○ファン・アイク「アルノルフィニ夫妻の肖像」 徹底した写実主義
○ボッティチェルリ「春」
神話的幻想の装飾美
○レオナルド「聖アンナと聖母子」
天上の微笑
○ラファエルロ「小椅子の聖母子」
完璧な構成
○デェーラー「メレンコリア・I」
光と闇の世界
○ベラスケス「宮廷の侍女たち」
筆触の魔術
○レンブラント「フローラ」
明暗のなかの女神
○プーサン「サビエの女たちの略奪」 ダイナミックな群像
○フェルメール「絵画芸術」
抽象的室内空間
○ワトー「シテール島の巡礼」
描かれた演劇世界
○ゴヤ「裸体のマハ」
夢と現実の堪能美
○ドラクロワ「アルジェの女たち」
輝く色彩
補色というのは、混ぜ合わせれば黒になるような二つの色の関係のことで、色彩の組み合わせは、この補色関係の時、最も輝かしい効果を見せるというものである。
緑と赤とはお互いに補色関係にある色である。紫と黄色、オレンジと青も補色関係にある。
○ターナー「国会議事堂の火災」
火と水と空気
○クールベ「画家のアトリエ」
社会のなかの芸術家
○マネ「オランピア」 近代への序曲
クールベが「オランピア」を評した「湯上がりの後のスペードの女王」がある。つまりトランプの絵札の模様のように、明確な輪郭線と平坦な色面を持っている。
西欧の絵画は、二次元の画面に何とかして三次元の現実世界を表現しようと努力を重ねてきた。遠近法とか、明暗とか、肉付法という伝統的な技法は、その写実的な表現のために西欧絵画が生み出した武器である。
彼女の肉体のヴォリュームは、マネがことさらに強調している身体の輪郭線の見事なデッサンと、バラ色がかったクリームに輝く肌の色彩の微妙なニュアンスの変化によって的確に捉えられているのである。