は明日新宿で打合せやから夕方くらいに電話するわ」




ama : 「お仕事頑張ってね~」




 




翌日・・・打合せまで少し時間の空いたkoolは新宿のビッグカメラに時間つぶしに行きました、目的は週末にamaと探して見つからなかったジューサーです。店内のエスカレーターで上の階に向かっている時にふと携帯コーナーを見るとamaらしき女の子がカウンターに座りで携帯を契約している様子でした。「amaや!運命感じる~」と近づいて行った時に気付きました。amaの隣にはあの金持ちオヤジが座っていったのです。




 




koolはそれ以上近づけませんでした。(なんでやろ?)




ただ、頭が真っ白になり、気が付けば普通にジューサーを買っていました。(ここらへんの記憶は全く有りません・・・)




 




打合せの時間が近づき、koolは打合せ場所に向かいました。




その打合せももちろん全く頭に入りません。先方を出たときamaより着信が、




ama : 「打合せ終わった?amaは買い物終わった!」




kool : 「今、どこ?」




ama : 「新宿やで」




聞くとkoolの現在地から100m程の所にいるとの事だったので、合流しタクシーでama宅に向かいました。




ama : 「どうしたん?打合せでトラブッた?元気ないやん。」




kool : 「俺さっきビックカメラでama見かけたで」




ama : 「え?何で声掛けてくれへんかったん?」




kool : 「声掛けてよかったんか?」




ama : 「全然いいよ。なんで?」




kool : 「隣にオッサン座っとったやろ?」




ama : 「見間違いやわ」




ama はあくまでしらばっくれます。




koolは分かってるんです、時間的にもamaとオッサンの間に何もないであろう事も。そしてamaが必死で嘘を突き通そうとしている事も。




その後、なぜそんな事を言ったのか覚えてないんですけど・・・




kool : 「もうええわ、何も見なかった事にしたる。その意味を良く考えろ。」




ama : 「・・・」




amaは泣きながら、土下座してきました。




kool : 「そんなん要らん。ただ、良く今日のことを考えろ」




 




ama はもう変わらないのかな?




 




kool : 「もうこれで最後にしよう。頑張って2人で傷つけあって山を乗り越えるのは。もしこの先、一回でもこういう事があったら、無条件で別れよう。それでいいか?」




ama : 「・・・・」




ama : 「ごめんなさい。」




kool : 「それでいいな。」




ama : 「・・・はい」




 




正直amaに失望しました。




でもこれが最後です。




もう一回だけamaを信じてみます。(なぜそう思うのかは説明できませんが・・・・)






その日から、2人は元の生活に戻りました。




 




平日は一日おきにamaの家に泊まり、土曜日は2人で昼過ぎまでガン寝。起きるとコン太の散歩がてら買出しに行き2人で朝食(昼食?)を作って食べ、そのまま昼寝に突入・・・19:00位に再度起きて支度をし新宿や渋谷に飲みに行く感じです。日曜日の定番は、amaの三線レッスン(最近始めたんです)、ゴルフの練習→買い物(主に服)→晩飯→健康ランド(スイミング→お風呂→マッサージ)。




 




ama と過ごす時間が今まで以上に充実しています。




 




2人とも今まで別れ話は沢山しましたが、今回ほど別れをリアルに感じた事がなかった事もあり2人で穏やかに時を過せる喜びや有り難味を実感しました。




 




こんな日が続いていけば、必ず2人は結ばれるんだろうなと思いました。




 




今の気持ちを大切に、焦らず弛まず2人で歩幅を合わせて進んで行きます。




 




幸せな日々です