君が御声に我が心開く | 数楽と音学と音楽

数楽と音学と音楽

音楽ブログのつもりが数学に侵食されてしまいました・・・。

高校時代だったと思う。
とあるコミックにこのようなタイトルがついた。
とあるコミックとはハーメルンのバイオリン弾きという、クラシックや楽器をモチーフにしたドラクエみたいな冒険マンガである。基本ギャグ満載なのだが、とてもシリアスな場面もあり好きな作品だった。

シリアスな状況で、仲間だった人が命を賭して戦い、敗れる内容だったと思う。
好きなキャラクターだったから印象に残っている。
このタイトルの語感が好きだったので、意味わからなくともずっと覚えていた。

ふと、調べてみた。
カミーユ・サン=サーンスのオペラ「サムソンとデリラ」第2幕が元ネタだとわかった。
大元は旧約聖書、士師記のようだ。
サムソンは力が強い男で、色好きで、気に入らないと数千人を殺してしまうという、とんでもない奴である。まるで日本書紀に出てくるスサノウみたい。

当然肉体も素晴らしく、褒められることは珍しくなかった。
惚れてしまう位素晴らしい肉体美だったのだろう。
しかし、デリアという女性は「あなたの声に私の心は酔いしれるの」と声について褒められたもんだから、サムソンの心はデリアに首ったけになります。

実はデリアはサムスンの今まで悪行を制裁するために、弱点を探っていたのです。
惚れた振りをして弱点を聞き出し、何度か挑戦して、髪を切ることが最大の弱点であることがわかりました。サムソンはその弱点をつかれ捕らえられ目を潰されてしまいます。

・・・あれ?予想してた展開と違うぞ?
美談じゃなかった。
話自体はまだ続きがあるのですが、それは各自調べてください。
ちょっとだけ触れると、サムソンは再び暴れて大変なことになります。

第2幕の部分だけを捉えればとても素敵な場面であり、素敵な曲です。
という訳で紹介。

ひょっとして、サン=サーンスはコミックの元ネタではなかったのか???
と、ここまで書いて思った。