新年度に入る前に破産関係他色々一段落しました
まず破産したテナントの件
管財人から明け渡しを受けて事実上終了しました
(決定はしてないですが)最終的な条件は
① 敷金全額で解約予告分を相殺処理
② 明け渡しまでの日割りを財団から支払い
③ 残置物をほとんど処理して貰った(ほぼ空家)
まず①に関して
ウチの契約書には「解約予告条項(6ヶ月前とか)」があって
これは本来字のごとく解約する6ヶ月前に予告するもので
更に即時解約条項(予告分を敷金で相殺で即時解約)も
その条文後に但書で続いて記載されてあるんですが
破産開始決定が出てから破産管財人によって解約されると
解約予告条項は間違いなく否認されてしまいます
従って例え敷金を何年分も預かっていても
解約予告分を支払って貰うことはできません
元々破産処理上損害金は狭く処理されることになっていて
下級審ですが「破産後の解約予告分条項は適用されない」との
判例が既に出されてます(上級審でも恐らく結論は同じ)
なので破産後に解約されると
原状回復費以外の敷金は全て管財人に持って行かれてしまいます
当然原状回復が敷金外でされれば敷金は全額回収されてしまいます
今回は管財人弁護士が選任される前にテナント代理人弁護士から
破産開始決定「前」の日付で解約通知書を頂いたので
条項の但書を直ちに適用することにして
予告分を敷金で相殺したことにしました
勿論管財人には相殺通知書を破産決定前日付で提出しました
②について
これも契約書には記載があるんですが
「解約後は明け渡しに至るまでの賃料の倍額を支払う」旨の
条項があります
しかし①と同じ理由で損害金と同じ性質の債権については
破産処理上は否認処理されることになるので
この場合通常の賃料相当額のみ財団債権から回収でき
それ以上の費用(この場合「倍額」の部分=損害金)は否認され
①と同じく劣後的破産債権となります
従って今回処理としては
債権届出書に賃料相当分の損害金としてこれを届け出ました
「倍額」の部分については債権届出はしませんでした(理由は以下)
③について
本来の破産開始決定後の解除だと「管財人の行為による解除」
になるので、その費用は優先的に財団債権から捻出されるます
しかし今回破産開始決定「前」に解約したことになったので
契約を解除したのは破産管財人でなくテナント会社本人です
ですので原則から言えば
その費用は全て劣後的な破産債権で処理されてしまいます
(破産前の本人の債務は劣後的な破産債権(=倒産原因)となります)
ところが今回管財人の弁護士さんが
殆どの什器備品を業者を連れて撤去し空家状態までにしてくれたので
オーナーの負担は
スケルトン状態にするべきクロス剥がし+クリーニング+各所小修繕
この程度で明け渡しなら大勝利と言っていいと思います
机・椅子・ロッカー膨大な書類・パソコンやら無数の什器が残されたら
その処分は途轍もない費用がかかります
結局のところ
今回は敷金全額+明け渡しまでの日割り賃料+原状回復(撤去)
で済むことになりそうなのですが
正直本当にこうなるかどうかは終結するまではわかりません
結局管財人の弁護士が最後に否認に転じてしまえば
全て意味がなくなってしまいます
なので
管財人(今回はその手足となる弁護士が来たのですが)と
上手く折衝しながら好印象のままで進めるのが肝要です
途中で管財人に回収費用が無いとかで怒ってしまったり
手続きを困難にさせるような対応をするのはマイナスです
管財人は財団債権(配当できるお金)を増やすのもそうですが
実は早く仕事を終わらせる事が一番なので
素早く解決案を提示して合意に持ち込むのがベストかと思います
今回②の「倍額」分の損害金を提出しなかったのは
管財人から
「これは届出しない方がいいかなー」という回答を得たからでして
ここは届出した所で破産債権なのでまず回収できませんし
合意処理進行の為にこの程度なら
管財人の顔を立てる意味でも敢えて届出しないことにしました
後は合意の通りにいくかどうかであって
最終的に合意の通りにいかず否認されたりとしても
それはもう諦めるしかりません
そんな感じでなんとか今回の倒産事件は一段落したのでした
因みに債権者集会は5月末とのことでした
多分出席しないかな
