おそようございます。
今日は有休をもらっていたんだけど、昼前にちょっとだけ仕事しにオフィスへ。
プリンターとスキャナーがあれば自宅でやれる仕事の幅が一気に広がるのになぁ・・・。
今回のテレワーク期間、正直言うとだいぶ肩身は狭い思いをしてた。
テレワークで済む職種の人はいいけれど、テレワークで済まない職種もあるんです。
もっと言うと、本来ならテレワークでやれるかもしれないけれど、体制・業務フロー的な理由でテレワークが難しいってのもある。
今回、テレワーク期間中にちょっと話題になった日本独自の『判子文化』なんかその極みみたいなもんだろう。
自分だってそう思う。
例えば・・・そうだなぁ、ネットバンキング・システムとか。
20年前、仕事を始めた時は海外送金は全て送金依頼書に手書きで銀行情報やらを書いて、そこに社判押して銀行印押して・・・。
それがネットバンキングになった時は感動したよ。
特に過去、送金履歴のある振込先に2回目以降の振り込みをする時は凄まじくスピーディーになったし、ミスも一気に減った。
と思ってたら、いつの間にかネット上で送金依頼をかけた依頼書をプリントアウトして、社内で判子を集めて、合計4種類の関係書類も全てプリントアウトして、それをセットにして他の会社に佐川で送り!、送った先の会社でも判子が並ぶのを待ち・・・合計7個?8個?の判子が並んでから、やっとこそネット上のバンキングシステムで『承認』が押されるようなフローになった。
以前なら1-2分で依頼から承認まで行っていたのが、今だと10日くらいかかるようになった。
これはこれでミスを防ぐ意味があるんだ・・・と思いながらやっていたけれどとある時、銀行から
『エザキさん、銀行の口座番号が一桁足らないので確認してもう一度送金依頼をかけてください。』
と連絡が来た時に、『えっ!?』と思った。
そもそもは銀行口座の番号を一桁足らない状態でネット送金の処理をした僕が一番悪い(泣)
ただ、と言うことは・・・ネット送金に関して7,8人に書類が回り、判子が並ぶまで10日もかけているのに、僕以外誰もチェックをしていないんじゃないのか?
と、僕もそりゃ薄々思ってたよ。
だって、外為に全く関係ない人からしたら、英語の関係書類を見せられてもよく分かんないだろう・・・そもそも。
それまでこの判子が並ぶことには少なくとも『意味』、いや『意義』があるからと思っていたから行っていた心の支えが、なんだか雪崩のようにガラガラと崩壊。
で、問い合わせたのよ、『これ、皆さんチェックされてるんですかねぇ?』って。
その時の答えがさ、目から鱗だったな。
『書類が正しいかどうかチェックしていると言う意味の判子ではなく、決められた流れで決められた人に渡り、そして全ての判子が並んだことに意味がある。』
と。
まさに外人からしたらWhy Japaneseだろ?
外国人には到底理解できないであろう、これが日本人が美徳としている『形式美』の世界だ。
誰もチェックしてないんだったら、関係書類全部プリントアウトせずにせめて判子が並ぶぺらイチの書類だけを回せばいいんじゃないか?と思ってしまう僕は、まだこの『形式美』が理解できてないんだろうな。
社内のペーパーレス化を促進する為のマニュアルが分厚い紙の冊子で一部づつ配られる、それが日本なんだ。
僕は基本的に会社の組織や同僚のことを、実際はいかにみそクソに思っていようが絶対にブログでは悪口は書かないと決めているくらいなので、この判子が並ぶフローがダメだと言いたいわけじゃない。
言いたいのは、日本にはでもこういう会社が山ほどあるんです。
テレワークだけで仕事が回せてる半分ビジネスマン・半分タレントみたいな人がテレビやyoutubeで『テレワークで仕事が回せない奴は、仕事ができない奴だ。』みたいなコメントを見聞きすると、だいぶ心が削られてる人、世の中たくさんいると思うんだよなぁ・・・
『私だって出来るもんならテレワークでやりたいわっ!!!』って。
判子じゃないにしても、官公庁に仕事で関わってる人なら分かると思います。
だって、お役人さんたち、紙、めっちゃ好きなんだもん・・・なんでもかんでも紙ベースよ。
今回の国民への10万円給付の件でも改めて分かっただろう。
ネットシステムより紙ベースの方が申請処理が楽だって言うんだから・・・
そりゃ、こういう日本の古いシガラミに全く触らなくていい職種の人からしたら『なんでテレワークでできないの?ってか、それって意味ある?』と思うだろう。
意味があるかどうか分からないけど、人によっては意義はあるらしい。