永田町、赤坂、乃木坂と抜けて六本木のミッドタウンの近くに来たところで、フジフィルムさんのギャラリー・スペースで面白そうな写真展のサイネージが目に入ったので吸い寄せられように。
司馬遼太郎『街道をゆく』の視点
しかも、無料・・・立ち寄らない理由は、見つからない。
この写真展、ここ最近で正直一番シビれた。
小林修さんという写真家の方が、長年に渡り司馬遼太郎さんの紀行集である『街道をゆく』を中心とした司馬遼太郎の世界観を写真で表現し続けている作品展らしく、無料なのが不思議なくらい素晴らしい写真展だった。
写真撮影はNGだったけれども頂いたパンフレットに数枚の作品が掲載されているので、それらから少しでも雰囲気が伝われば・・・
そもそも・・・写真自体が抜群に綺麗だ。
そして、司馬さんの旅先での作品についてをイメージ化した写真作品なので、基本的に全ての作品に撮影場所が付記されていて、写真を眺めていると今にでもその場所に行ってみたい!と強く思わせる作品の数々。
もしなんの説明もなく写真が並べられていたら、それはただの綺麗な写真という印象で終わったのかもしれないが、作品の横に撮影場所が掲載されることによって、司馬遼太郎・街道をゆく・写真が一気にリンク、点が線で繋がるというのはまさにこういうことか。
これ、作品の横に撮影場所を記したのはスーパー・ファインプレイだと思う。
例えば、この教会での写真。
写真だけを見ると、ステンドグラス越しに光が差し込んできて綺麗な写真だなぁ・・・という感想を持つくらいだけど、そこに『黒崎教会(長崎市上黒崎町)』と入ると、これ日本?長崎か!なるほど!行ってみたいなぁ・・・って興奮してしまうのは僕くらい、か?
僕は観光地や駅構内での観光ポスターを眺めるのが好きなのだけれども、この小林さんの作品はキャッチコピーや文字を省いた究極にシンプルな最高レベルの観光ポスターと言っても過言じゃないと思う。
旅行が好きな人には、絶対刺さる写真展だと思います。
司馬遼太郎さんの『街道をゆく』の足元に落ちているゴミにたかるハエにさえ及ばないのだけれども、僕も旅行が好きでいろんな場所に行っては写真を撮って、そしてブログを書いて・・・そういうことを低い水準とはいえ長いことやっているからかもしれないけれど、会場の全ての写真が本当に刺さった。
旅先でこんな写真、撮ってみたい・・・
来週末、この小林修さんと司馬さんの『街道がゆく』の連載を担当していた方とのトークショーがあるらしい。
150名・先着順らしいけど、明日電話してみよう、、、もう遅いかな?
このレベルの写真展を無料で行うフジフィルムさん、凄いな・・・。
こういうのを見せられると業界においてのリーディング・カンパニーってやってることが全然違うよな、凄いよ。
FUJIFILM SQUARE
http://fujifilmsquare.jp/detail/1911010123.html