1枚の絵を描いて、そこにストーリーが感じられたなら
それは絵として勝ちである。それが価値である。 韻を踏んだYO!
可愛い女の子キャラを描いたとして、見た人が「嫁にしたい」と思ったならば
そこにはもうストーリーが出来上がっているということだ。
普通はちょっとやそっとの絵ではそこまで思い入れが発生することは無い。
ちょっとやそっとじゃない上手さが必要である。
服装だったりポーズだったり表情だったりが上手いということ。
勿論背景があればさらに良い。
まぁこれは芸術家や写真家も考える事で、その作品に想いを込めるというのは
ただ「すきだ」ではなく「なぜこうなっているのか」というストーリーを込めている。
写真なんて、同じ被写体を同じアングルで撮っても違いは出せる。
葬式の風景を露出過多で明るく白っぽく撮るか、逆に露出不足で暗く撮るか。
それだけでも、良い葬式だったか、呪われそうな葬式だったかという印象になる。
観た人にストーリーを与えるのである。
漫画のキャラクターは自動的にストーリーが付いてくるので
見た目以外の情報が多く愛されやすい。
逆に、不人気スタートでも、展開次第でファン急増なんてこともある。
そんなわけで、この絵も面白くないのだけど
例えばこれは三兄弟ですよと一言付け加えると
なんとなくストーリーが浮かぶ人もおられよう。
上から順にCoolな長男、ふわっとした次男、オレ様三男に見えるかもしれない。
例えばさらに好物の情報も加えてみる。
長男はニンジンやセロリなどを味付けもせずにポリポリしがち
次男は和菓子が大好き
三男は無限にポテチとフライドポテトを食べるジャガイモ男子とか。
いや、もしかするとこれは異母兄弟と再婚相手の連れ子で末っ子を巡るBLに発展する可能性もあるだろうか。
ありませんけどね。そうはさせませんけどね。
長男、おしゃれなバーに居そうですけど、実は農家。野菜大好き。イモ虫はちょっと苦手。
次男、プログラマーなのに格闘ゲーム好きが高じて各種格闘技術を体得。しかし体は硬いので、かかと落としのような大技に憧れる。
三男、バンドマンなのにポテチで油っぽくなった手でギターを弾く。本人曰く「弦が錆びなくていい」。
これで少しは愛着が湧くだろうか。