楽しいレイキヒーリング
手をかざす、または直接相手の体に手を置いて、生命エネルギー「レイキ」を流し込むという考え方・実践である[6]。施術中に「天使の竪琴」という楽器を体の上で演奏することもある[6]。その効果としては、生命力の活性化を図り[5]、生体内のエネルギー・バランスを調整し[5]、自然治癒力を高めるとされる[2]。毎日、臼井による「五戒」(招福の秘法・万病の霊薬であるとされる)を唱え、自分の心身を磨いて、自分も周りの人も幸福を増進することを目的とするという。西洋のニューエイジでかなり人気があった[6]。一般に心身を治療する技法(ヒーリング)と認識されている[7]。創始者の臼井甕男が設立した「臼井靈氣療法学会」という名前からも、臼井が療法と認識していたことが分かるが、単に「療法」と見なすか、「療法以上のもの」「単なる療法ではない」とするかは意見が分かれる[7]。レイキを療法とするか、そうではないとするかには、法律との兼ね合いも関係している[7]。多くのレイキ関係者は、アチューンメント(伝授)[9]という儀式でエネルギーのより効率的な回路となり、誰でもできるようになる、儀式を受ける側の知識やトレーニングは不要としており、これがレイキの特異な点となっている[7][6]。アチューンメントはセミナーの形式で行われることが多く、有料であり、レベルが上がるほど高額になる。自分自身に施すこともでき、アチューンメントの段階を踏めば遠隔治療も可能とされている[6]。レイキ関係者は、レイキはあらゆる療法と併用可能であり、マイナス面はないと主張している[7]。現在、「レイキ」として知られる民間療法は、臼井甕男(1865年 - 1926年)が始めた臼井霊気療法(臼井靈氣療法)(霊気)が海外で独自に発展・簡略化したものである[5]。「霊気」は臼井甕男によって約100年前に日本で誕生し、臼井の弟子・林忠次郎(1879年 - 1940年)から日系アメリカ人ハワヨ・タカタ(1900年 - 1980年)に伝えられ、タカタによってアメリカに伝わり、彼女とその弟子によって「レイキ」として普及した[7]。西洋では臼井が弟子の系統を林に、林がタカタに与えたと信じられているが、証拠はない[6]。海外に後継者を得たことで、世界中に急速に広まった[7]。(一方日本での霊術は、戦後GHQに禁止されたことで、おおよそ終焉している[3])。ただし、起源に関しては、バーバラ・レイのように、レイキは古代から存在するという意見もあり、古代チベットあるいは古代インドを起源とする意見も少なくない(バーバラ・レイは文化人類学者であったとされるが、この論の根拠は不明である)[7]。この場合、臼井は再発見者または中興の祖とされる[7]。海外では、レイキは宇宙のエネルギーであり、臼井より以前、古代から存在する(古代の方が現在より優れており、徐々に廃れていった)という説が主流である[7]。(キリスト教圏には、神が直接作った最古の人間アダムが最も優れており、人類は時間経過と共に徐々に弱体化している、つまり、古いものほど純粋であり優れているという考え方がある)。古代より普遍的に存在するとする立場では、レイキは釈迦やイエスが行った癒しと関連付けられる[7]。チベット仏教の影響を受け、チャクラの概念を導入してレイキを改造した者もいる[6]。とはいえ、ニューエイジや一部のレイキにみられる虹色と7つのチャクラを関連付ける考えは、伝統的なものではなく、近代神智学のチャールズ・ウェブスター・レッドビータ(1854年 - 1934年)が20世紀に新しく考案したものである[10]。現在では、様々な流派が誕生しており、新しい技術や色々な考え方が加えられつつあり、さらに多様化してきている[11]。海外に普及したレイキは日本では「西洋レイキ」とも呼ばれる[11]。早稲田大学の平野直子は、レイキの歩みを見ていくと、「霊気療法」「REIKI」「レイキ」はそれぞれの地域・時期に特有のディテールや強調点を持っており、また各々のなかですら多様なバリエーションが存在する、と指摘している[12]。レイキはどの時代・地域においても、普及や維持の中心になるような組織を早くに失ってしまっており、中心的存在の不在が、多様性を生んだと考えられるという。その一方、レイキは常に、近代科学による心身観を問題化する言説のなかにあり、ある程度の同一性も維持されている