は悪くはなかった。

というか、悪いと思ってなかった。

水分は一日2リットル以上とっていたし、薬も飲み忘れなかった。排尿もあったし、体重も変わらず。

「なんとなく怠い」

そう思うまでは。

熱を図ったら、37.7度。
移植腎に腫れや痛みはないが、嫌な予感がした。
次の日の朝には熱も下がり、怠さも抜けている。
調度受診日だったのは幸いだった。


サイトメガロウイルス。

そう宣告され、またか。と思った。

こいつは夜間熱が出て怠くなる。日中はさほどでもないが。薬で低下している免疫力がますます下がるので、まずいらしい。
薬のせいてなかなかウイルスが完治しないし、薬のコントロールもあって、ながびきそうである。

クレアチニンは逆に下がっていたので少し安心したのだが。
退院後、3週間ばかりの家での生活は孤独だった。

ご飯は実家に食べにいっていたが、それ以外は一人である。

嫁と僕は実家。

2日おきくらいに車運転して、1時間のところを会いには行った。

行く度に知らないおじさんになるのはまいったが。
もうすぐ記念日。

去年はちょうど入院してしまい、記念日には同じお店でお祝いしようねっていってたけど、約束を果たせずだったので、今年はなんとか約束を守りたい。



付き合う時に、
「こんな体なんで、幸せにはできないかもしれない。それでもよかったら、俺と一緒になって欲しい」
そう言って、当時付き合っていたらしい彼氏(本人いわく遠距離になってしまい、自然消滅寸前だったとか)と別れて付き合ってくれた。

旅行とか連れて行ってあげられず。
デートもいつも近場。

でも、彼女は、自分が心を開いて話しかけたら、楽しそうに笑顔で返してくれる。

改めて振り返ってみると、そんな彼女がいてくれることが、とても幸せなんだと思う(本人に直接いうことはまずないが。あったとしても死ぬ間際に違いないだろう)。

だから記念日くらいは大切にしたいと思う。