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アート、音楽、デザイン、マンガ、ネット、広告、ゲーム、ビジネス。

先週の六本木アートナイトに続きアートフェア東京2009にいってきました。アートフェアは日本のギャラリーが一同に介したアートの即売会みたいな感じ。動員数は1日15,000人程を誇るアートEXPOです。すっごいたくさんの人、アート、ギャラリーがところ狭しとあってかーなり吸収できました。さすがに買ったりはしてないのですが、マーケットを肌で感じれるいいイベントだったと思います。気になった動向をまとめると下記のような感じ。

■アジア、非・東京のギャラリーの動き
ART STATEMENTS, GALLERY HANGIL, などアジアから出展のギャラリーやYOD, Cellarなど非・東京のギャラリーで中々興味深い作品が多くありました。東京の大型ギャラリーは特にパンチのない作品が多く見受けられた分、スパイシーな印象が強かったです。

■レベルの高いフォトグラフィー
VINCENT FOURNIERの作品は圧巻。Spaceというテーマの通りまるで地球以外の星のように撮影された地球。超望遠でとっていながら、全てのオブジェクトが微細に表現されていて見ていてゾクゾクする作品でした。

Massimo Vitaliも望遠ながら微細な表現手法をとってるんですが、こちらはモチーフがリゾート、海、そこで遊ぶ人々などで、さながら現代のパラダイスを表現しているかのよう。今回一番気に入ったアーティストかもしれません。

日本では勝又邦彦が良かったです。いわゆる空気系な感じ。最近人気なんだと。あとは米田知子もいいですね。

■イラストレーションとアートの境界線
質のいい作品ばかりではなく、「これはイラストレーションなのでは?」と思わせる作品も結構ありました。まさにアートバブルの状況を反映しているようで、例えば日本絵画の手法でペンギンがサッカーしているのを描いた作品やほぼ落書きに近く感じられるGEISAI受賞者ロッカクアヤコのライブペインティングが売れていく様子他、ただのゴシックイラストや、村上隆の影響からかアニメっぽいフィギュアなだけのものなど。短絡的な意図が感じられてしまいきちんとここは自分の中でも審美眼を持たねばなぁと思いました。

ただ、面白かったのがART STATEMENTに出展されていたガッチャマンがキャンバスに大きく描かれた作品。これは実際にガッチャマンのセル画を担当していた天野喜孝氏の作品で、400万円という値段がついていました。で天野喜孝氏というとFFの絵を描いた人というイメージだったのですが、元々はタツノコ出身だったんですね。コマーシャルアートの中で大きな影響力を持つ人が、作り上げたものをアートに転化しているのは上の話とは別。それは手塚治虫等がアートの文脈においてもきちんと評価されてるように村上隆へと流れていく日本のポップアートの影響源として捉えられるべきなんでしょう。

天野喜孝
http://www.amanosworld.com/
http://www.so-net.ne.jp/amano/

■00's グラフィティアート
他に良かったのは杉山卓朗という人。まだデビューまもないアーティストなので作品の値段も安かったですが、コンピューターグラフィックのような抽象的な立体を絵画として描きだしてます。この表現形式はキュビズム~抽象主義(冷たい抽象)の歴史を汲みつつ日本のガンダムに影響を受けつつ、文字(タグ)を建築のように転化させたグラフィティアーティストDELTAにも近いものを感じさせます。1983年生まれ。歴史を汲みつつ、同時代性もあり、ポップ。応援したいです。
杉山卓朗
http://www.yodgallery.com/past2008...

DELTAの作品
http://www.deltainc.nl/pages/33chi...
http://www.deltainc.nl/indexdeltai...
アートのことを理解するために、BOOKOFFとWikipediaを片手にちょっと歴史の勉強。
よーく理解できました。ということで勉強メモ。

■マティスとフォービズム
・フォーウ゛(野獣)
・色彩の革命(正確さよりも自分を表現するため色を使う / ゴッホ)
・形態に関しても自由奔放
・感覚的
・ゴッホ, ゴーギャンから影響を受けている

■ピカソとキュビズム
・形態の解放運動
・一つの視点からではなく色々な角度から見た形を一つの画面に収める
・ルネサンス以来の一点透視図法を否定
・時間、空間をゆがめている
・エジプト絵画、アフリカ彫刻、アインシュタイン相対性理論、原子物理学からの影
・形態上の極端な解体・単純化・抽象化

■ドイツ表現主義
・よりフォービズム。
・カンディンスキー, クレー, ココシュカ

■未来主義
・スピード
・躍動的、攻撃的
・軍国主義、愛国主義、無政府主義を愛する
・色彩の分割主義(黒や灰色を排除、純色を使用)

■モンドリアンと抽象主義
・キュビズムをより進化させた徹底的な抽象化
・純粋なレアリティの抽出としての絵画
・純色の使用、直角に交わる水平線と垂直線のみからなる
・Pixel Artに影響を与えそうな概念
・シュープレマティズム

■構成主義
・抽象性(非対象性・幾何学的形態)、革新性、象徴性等
・平面作品にとどまらず、立体的な作品が多いことも、特徴の1つである

■ダダイズム
・過去、現在の美的、文化的遺産の全てを否定し、破壊しようとした。
・未来主義から大きな影響を受けている。
・フォーウ゛ィズム, キュビズム等のように新しい様式、表現形式の創造を目指したものではない。
・「芸術 = 否定、破壊->何かを選択->どこかに提示するという行為」
・レディメード

■デ・キリコと形而上絵画
・形而上的 = 人やものがその本来の意味や価値を失った世界をさす
・現実的な法則性、合理性を失ったような世界
・完全に非現実な抽象的な世界ではないが、日常的な現実の世界とも異なる
・シュールレアリズムに大きく影響を与えている

■シュルレアリズム
・思考の真の働きの表現手段としての心の自動現象
・心の自動的な動き
・夢, 無意識, フロイト,
・麻薬, 催眠術, 霊媒に頼った創作活動もあった
・自動記述

■戦後のアメリカとヨーロッパ美術
◎40-50's 抽象表現主義
・本能的、原初的、心霊的な世界を追求しようとした
・抽象表現主義の代表ジャクソン・ボロックによるアクションペインティング

◎50年代半ば
・短形、立方体のような基本的な幾何学的形態のみを用いたミニマルアート
・平行する曲線などを使って視覚的ちらつき、揺れの効果を狙ったオプティカルアー
・アクション、ジェスチャー、生々しい筆の跡、熱いエネルギー等。象徴性、暗示性、情動性を排除し、純粋で冷めた客観性、抽象性と単純明快な。画面構成を志向している

◎50年代半ば ポップアート
・「ポピュラー」「はじける」のポップ
・漫画、雑誌、商品パッケージ、広告、看板、映画等
身近な大衆文化のイメージを取り込んだ
・レディメードの影響「非個性的な芸術」=>ネオ・ダダイズム
・ポップアイコンの偶像崇拝(マリリンモンロー、コカコーラ)、巨大な大衆・消費社会から吹き上げるアメリカ的なバイタリティと精神風土が背景にある
アートフェア東京2009に行ってきました。
ちょっと自分用にメモ。
よかったギャラリーとそこで取り扱ってるアーティスト。

SCAI THE BATHHOUSE
http://www.scaithebathhouse.com/ja/
- Julian OPIE

YOD Gallery
http://www.yodgallery.com/
- Takuro Sugiyama

GALLERY HANGIL
http://www.galleryhangil.com/

ART STATEMENTS
http://www.artstatements.com/
- YOSHITAKA AMANO

ZENSHI
http://www.zenshi.com/

いつき美術館
- 阪本トクロウ

その他
- 元田久治
- 糸崎公朗
- 鎌谷徹太郎
- 米田知子
- 勝又邦彦
- みとま文野
- VINCENT FOURNIER
英語もサーフィンも忘れるぐらい完全に現代アートにとりつかれてしまいました

日本の大手ギャラリーで働く高校時代の友人と久しぶりに再会し、そのまま一緒にまわった六本木アートナイト。東京芸大先端の友人(実際に作品を出展してる人も!)をたくさん紹介してもらって、すっごい面白かった!批評や、アートビジネスの構造を友人から聞きながら、作品を見てみるとなるほどなぁと思うことばかり。

ビジネスとしてのアート、投資としてのアート、という観点から考えるとむちゃくちゃ面白いです。なんというか価値の思考実験というか、ゲームというか。その価値形成のロジックを聞くと、お金持ちの嗜みとなる理由がわかります。

来週の東京ART FAIRも出かけてみようと思います。まーじすっごいはまった。ということで必読の3書を紹介して、今日は眠りにつきます。おやすみ♪

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