通常の学校生活が
始まって
案の定
私は友達を作ることができなかった

毎日1人で机に向かって
教室の移動も
休み時間も1人

数日後
何度か話しかけてくれる子は
1人いた
でも仲良くなれることはなく
結果私は1人だった

友達を作れない自分が
とても恥ずかしいと思った
恥ずかしくて
姉にもそれを言えなかった

学校なんて全然楽しくなかった

そんな折
家庭訪問の時期がきて
先生が黒板に
校区の地図を貼り出した
先生は
「自分の家にシール貼っといて」
そう言って教室を出て行った

みんなが一斉に
シールを貼りに行く
私も園の場所に
自分の名前が書かれた
シールを貼った

席に戻ると
1人の男子が
ニヤニヤしながら近寄ってきた
そして私に
「お前学園の子なん？」と
大きな声で聞いてきた

そやったらなんやねん！と
心の中で思いながら
私は正面を向いたまま
無言でその場をやり過ごした

その子が私に
どんな意図があって
それを聞いてきたのかは
わからない

でも当時の私には
あのニヤニヤした顔が
人をバカにしている
顔にしか見えなかった

園に帰って
姉にその事を話した
すると姉は
「そいつ誰やねん！」と
怒り口調で言った

そして
「まっちゃん友達できたん？」
と姉に聞かれ
「まだ。。。」
「え！！！1人も？」
「うん。。。」

姉はとても驚いていた

昔から社交的で
誰とでもすぐに仲良くなれる
姉からすれば
(なんでまだ友達できてないの？)
と思うのも無理はない

すると
翌日から姉が
休み時間になると
私の教室に
自分の友達達も連れて
私の様子を
見に来てくれるようになった

休み時間のたびに
「まっちゃん！」と言って
超ミニスカートの
茶髪で真っ赤な口紅を塗った
上級生が教室にやってくる

はっきり言って
中学1年生の子からすれば
怖い以外にない。。。

私に嫌味を言った
男子も顔が引き攣っていた

そしてそれを機に
急に私に話しかけてくる女子
そして私の姉が誰なのか
噂が回ったのか
全然知らないクラスの女子までもが
私に声をかけてくるようになった

だけど
私は思っていた
この子達は
私ではなく
姉の妹である私に
興味があるのだと。。。

第2章-[55]友達