なんなら京橋からの帰路の電車は絶好調だった。

 

久しぶりの東京だし、どっかでぶらり途中下車でもしようかしら?なんて思うほど。

 

駒沢の駅についてホームからの階段をのぼってるときに第一波がきたけれども、まぁまぁまぁ、このくらいの波動はよくあること。

 

実際、駅を出てまだまだ余裕があったのでお気に入りのコーヒー、Mt.Rainierを買いにコンビニに立ち寄ったくらいだ。

 

ただ、セルフレジでお会計をしてる際に、大きめの第二波が。

 

ここら辺で、真面目に自分自身に問いかけた。

 

行けるか、俺?

 

何故なら家までの間にもう一つ、コンビニのすぐ裏手にあるAmazonロッカーで昨日購入していた本をピックするというタスクが残っていた。

 

一旦家に帰って再度戻ってくるか、それともここで10秒、貴重な10秒を使い、本をピックするか。

 

僕は、自分の可能性を信じて、後者を選らんだ。

 

ピックしたのは本が3冊入った袋。

 

全て小説ではないので意外とデカい。

 

ロッカーから本の入った袋を取り出したと同時に、第三波が襲来。

 

この時には、ピックした荷物をリュックに仕舞う時間さえ惜しいほど、僕は追い詰められていた。

 

大丈夫、大丈夫、これまでもこういうことは何回かあったけど、これまで全て乗り切ってこれたじゃないか・・・と自分自身を落ち着かせながら歩きだした。

 

ただ、10mほど歩いたところで身体が勝手に走り出す。

 

一般的にこういう状況ではできるだけ校門を刺激しないように、忍者のように抜き足差し足で『歩く』というのが業界のセオリーだが、そんなセオリーはまさにクソ喰らえとばかりに身体が勝手に走り出したのには驚いた。

 

多分、脳ではなく校門の方が動物的な『直感』で身体に指令をだしたんだと思う、『このままだと自宅まで持たない!』と。

 

家まで30mくらいの地点でこれまでで最大の第四波が襲ってきたので、歩きモードに変更。

 

玄関のドアを開けると同時に、自分の持てるマルチタスク能力のすべてを使い、靴を脱ぎながらリュックをおろしコートを脱ぐという行為を同時に行い、なんとか、今回もなんとかのり切った!と思いながら、トイレという天国への階段を上りだした瞬間、マグニチュード13の直下型第五波が襲来。

 

もはやここまで、無念・・・。

 

天国への階段は一気に地獄への階段になってしまったが、ここで歩みを止める訳にはいかない。

 

ただでさえ惨事なのが、ここで止まると大惨事になるので、そのままトイレへ。

 

せめてもの救いは、僕はトランクス型ではなくボクサーパンツ型の下着を愛用していたことくらいか。

 

先日の旅行前に家のパンツと靴下はすべて捨てて新調していたのでまだまだ新しいものだったけれども、原状復帰は不可と判断し、三重の袋に入れて捨てることにした。

 

ECOの神様も、今回だけは許してくれると思う。

 

その後、風呂場へ直行し、シャワーを浴びながら一人反省会。

 

いろいろと今回の事件を避けるターニングポイントはあったかもしれないが、最大のミスに気付いた。

 

家の玄関のすぐ横にはトイレがあるのだけれども、僕はヒロキくんと同棲していた時のクセで今でも2Fのトイレを使っていて、今回も1Fのトイレには目もくれず2Fに向かい、そして階段が悲劇の現場になってしまった。

 

ドアを開けた瞬間、1Fのトイレに入っていたら・・・と思いもするが、歴史に『もし』はないのが世の常。

 

一番悔しいのは家まで頑張ったのに、『家の中で』という事実が非常に悔しい。


家の中でやらかすなんて、僕か令和生まれの若者たちくらいだろう。

 

今回の件において何かしら、明日からまた元気に生きていけるポジティブな要素がないか思案したところ唯一思いついたのは、来月42歳を迎えるけれども、41歳のうちで良かった・・・ということだろうか。

 

41歳も42歳も立派な大人だが、その一歳の違いは、重い。

 

因みに僕が貴重な10秒を使ってまでAmazonロッカーから取り出した3冊の本は

 

・マンガならわかる!『日本書紀』

・神社のいろは

・神話のおへそ『日本書紀』編


 

全て『神社検定・公式テキスト』であるにも関わらず今回、神罰とも思われるような仕打ちを受けてしまい、私の信心は非常に揺らいでいます。