私は個人的には党首討論はくだらないものであり、とっととやめてしまえと思っておりますが、どうもこれはマジョリティーの意見にはならないようです。
それならば、もう少しマシにするにはどうすべきか?ということを考えてみます。
まず前提として、おそらく多くの人と私とでは現状に対する認識が違うのだと思います。
多くの人は、未だに「自民党と民主党が争っており、来る総選挙で雌雄を決する」という認識なのでしょう。
私の認識は異なります。
「麻生総理と鳩山代表の格付けはすでに終わっており、自民と民主の勝敗も固まった。
麻生自民は民主党の足を引っ張る単なる反対勢力。」
もちろん自公はマスコミや検察などを総動員して反則技をかけてくる可能性がありますから、選挙において手を抜くことはできませんが、それより厄介な敵は霞が関に陣取る化物達だと考えております。
私は今回の党首討論に点数はつけませんでした。
点数をつけても贔屓の政党に高い点数をつけるだけでしょうから意味がないと思っております。
ただ、好き嫌いを抜きにしてあえて私が点数をつけるとしたら鳩山代表40、麻生総理0、官僚100だと思っております。
理由は単純です。
皆さんが党首討論で一番印象に残ったのはどのシーンですか?
「西松の問題が国民の一番の関心事」
ではないですか?
おそらく多くの人が、この言葉に違和感を感じ反発心を抱いたと思います。
しかし、この言葉は麻生総理が言ったというよりも言わされた言葉です。
鳩山代表が西松問題に敢えて言及し、いつ切り出そうかとウズウズしていた麻生総理を討論の場に引きずり出し、この言葉を言わせたのです。
言うなれば、肉を切らせて骨を断つ。
個々の案件について評論する人もいますが、選挙のことだけを考えればこの一点だけが評価の対象です。
我々庶民はイメージが先に立ち個別の案件はほとんど見ません。
そうして、この一点だけが目立ってしまったため、より重要な天下りの問題などの議論が薄まってしまいましたし、個人的には医療介護年金も議論対象にしてほしいのですが、そういう時間もありませんでした。
結局官僚が最も得したという気がします。
鳩山代表は以前と比較して政治家としての質が確実に上がっているというところを見せることができたという点でプラス点。
麻生総理は国民感覚との乖離をさらけ出させられてしまい、本当であればマイナスとしたいところですが、加点なしの0。
本来であれば、天下りの問題などは45分かけた議論になってもおかしくないのにロクな議論にならずにすんだことから考えても官僚は損なく得のみということでプラス100。
骨と肉を切りあい党首同士は消耗しあったにもかかわらず、官僚だけが独り勝ちで面白くない。
では、面白くするためには?
1.情報公開法の改正
2.党首討論ではテーマを絞る
すぐ思いつくのはこのような感じでしょうか?
1.については第3条の開示請求権から変更しなければなりません。
税金の使い道に関しては1円に至るまで「請求されなければ公開しない」ではなく、罰則付きで公開義務を課すべきです。
個人情報に関するものまで全国民に公表する必要はないものの、国会に対しては公開すべきでしょう。
私は断片的な情報しかない状態で党首討論をしろと多くの人が言うのが理解できません。
財源の問題にしても一般会計は勿論、特別会計に至るまで全部の使途が分からなければ議論できるはずがありません。
「一休さん」の「屏風の虎を捕まえるためには虎を屏風から出してくれ」という話に似ています。
この程度まで情報が出てきてテーマを絞ればある程度マシな議論もできるのではないかと考えます。
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ちょっと補足
情報公開を義務付ける理由は、国会議員だけではなく一般の国民の監視のもとに置くという意味もあります。
そうすることにより、問題点のあぶり出しや、情報の収集がしやすくなると考えております。