2月16日~17日にかけて、京都大学霊長類研究所へ行ってきました。
そこで得たことを、今回書きたいと思います。
私がヒト以外の霊長類に興味を持ったのは、東京大学の教授、長谷川寿一先生の「進化と人間行動」という本を読んで、進化的側面からのヒトの行動に興味を持ち、ヒトを知るためにはヒトと一番近いチンパンジー、ボノボと比較をする必要があると感じたからです。ヒトは特別ではなく、自然界に生きる、いち生物であります。そして、生物としてのヒトついて、私は興味を持っています。女子校育ちの私は、特にボノボに魅力を感じました。
(ボノボとは、チンパンジーと同様にアフリカ中央部の赤道付近、コンゴ盆地に生息するチンパンジーと区別が難しいほどよく似た類人猿で、チンパンジーとの大きな違いとしては、子供の時の顔の色がチンパンジーは肌色なのに対しボノボは黒いという点と、チンパンジーの社会構造がオス中心なのに対しボノボはメス中心、そしてチンパンジーはオスとメスの体格差が大きいのに対しボノボは体格差が小さい、という点があります。「女子校育ちの私」と「メス中心の社会構造をもつ...ボノボ」が共通しているところがある、というのはこじつけですが(笑))
霊長類研究所を訪れて私はより一層「研究をする」ということに惹かれ、そしてヒト(特にヒトの行動)に対する好奇心が大きくなりました。今までは本や論文の文章のみで知っていたヒト以外の霊長類(特にチンパンジー)を、目の前で実際に見たことによって、言葉にはし切れないものを得た気がします。教授達は、私よりもはるかに博識なのにも関わらず、私の考察やこれから研究したいと思うことを、全く否定せずに、「いち研究者であるかのように」聞き、面白い、とおっしゃってくださいました。
私が研究したいことは、冷静に考えると、「だから何?」と思われるかもしれません。例えば、自閉症や発達障害はヒトがサバンナで生きていた時代、とても適応的(遺伝子を残す上で有利だった)であったから、存在する(そこには、ヒトの歴史から見て、今のような文明の発達した生活は本当に微々たる時間を言うことを踏まえて)、という話がありますが、「だから何?存在の理由が分かってなんの役に立つの?」と言われれば何も言えなくなります。「私は研究をする上で、自分が生かされている社会の役にたつことをしたい。しかし、研究をするということは、社会に貢献することができるのか?ただの自己満足、自分の知的好奇心を満たすことだけなのではないか?」。教授にその葛藤を告げたところ、「新しい情報を提供することは、間違いなく社会貢献になる。現に、あなたは大学で教授から学び、知的好奇心を満たすことができている。」とおっしゃいました。その瞬間、自分がやりたいこと、自分の将来の道が見えた気がしました。
私は、博士号を取り、いつか母校の大学で人間行動進化学を教えたいです。要するに、私が将来就きたい職業は、は大学の教授になることです。この道は、激しく険しいことではありますが、霊長類研究所に行ったことで、自分のなりたい将来がはっきり見え、覚悟を決めることができました。
今回、霊長類研究所に行くことで、研究をするということに魅了された、同じような志をもつ人と出合い、互いに刺激を貰うことができました。もちろん、自分がいかに無知であるかを実感しましたが、それを実感できたことも意味があると信じております。
これからも私に関わってくれた周囲の方々に感謝の気持ちを忘れずに、社会に貢献できる人間になりたいです。私の周囲の方々すべてに本当に感謝しております。