ふと、思い出す。
そして、もれなくいらつく。
娘を出産した時のこと。
全部をくっきりはっきりとは覚えていないけど、苛立ちすぎた感情は覚えている。
何にイラついたのかと言うと…
陣痛室?に居た時に、騒いで居たオンナが居たから。
普段経験する事のない、何とも例えがたい痛みだから痛い事に悶えたって仕方ないのかもしれない。
ただ、他にも痛いオンナどもが集められ、意思に反してひと部屋にまとめられていたのだから、1人騒がないで欲しかった。
ただ騒いでいても私は苛ついただろうけど、何よりその騒いでいる内容に苛ついたのだ。
『あぁ〜
もうダメ〜痛ぁ〜い
もうイヤぁ〜』
みたいな。
棒読みAVか?みたいな。
いや、こんなんだったっけ…。
でも、内容は変わらず薄っぺらかった。
ご主人が居たらしく、
公開弱音吐き…みたいな?
個室なら勝手にしやがれと思うけど、
他にも居たのに。
私にはひたすら耳障りな内容と声と口調だったのだろうな。
苛立って仕方なかった。
こっちも陣痛で痛くて余裕なんてなかったし、怒りの沸点までの到達があっという間だったし。
何より、これから母親になろうってオンナが、痛いからもうイヤとか言って、数名のオンナの前でテメー勝手に騒いだ事が腹立たしかった。
騒いでいたのが先に分娩に入る為に退室したからかどうだったか忘れたけど、とにかく途中で居合わせなくて済む状況になったから良かったけど、
あと少し居合わせていたら私も怒りの頂点に達して、さすがに怒鳴っていたと思う。
“うるせぇー黙れー💢
そんなに騒ぐなら妊娠しないようにして行為だけしてろ、この野郎💢”
と。何より、自分可愛いみたいなこんな身勝手なオンナが母親って、子供が不憫すぎると思ったのだと思うし、
いまでも思う。
大丈夫だったかな、あのオンナの子供…と。
子供は親を選べないもんなぁ。
親も子供を選べないけど。
親になるのに資格なんて要らないからなぁ。
産んだら自動的に親になるのだから…考えてみるとオソロシイ気がする。
だからネグレクトとか存在するのか…なんか、なんなんだろう。
世の中本当に、
なんか、
何なんだろう。
殆がネジ曲がっていて恐い。
オソロシイ。
しかし思い出しても苛つくわぁ…。