本書は五項目にまとめられているので、台湾入門書としてはわかりやすいかなと思います。
昨年末の発売なので情報も新しい。
・多様性を尊重する台湾
・一党支配下の政治的抑圧
・人権問題の争点化
・大陸中国との交流拡大と民主化
・アイデンティティをめぐる摩擦
"中国との距離感"を軸に展開され、台湾の人たちにとって"中国"の意味とは?を丁寧に検証した内容になっています。
総統選が終わった今だから、様々な角度から(予想)を読み返すのもいいと思います。

大学教授でもある著者は"在籍している学生たちにとっても、わかりやすく、かつ思考を深める手掛かりになるように執筆した"とあるように、台湾を知る最初の一歩になると思いました。