土門拳記念館は酒田駅から5kmちょっとの場所。

 

乗り継ぎ102分の間で歩いて往復は無理、巡回バスも電車の接続と全く関係のないフリーダムな時刻表に沿って運行されているので、迷うことなくタクシーで向かいました。

 

これはもう必要経費なので、ケチるところではありません。

 

駅から記念館までは1,750円でした。


 

あと150円出したらウィークリー翔に一泊できる。(汗)

 

谷口吉生さん設計の記念館は湖に隣接したコンクリート・ベースの素晴らしい建物でした。




 

湖の方に最初行ったら子供連れの若いお父さんがいて、足元に大量の鯉がうじゃうじゃ(笑)


 

『餌をやられてたんですか?』と聞くと『いや、餌はあげてないんですけど、ここに人が来ると餌をもらえると思った鯉たちが集まってくるみたいなんです(笑)』って。

 

それにしても集まりすぎだろ・・・(笑)

 

野生の心を失った鯉たち・・・か。

 

それでは土門拳記念館に突撃です。


 

館内の作品は基本全て土門さんが撮った写真と同じく本人が描いた絵画で、すべて写真撮影OK。


 

この時期、館内では『鬼が撮った日本』というテーマで作品が飾られているみたいです。


 

それにしても、土門拳という名前であだ名が『鬼』って・・・もはや数えダブル役満。

 

元来とても不器用な方だったらしいんだけど、その不器用さを補う根気強さで、作品の完成度には鬼のように厳しかったとのことです。

 

写真の作品を並べてもアレなので、実際興味がある人は足を運んでもらうとして、生前親交のあった友人たちのポートレイトを土門さんが撮った作品も併せて並べってあって、それだけは一部紹介したいと思います。

 

もうね、教科書の中に出てくる偉人のポートレイトでした・・・。

 

右が文豪・志賀直哉に左が版画家『世界のムナカタ』こと棟方志功。


 

新幹線の新青森駅でホームから降りてきたら、構内に代表作『二菩薩釈迦十大弟子』のレプリカがディスプレイしてあって、これ、いつか本物を見たいと思う作品の一つです。


 

そして日本民俗学のパイオニア、柳田國男。


 

僕が中学一年生の時に『風俗』という言葉を最初に知ったきっかけは、この柳田さんです。

 

なので、いわゆる現代で一般に使われる性風俗の意味での『風俗』という単語を見ると、頭の中ではこの柳田國男さんが出てきます。

 

最後の一枚は、言わずもがなの三島由紀夫。


 

これ以上にも僕が知らないだけで著名であろう人のポートレイトが多くありました。

 

別館に向かう通路を歩いていると、左手に見えるのが


 

でたっ!!!

 

土門さんと生前親しかったイサム・ノグチことノグチ・イサムさんの作品『土門さん』(笑)

 

土門拳もイサム・ノグチにかかると、こういう表現になるのか・・・。

 

館内は借景と言えるかわからないけど、周りの景色をうまく利用した構造になっていて、見てて飽きない。


 

疲れた時とか、この椅子でボケーっと座ってたい。


 

帰りも記念館のスタッフの方にタクシーを手配してもらいました。


貼れる写真の枚数の関係上、とりあえずここまで。