大震災から1年 | 東京散歩日記

東京散歩日記

日々の思ったこと、感動したこと、ジャンルを問わず
自分への記録として残してみたいと思います。

あの東日本大震災から1年。
やっと振り返ることができるようになりました。

1年前のあの時は、自社で最も被害の大きかった宇都宮事業所にいました。
レンズ事業の設計スタッフと会議中に突然の地震で大きく揺れました。
天井は落ちる、全てが転がり落ちて、中の惨状は凄いものでした。
生産設備はめちゃくちゃだったし、当面製品は作れないだろうと思いました。
とにかく外に飛び出し、見た光景・・・。

ここにいました。



早く帰宅しようと駅まで出たものの、当然電車は動いてなく、野宿を覚悟してたら近くのホテルが開放いただき、快くロビーに受け入れてくれました。
その後津波の情報が入り、一緒にいた同僚の実家が気仙沼で連絡が取れないとのこと。
悲痛な表情で実家と連絡を試みる同僚、一晩中それを見守る自分たち。
その時の状況は言葉に表せません。

部屋には入れず、ロビーに100名以上いたと思いますが、皆さん無言でした。
また、停電でキャンドルの明かりだけです。



キャンドルも消え、この世に暗黒など存在しないと思っていたのですが、本当にありました。
氷点下の寒さで、新聞紙を足に巻きつけてカサカサと摩る音だけが聞こえます。
その音で皆ここで生きていることを確認できました。



この時、原発はメルトダウン、津波でたくさんの方々の命が奪われ、もう夜明けはないかと思っていたところでした。
それでも陽はまた昇ります・・・。
本当に悲しい朝でした。



昨年、被災地を訪れたのも、この日起きたことをどうしてもこの目で見ておきたかったからでした。
被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。