(あー。もう八時だし。見たいドラマ、あったのにな。)
パソコンに向かって、私は小さくため息をついた。
目の前には中途半端にしかできていない仕事。
つくづく仕事の出来ない自分に嫌気が差す。
「お先でーす」
聞こえた声に、反射的に挨拶を返す。
「お疲れさまでーす」
顔はパソコンに向かったままだ。
「まだ、頑張るの?」
「え?」
顔を上げるとそこには、隣の部の向井さん。
二つ上の先輩。
「あ…、なんか、煮詰まっちゃって…」
「ふーん。・・・それ急ぎ?」
「あ、いえ。まだ、時間はあるんですけど」
不意に向井さんが笑顔を見せた。
「じゃ、今日はそこまで。飲み行こ」
「へ?」
「あんまり根詰めると、出来るものも出来なくなるよ」
そういって、私の耳元に顔を近づける。
「下で待ってるから」
軽く手を振って、ドアを出て行く。
突然の出来事に呆然とする私。
…とりあえずパソコン落とさなきゃ。
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というわけで今日仕事中にしてた妄想。笑
妄想です。妄想。向井さんゴメンナサイ。
あ、実際には八時のドラマに間に合うようにギリギリに帰りましたけどw