ところで、
所具(しょぐ)について、そなえるところの、という意味であることは前にも書きました。
基底部 所具 表層部
ということもご理解いただけるとありがたいと思います。
表層部というのは表面的な表情や発言や行動として現れている状態を指しまして、その原動力になっているところが基底部となります。
色形が固定されているものはほとんど、基底部と表層部が固定されていることが多いようです。
絵でもイスでも彫刻でも壁でも家でも、百種類のどこかに分類することがほとんどできます。
調べる視点によっては変化があります。
たとえば今、わたしの目の前にあるイス。
イスとしては餓鬼界所具菩薩界。
イスのなかのお尻に触れる合革？は餓鬼界所具餓鬼界。
木製のフレームはすべて餓鬼界所具地獄界。
というように部分で観るとまた異なります。
画像としての全体を調べると、菩薩界所具菩薩界となります。
写真の取り方の影響で、画像全体としてはまた異なったという訳です。
音楽の場合でしたら、たとえば
・その録音全体として
・演奏者の影響を省いた楽譜的な曲それ自体として
・そのフレーズとして
という見方もありましょう。
Ａメロは餓鬼界、Bメロは畜生界、全部で人界の曲なのに、この録音は餓鬼界だね、ということになることがあります。
人の顕在意識の場合は、可能性としては瞬間瞬間にコロコロと変わる可能性があります。
善かれ悪しかれ楽しかれ苦しかれ、100種類のどこにでも変化する可能性を、すべての人がもっていると言えます。
しかし、人それぞれの生き方やクセがありますので、いくつかの状態をコロコロしている人がほとんどです。
自分が好まないと思った霊格を離れたり、好ましいと思った霊格になっていったりすることは、簡単なことではないですが、不可能とは言えません。
絶対にこうすればそうなる！という法則はないのではないか？と考えているところです。
望みやモチベーションや性質やできることできないことが、全ての人で異なっていますので、60億人いるならば60億通りの方法を考えていかないといけないかもしれません。
さて、天界を基底部とした10種類の霊格を掲載いたします。
○天界所具地獄界
一過性の悦に浸りながら自分や他人の否定に繋がる苦しみを感じているとき。
たとえば
・刹那的な楽しみに興じながらも「人生クソみたい、アイツもコイツもクソみたい」という現実が心をよぎる、グレた少年少女。
・「ウハハハハ！なんか飛べそう！」と思って30メートルもある危険なところから我が身をかえりみず飛び降りてしまう人。
・物理的に危険でスリリングな遊びに快感を得ているときに、死を感じてしまったとき。
・速度を上げてノリノリ運転中に死ぬかもしれないヒヤリ体験をした瞬間。
・相手に避妊を要求せず快楽を優先している最中に、妊娠したらどうしようと恐怖を抱く女性。
・なに不自由ない幸せな余生を送りながらも死の恐怖におののくご老人。
○天界所具餓鬼界
一過性の悦に浸りながら本能的な欲求に夢中になっている状態。
たとえば
・暴走族で暴走中の少年少女。
・うふふふふ！あはははは！脳内妄想しながら楽しく遊んでいる少女。
・夢やロマンの妄想で彩られた人生を生きている女性。
・経済的に裕福で、食事または美容またはファッションまたは性といった欲求を満足し続ける人。
・ラブラブ恋愛デートで人目をはばからずにレロレロチューしている人。
・ライブ本番中に自分が最高だと悦に浸りまくって歌い踊るアイドル。
・パーティーの主役。
・お誕生会の主役。
○天界所具畜生界
一過性の悦に浸りながら自己本意な欲求へ向かって(程度はあるけど)頭脳戦をしている状態。
たとえば
・暴走族の総長。
・ご満悦のお金持ちが目下の人に指示をしたり、自慢話をしたり、相手を自分に取り込もうとしたりというとき。
・キャバクラや高級クラブでご満悦のエリートやお金持ち。
・客受けや収入のよい時期でノリノリなファッションデザイナー、プロデューサー、作家。
○天界所具修羅界
一過性の悦に浸りながら他人に媚びへつらったり、内面的な「怒り」「怨み」「焼きもち」といったネガティブな感情を晴らそうとしているとき。
たとえば
・合コンでテンションアゲアゲなのに、隣のカップルにジェラシー燃やしているとき。興ざめして楽しさも失うと餓鬼界所具修羅界や畜生界所具修羅界にドボン。
・性的な快楽をもって異性から金品を得ようとしているとき。
・ウハハハハー！ヤレー！と暴言や暴力で他人や動物を傷つけることを楽しんでいる人。
・美食や美容やお酒に酔しれながら他人を小バカにしている人。
・酒の席で楽しみながらも、上司におべっかを使う部下。
○天界所具人界
一過性の悦に浸りながら、自他の楽しい世界を維持しようと努めているとき。
たとえば
・楽しんでやってる飲み会の幹事。
・楽しんでやってるパーティーの司会者。
・みんなの安全走行に気を配りながら運転を楽しむ走り屋。
・ラブラブ恋愛デートでお相手の反応や希望を確認しながら楽しんでいるとき。
・乗っている人たちにも、周りの車両にも安全快適マナーグッドを心がけつつ、運転を楽しんでいるとき。
・人格者のお金持ち。
・家族旅行を自分が心から楽しみながら、みんなも楽しめるように考えて動いているお父さんお母さん。
○天界所具天界
一過性の悦に我を忘れているとき。
たとえば
・狂乱の宴。
・リーグ戦 優勝 直後の祝勝会。
・大好きなアーティストのコンサートで絶頂の興奮状態。
・ラブラブで身も心も満たされまくっているとき。
・ママに抱かれて美味しいおっぱい飲んでる赤ちゃん。
・何でも買ってくれる親と、たくさんのおもちゃと、美味しいお菓子に囲まれて幸せな幼児。
・結婚式の花嫁。
・業績アップで鼻高々の部長。
・子や孫に囲まれて幸せ満喫の余生。
○天界所具声聞界
一過性の悦に浸りながら自他のために持論を説いたり、克己のために学んでいたりする人。
たとえば
・祝賀会でありがたい蘊蓄をたれている博士。
・授賞式で記念スピーチをしている学術的な賞の受賞者。
・テレビ出演に浮かれながら学説を話す先生。
・できること分かることに心から満足しつつ、もっともっと学ぼうとしている子供や大人。
・成功体験を悦に入りながら語る人。
○天界所具縁覚界
一過性の悦のなかで何かを覚った喜びに包まれているとき。
たとえば、
・娘のピアノ発表会にご満悦で、演奏を聴きながらしみじみと子育ての喜びを噛みしめている親。
・5000メートルを超える山に登頂した喜びの中で自然界を克服したかのような瞑想状態にある登山家。
・コンクールで金賞を取った喜びのなか、音楽の素晴らしさに打たれている中高生。
・お山での身体的な修行を終えた喜びの中で、自分を超えた何かとの一体感を感じている修行者。
○天界所具菩薩界
一過性の喜びに包まれながら、他人のために役立つことをしている状態。
たとえば
・発表会やパーティーで教え子たちの成長を心から楽しみながら、あくせくと細やかな世話をしているピアノの先生。
・ボランティア活動をしている自分が大好きで、楽しみながら人の世話や清掃をしている人。
・キャバクラでモテ期を感じながら、アゲハ嬢の不遇な身の上話に感銘して「マンション買ってやるよ」と、そのときは下心ナシで人助けの思いで言ってしまう金持ちおじさん。
・旅行先でウフフアハハのノリノリで、あー！あの人にはこのお土産がいいわーっ！と真心でお土産を選んでいるとき。
○天界所具仏界
自らの成した一過性の喜びに包まれながら、自分の限界を超えた充実感を得ているとき。
たとえば、
・「巨人軍は永遠に不滅です！」のときのMR.ナガシマ。
・オリンピックの金メダリストが表彰台に立っているとき。
・「できたーっ！」と叫んだときに、自分の全世界であるママとパパから「●ちゃんすごーい！」とほめられ拍手喝采を浴びているときの、３才から４才ぐらいの幼児。
つづく。