大晦日に税制改正の大綱がでまして

「やな感じ」だったのですが(笑 内容もぱっとしませんでしたね。


目玉(といえるのか・・)は

結婚や出産資金の贈与非課税ですが、これも信託を利用するもので

また存命中に使わなければならず 多くの税理士が指摘しているように

あまり意味のないものになりそうです。


でもこれを商品に信託銀行はガンガン もっている顧客情報から

営業をかけていくことになるんだと思います。


教育資金贈与といい

信託業界から 多額の政治献金でもあったのかと疑ってしまいます(;´▽`A``




相続税の基礎控除が下がったのが 今年の大きな改正点ですが

「相続時に税金がかからないように」するための

特例?がいくつかでてきていますので

列挙しておきます。


「これで 相続税節税をしましょう!」と

言われるものです。





◎相続税の改正



すでに過去の税制改正で平成27年からの適用が決まっているのは

・相続税の基礎控除が下がる(6割になります)


■変わった部分


相続税の計算は、亡くなった人が残した財産(遺産)から基礎控除という税金のかからない部分を引いた残りに対して相続税率をかけて算出します。

今までは、

この「税金のかからない引ける部分(基礎控除)」が

5000万円+1000万円×相続人数」だったのですが、

平成27年1月1日以降の相続については

3000万円+600万円×相続人数」と変更になったので、

以前より4割も税金のかかる部分が増えたことになります。


具体的に計算で示すと

配偶者と子ども2人が相続人の場合は 

遺産が「5000万円+1000万円×38000万円(基礎控除)」ですので

 遺産を6800万残してなくなられても

相続税はかからなかったのですが


同じ例でも平成27年1月以降になくなると

基礎控除が4800万(3000万円+600万円×3)となるため、

6800万 - 4800万= 2000万と

基礎控除を2000万オーバーすることになってしまいますので


この2000万について

相続税がかかることになります。


この相続税に対しては 

相続税対策として下記の特例がでてきています(改正部分のみ)


■贈与税率がさがる


・1000万以~1500万の贈与について贈与税率が下がります・

  平成26年までは1000万以上は一律50% 控除額225万円

  平成27年からは

  1000から1500万以下 45% 控除額175万

  1500から3000万   50% 控除額250万

  3000万超        55% 控除額400万


■教育資金を孫に贈与しても非課税


 平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に

30歳未満の孫に教育資金に使うお金を贈与した場合1500万までは贈与税がかかりません。



手続

税務署での手続きは不要で贈与するお金を預ける金融機関に「教育資金非課税申告書」を提出します。

注意点

・教育資金非課税申告書は一枚しか提出できないので金融機関を選択する必要あり

・教育資金の支払った領収書を金融機関に提出することによって引き出しを行う。領収書提出は1年以内

・贈与を請けた人が30歳になった時に使い切っていない場合はその時点で贈与があったことになり贈与税がかかります。

・学校以外に支払われるもの(学習塾、そろばん、水泳教室など)も該当しますが学校以外に支払うものについては500万円が限度です。



■住宅取得資金の贈与が非課税




 親や祖父母から 住宅購入資金の贈与を受けても ある金額までは贈与税がかからないという特例

 一般住宅の場合平成27年12月までの住宅取得は 1,000万まで無税

 平成28年1月から28年9月までは 700万

平成28年10月から平成29年10月までは 2500万

平成29年10月から平成30年9月までは1,000万

平成30年10月から平成31年6月までは700万が無税です。




■結婚や子育ての資金を贈与しても非課税




 親や祖父母から 結婚や子育てのお金を信託により 贈与を受けても ある金額までは贈与税がかからないという特例

平成27年4月1日から平成31年3月31日までの間に

子育て資金は1,000万 結婚費用は300万の贈与であれば相続税が課税されない。

注意点

・教育資金の信託と同様、信託することが必要となってきます

・もともと 「扶養親族間による生活費等は非課税」というルールがあるので

 正直 あまり意味のない改正かと・・・。





税金の相談や節税のアドバイスなどは無料であっても

税理士の資格のない人がおこなうことは出来ません。

専門家でない人に相談をして

後で 「えっ?」とならないようご注意くださいませ。