冒頭、「小鳥の小父さん」と呼ばれる老人が、自宅で亡くなっているのが発見される。発見したのは新聞配達の人。新聞がたまっているので不審に思い、庭にまわったみたところで、縁側で倒れているところを見つけたのだ。「小鳥の小父さん」は、鳥籠を抱えていて、中には小鳥が一羽、止まり木にとまっていた。
そんなどきりとするような場面から、小川洋子さんの世界が始まる。
「小鳥の小父さん」はなぜそう呼ばれるようになったのか。
そして、小父さんのお兄さんが登場する。読者は小父さんとお兄さんの子供の頃に戻り、小父さんと一緒に真摯で穏やかな世界を体験していく。
ひっそりとした、でも確固としてぶれない生き方。
読み終わったときに
深く静かにため息をつくような小説でした。
忙しい社会に流されて、そいじゃないのにと思うことの多い世の中だけど、自分の居場所を考えさせてくれます。あの金網のくぼみのように
