知らない街を歩くとき、不動産屋さんの広告を見るのは楽しい。
まず、暇つぶしになる。
何かをするにあたり、僕の場合例えばそれは旅行であっても、究極のところ暇つぶしの一環なんだと思う。
旅行はお金がかかるが不動産屋の広告は、見る分にはタダなのでコスパもいい。
そして、あぁ、この街にはこのお金でこんな家に住めるんだ…この家に住むなら僕はこの部屋でヒロキくんはこの部屋、こっちの小さい部屋では民泊して副収入…と、妄想も膨らむ。
たまに同じく不動産屋さんの広告を見るのが好きという人がいる。
『俺は知らない街に行ったら必ず不動産屋の張り出し広告をみて、そのマーケットの相場をチェックするようにしている。』
と、のたまうタイプの人だ。
このタイプの人はほとんどがそのセリフを言いたいだけなのでスルーするに限る。
ここで間違えて『へー、流石っすねぇ!』と言ってしまうと、そのあとドンドン『俺の意識高い話』を聞くハメになるので注意だ。
そもそも仕事が不動産関係やデベロッパー関係ならまだしも、たいがいは『で、そのマーケットにおける相場を調べたとして、どうするの?』という人が多いのもこの類のタイプの特徴だ。
要するに、ただ言いたいだけなのです。
そんな中、なかなか見ないネクスト・レベルな物件が。
普通に返済していったら、孫の代?いや、孫の代でも全然ムリだ…
ひ孫、玄孫の代でもまだまだムリだろう。
消費税だけでいくらよ?1億8,500万?
ムリムリムリ。
広告を出してるってことは、一応広告を見て問い合わせする人がいることを期待してるんだろうが、そんな人、いる?
いるんだろうなぁ…
『すいませーん、外に張ってある18億5,000万のマンション一棟買いたいんですけどいいですか?』
こんな人が、いるんだろうなぁ…