おかしいと思い、車を降りて少し前を見に行った。
ずいぶん先まで渋滞は続いていた。ついに渋滞の先頭を俺は見た。
何と原因は、そこには運転者のいない車が停まっていた。
ちょうどその時、運転者が息を切らせて戻ってきた。
まったく、どこで何をしていたのだか、はた迷惑なやつだ。
俺は、思いっきり怒鳴り付けてやった。
「お前のせいで一キロも渋滞してんだぞ、このばかやろ-」
それからおもむろに自分の車に戻ろうと歩き始めた時、ふと気が付いた。
息を切らせてクルマに戻ってみると、途端に、思いっきり怒鳴り付けられた。
これを考えた人は、凄いと思う。