なおりかけのRadio!! -73ページ目

メールマガジン(一部抜粋)③

「米国への不信」

今もっとも強い通貨は?と聞かれて皆さんは何と考えられるでしょうか。

財政不安を抱える米ドルや、国家の信用リスクに揺れる欧州のユーロやポンドでもなく、

もちろん震災での後遺症を抱える円でもなく、かといってリスクマネーの退避通貨である

スイスフランでもない。

 それは、先週NY先物市場で初めて1トロイオンス(=31.1035グラム)1500ドル

を突破した「金」という無国籍通貨です。リーマンショックによる米国の金融大国としての地位低下から、ドルの信認は陰り、金は高騰しました。そしてギリシャ債務問題やアイルランドの金融システム不安によるユーロ危機によりますます金は買われました。

 今回の価格高騰材料は、米国債の格付け見通しの変更とギリシャの債務再編観測です。

加えて、近年中国などの新興国は外貨準備高を外貨から金へ着々とシフトしており、

ファンド勢が売買を繰り返すのに対し、それら新興国は下がったところを買い、そのまま

保有し続けています。市場では1600ドル超もありえるとの意見もあるようですが、私個人的には、将来はともかく、少なくとも今年中にはないだろうと思っています。ひとつは、米国のQE2打ち切り後も利上げなどの引き締めは当面ないだろうという見方を、市場はすでに織り込んだ価格になっているということ。もうひとつは米経済の底力はこんなものではないということ。最近の野村証券のCMで「幾度となく立ち上がってきた日本」をうたっていますが、同じ復興という意味であれば、米国ほどよみがえってきた国もないのではないかと思います。経済的にも、自動車、ITといつの時代も世界を牽引してきました。

新しいものを生み出すパワーというカテゴリーでは、米国は最強であると思いますし、今現在抱えている問題も、必ず強力なリーダーシップを発揮するリーダーが現れ(それがオバマかは分かりませんが)終息させていくと思います。

 私は別に米国が特別好きなわけではないですし、日本の経済や政治に失望しているわけでもありません。(いや、政治にはかなり失望しています)ただ、米国には、唯一の先進超大国として、ドルという世界の基軸通貨をもつ国の責任として「力強いドル」を維持していくべき義務があると考えているだけです。米国はそれだけの利益も享受しているわけですから。中国がもう一つの超大国として台頭するかどうかに関係なく、米国は常に力強なければいけない。それが市場安定のもっとも良薬であると私は考えています。