なおりかけのRadio!! -69ページ目

メールマガジン(一部抜粋)②

  「原発対応の矛盾」

 浜岡原発の停止を管直人首相が要請しました。私は愛知県在住ですので、停止が実行されればそれなりの対応が要求される立場にいます。現在でも、東京電力圏内の方は節電をしなければならない立場に既にいらっしゃるわけですし、そのことについて不満があるわけではありません。しかしながら、「何故、浜岡だけなのか?」「何故、中電や地元自治体との事前交渉なしに要請を公にしたのか」については大きく首を傾げざるを得ません。

 まず、「何故浜岡だけなのか?」について、仙石官房副長官は「原発は堅持するが、浜岡

だけは87%の確率で大地震が起きる。他は1%以内がほとんどだ」と理由を述べています。

しかしながら、1%でも確率があるなら、他の原発も同じ対応をすべきなのではないでしょうか。今回の震災ほど「想定外」という言葉が使われたことはないと思います。(海外ではリーマン・ショック時に多用されましたが)もし、浜岡以外の原発が地震で被災し制御不能に陥った場合、政府は同じように「想定外」という言葉で片付けてしまうのではないかと危惧します。原発を安全に堅持していくならば、全ての原発においてできる限り危険の可能性を0%に近付ける努力をすべきだと思いますし、その対応を1つの原発に限って行うことは、今回の震災の教訓を全く活かしていないとしか思えません。現に、予測リスクの違う津波対策を講じた福島原発と女川原発では、大きな被災差が出ているのですから、常識から考えれば「こっちはいいが、あっちはダメ」といった対応が、根本的な危険を排除するに至らないことは十分に分かるはずではないかと思います。

 次に「何故事前交渉はなかったのか?」ですが、皆さんは経営者ですから、ビジネスの場において、事前の下準備がどれほど大切か十分すぎるほどご理解されていらっしゃると思います。交渉する組織である中電と御前崎市に何の事前相談もない状態で、こんな大きな要請をするなど、ビジネスの常識では考えられないことです。加えて、首相がこの要請の記者会見をしたのは午後7時というテレビの時間帯で言うところのゴールデンタイムであり、非常に一般視聴者の目に触れやすい時間でした。

その他様々なことも併せて推察すると、「事前に東電とは相談があり、政府と関係の薄い(かつて民主王国と言われながらも昨今民主党とのつながりが薄れている東海圏において見切りをつけ)中電がスケープゴートとして選ばれた」「首相自身のイメージを良くするため、分かりやすく耳触りのよいことを大勢の人間にアピールした」など、どうしても政治家のバックにいる官僚組織の存在や、それにぶら下がっている既得権益者の存在、それを守ろうとする政治家の存在、自身の保身だけが目的の日本国首相など、邪推としか思われない想像が頭の中で膨らみ、不信感だけが増大してしまいます。そして導き出される大きな疑問符は「この国は大丈夫なのか?」という漠然とした、底の知れない恐怖です。