アダルトキッズ デイズ

アダルトキッズ デイズ

Give Me Some Truth


サッカー観戦と音楽
それと、ちょっとした日常を
出来るだけ写真を織り交ぜて
アダルトキッズな感じで
記事にしていきたいなぁと

休止明けの現在は直腸がんの闘病記バージョンになっています

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「この大きさなら取れます。少し時間が掛かりますが頑張って下さい。取れるものは全部取ってしまいましょう」

医師はそう言った。


ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ。

大腸の最も奥までカメラが入って、そこから肛門に戻りながらポリープを取っていった。

細いハサミみたいなのがニョキッと出て来てポリープを切除していく。
鮮血がほとばしると、すかさず洗濯ハサミみたいなのでその部分を止血していく。

最後のふたつが少し大きめで苦戦していた。

自分はその様子が映し出されてるモニターを眺めながら、処置をしてくれている医師にひたすら感謝していた。
と同時に、最初に見た腫瘍は確実に今日取れるものじゃないな、と脂汗を流しながら確信した。


予定をオーバーして30分程で検査は終了した。

「頑張りましたね。取れるものは全て取りました。最初の大きいのは細胞を採取して検査に出します。しかし、これはいずれにしても大きい病院で診てもらう必要があります」
「このてのものがある人は胃にもある可能性があります。連日では大変でしょうが、明後日以降にでも予約をいれて必ず検査してください」
そう言って医者は検査室を後にした。


残っていた看護師がなんとも言えない表情を見せながら言った。
「連日で大変でしょうけど明日は大丈夫ですか?早くした方が良いかと思います。予約入れられますよ」

「お願いします」
そう答えた。

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N医院は真新しく小綺麗で、
先生も若く、とても感じの良い病院だった。
予約時間通りに案内されて検査服に着替えた。

知る人ぞ知る、後ろに穴の空いているパンツ!!

検査室に移動していよいよ大腸内視鏡開始。

緊張している自分をリラックスさせようと
医師もアシスタントの看護師さんも朗らかに声を掛けてくれた。

しかし、始まって間もなくのこと。
検査室の空気があっと言う間に変わった。

それは初めての体験する検査の苦しさの中でもハッキリ感じられた。


「チアリさん、ちょっとこれを見てください!」
医師が声をかけて来た。


身体をよじってモニターに目をやると、
そこには腸の壁に張り付く赤黒くただれた丸い物体が映っていた。

腸の直径の三分の一は塞いでしまってる。

看護師さんの自分に添えている手に力が入った気がした。

「これはちょっとそのままにして先ずは一番奥まで行きます」
医師の声も確実に緊張感を持ちはじめていた。

「ああ!これはポリープです」

お粥になった米つぶみたいなのが腸の壁からピョコンと飛び出していた。

「またありました」

「ここにもありました」

「もうひとつあります」

「まだありました」

合計4個のポリープと大きい腫瘍。

検査前の話では3個までの切除料金しか話していなかったじゃん!
一体いくらになるんだろうか?
いやいや、そんなのなんとかなるよ。

それよりも、アレはどうなるんだろう?
と思うと同時に

絶・望・感 

で頭がいっぱいに…。

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検査前日に摂食制限と2Lの下剤。
腸の中をスッカラカンにして大宮へ。

大学生に頃アルバイトしていた会社が入っていた懐かしいビルを通り過ぎて病院のある方向へ。

通る道も夜な夜なお客さん達と千鳥足で歩いた賑やかな、でも昼間は閑散とした繁華街通りをわざと歩いた。

お気楽な酒席三昧の生活を送っていたので、すっかり病気に対する警戒心が緩んでいた。

(あぁお腹すいた。お昼は青葉のラーメンにしようそれから午後も休みにしたから中古レコード屋に行って…)

真夏の眩しい日差しが照りつけるなか、
界隈では中仙道祭りの準備の人達で溢れかえっていた。

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