ネットで少額から株式の取引ができるようになり、

株式取引が一般化して久しいですね。

アベノミクスによる株高で、貯金を株式投資にまわされる方も増えています。


株式投資で成功すれば手元のお金が増えるわけですが、

失敗すればお金を失います。

手軽になった株式投資ですが、やはりリスクのあるものですので理解した上で行いましょう。


そこで、税理士である筆者が“株式投資の基本”についてお伝えします。



■株式投資で儲ける仕組み



株式投資で利益がでるのは、

買った株式の値段が買った時よりも上った時に売却すればその差益が儲けとなります。

売却しないと実際の利益にはなりません。


500円で買った株を501円の時に売却しても1円の利益にしかなりませんし、

売却に手数料がかかる場合はマイナスです。


まとまった利益を望むのであれば、+100円とかかなり値上がりするまで待つか、

株式数を多く持つかのどちらかです。

たとえ、1円しかあがらなくてもその株式を1万株持っていれば、1円×1万株で1万円の利益となります。




■利益の基本を知ろう



どんな株を買おうと利益は“値上がり額×持ち株数”ですので、

値上がり額が大きく動く株を買えば数株しか持っていなくても利益がでるチャンスが多いでしょうし、

値動きが活発でなくても沢山株式を買うことができるのであれば利益がでます。


前者のような値動きが活発な株は、

下がる可能性も高くリスクがあります。

後者のような安定した株は値崩れがしにくいですが数をたくさん持たないといけないため

投資にまわす資金がかなりの額になってしまいます。



■株式取引が一般化した弊害



一般の人も株式取引を行うようになった近年では、

その会社の業績を見て長く保有する人ばかりではなく、

値動きだけを見て短期売買を繰り返すという人も増えました。つまり、

理論や経営状況だけではなく情報や気配で株式の値段が動くようになってしまっています。


逆にいうと、

会社の財務状況はよくないのに「これからこの会社儲かるのでは?」と一般の方が思うような情報で、

一瞬その会社の株価が高騰し、

その高騰ぶりを見て何も知らない人が株を買いさらに値上がりするというようなことが起こっています。


株の値上がり事由には、“決算状況がよく財務的に見て配当が多くなる”など以外に、

上記のような根拠のない瞬発的なものもあるため注意が必要です。



■投資する銘柄の選び方



まずは株式に投資する金額の上限を決めましょう。

それからその資金内で買える株を探します。

毎日PCの前で値動きを見ていることができる状況でもない限り、

値動きが安定した会社を選ぶといいと思います。“株主配当”目当てで選ぶのもいいでしょうね。

利益で投資金額が膨らんでくれば、選べる株式も増えてきます。





いかがでしたか? 

“株式投資”は“貯蓄”ではなく“投資”です。

投資した金額が全額なくなることもあります。

リスクをわかった上で、

“投資金額上限をしっかり決めておく”“株を選ぶ”などしておきましょうね。





http://mmmedia.jp/2015/07/29/161501/

こちらに平成27年7月に書かせていただいた記事です。



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