昨日、息子が犬を飼いたいといった。
昨日というと誤解を招きやすいがこの船にはちゃんとした日付が存在している。
一日の時間は私たち家族が生まれ育った惑星の運行を基準にしている。
演出とはいえ、律儀に昼と夜の区別もある。
ランダムな気候変化もあるし、惑星で得られるような四季の変化もある。
部屋を仕切っている壁には擬似窓があり、そこからお望みの風景を眺めることができる。
窓からは時刻と気候と四季に応じた、太陽光さながらの温かい陽射しが差し込んでくる。
目覚めにはさわやかな朝日を浴びたいものだ。
機械室のような閉ざされた部屋で重苦しい目覚めはごめんだ。
話がだいぶそれてしまった。
息子の話はまた今度にしよう。