少し前のうつ状態の時、拒食になった。最初は食欲がないだけ。うつの時は思考が変なので、自分には生きる価値がない、そんな自分には食事をする権利がないと思っていた。今では意味不明だが、当時は真剣にそう思っていた。自分に罰を与えるようですごく安心して、次第に空腹が心地よくなっていた。

 そんな生活をしてると当然痩せる。鏡に映る痩せこけた自分の姿を見てとても魅力的に感じた。くびれや浮き出た筋肉と骨が美しく思えた。食事も数日に一回なので、体力というか気力がない。うつも重なり一日中寝てる。だが、お腹は空くので常に食べ物のことを考えてしまう。


 さすがに体が悲鳴をあげたのか、ある日過食をしてしまう。久しぶりの食べ物は予想以上に美味しくて嬉しかった。満腹になるとすごく安心するのだ。食べてる間は、希死念慮など不安なことを忘れられることを知った。お腹がいっぱいになるとぐっすり眠れる。それから、過食が始まった。