温泉にゆっくりつかって、美味しいものを食べてなんと贅沢な旅……

旅行支援のおかげで良い思いをさせていただいている。今日出会ったホテルのフロントのお兄さんは東南アジアの青年、日本人でないこもとは発音やアクセントですぐわかる。しかしきちんと敬語も使えるし、話していても誠意が伝わる。とても気持ちの良い応対だ。

 

その青年に話しかけてみた。

すると今年で5年留学で日本に来てそのままこの仕事して、現在にいたるそうです。フロントでお客様の対応ができるのだからたいしたものだ。それに外国のお客様がきた時は英語も達者だという。でも最近は日本語は上達しますがその分英語は忘れてしまったんですよ。と笑顔で忘れてはおそらく謙遜だと思いますが……

 

 

温泉にゆっくりつかったあと、携帯でユーチューブでも見ようとWi-Fiにつなごうとする。私は昔使っていた携帯を旅行の時持ち歩く癖がある。予備携帯で写真を撮ったり、Wi-Fiが利用できるところでユーチューブを見たりする。そうすれば本来の携帯の電池が消耗が遅くなるからだ。それでWi-Fiにつなごうとしたが・・・パスワードが書いていない。そこでフロンに電話をした。例の東南アジアの彼が出た。

 

 パスワードは電話の上です。と言う。

電話の上です。と答えが返ってくる。電話の上?電話の上に壁紙が貼ってあるってこと??とキョロキョロ…?

ないな……しかし・・・それから電話機に目をやると・・・「あったあったどうもありがたとう、」

おお礼を言って受話器を置いた。そうパスワードは電話機そのものに書いてあった。フロント9番…と書かれた下に、電話するときに気づかなかった。

 

 そこで……なるほど電話の上か……これは日本語の難しさだ。あれだけ日本語の上手な彼でも「電話に書いてある。」といわずに「電話の上に書いてある。」と答えた。なぜ上と言ったのか・・・例えば「お茶はどこにありますか?」と質問されると「テーブルの上にあります。」と答える。テーブルにあります。とは言わない。テーブルの上と言われてテーブルの上に目線をあげて壁を見ることはない。テーブルをみてお茶を探す。

 

  日本語を勉強5年の彼でも、電話にかいてある。

を電話のそばにとか電話の横にとかなんらかの前置詞を探して考えたと思う。上にが適当だと判断して文章を組み立てて答えたのだろう。そう我々が当たり前として普段使っている言葉も、彼らには勉強でどれが適当かと考えながら話していると思う。

 

 そう考えると日本語って難しい。次の日彼にこのこと教えて上げたかったのですが、忙しそうだったので話せなかったが……あらためて日本語の難しさであり、しかしそれが面白さかと思う。私はそんな難しい日本語が好き。