シカゴ便のフライトがあったが、乗務直前に極度の緊張と手足がしびれて力が入らないという状態で相談にきた。
面接時、他の精神科的な問題所見は認められない。
いろいろと眠れるような試みをしたり、安定剤なども服用したがあまり変わらないのでやめてしまったという。
ただ、睡眠障害が続くため、どこかおかしくなっているのではないか不安だと訴える。
性格的には神経質で几帳面、対人配慮性の高い傾向がみられ、これらの症状が勤務に影響することをひどく心配する。
心理テスト(MMPI)では、神経症スコアが高い。
本例は、本人の希望もあり、国内線乗務に変えて、1ヵ月で回復した。
この例では、時差により睡眠覚醒とスケジュール障害が繰り返し起こったために生じたものと考えられる。
このような例では、訴えの中心が時差による自覚症状に集中し、時差だけが解消されれば、時差ボケとそれによって二次的に派生している心身症状は減少すると思っている点が特徴的である。