「あっそれと、さっきの女の子が話してたんだけど、今日来てた客で、なんか女の格好をしていた客が来てたって。」
「ほんまです?。あはは。」
彼女は話をそらしました。理由は個人の事を他人にべらべらしゃべらないのが理由だったみたいです。それでも私は話を強引に持って行き、ゆうこの印象を引き出しました。
「えー、けど人それぞれですね。」
「さっきの女の子に気持ち悪くなかったって聞いたよ。」
「そんなお客さん、内心嫌じゃなかった?って。」
「そうですー?」
「そんなことはない?」
「そんなことない。」
「ふーん。」
「ふつーに綺麗やったし、そういう人の方がほんまに女子力高いんで。」
「ニューハーフ系のほうが?」
「そう。実はそういうお店に自分たまに飲みにいくんですよ。」
「この町にあるの?その手のお店。」
「あります。あります。」
「おとこのほうが女子力高い?」
「高いです。」
「けれど恥ずかしくないんだろうかね。」
「そんな格好して。」
「でも、それはそういう人なんで。」
「さっきの彼女に聞いたんだけど、すごい可愛らしい格好していたって言ってたよ。」
「そう、すごい可愛らしかったです。」
「そういう人の方がたぶん女子力高いんで。自分たちより。」
「意外に女性ってラフな格好が多いんで。」
「すごい可愛い。」
「今日は興味深い話が聞けたなー」
「ほんまです?」
「その女子力の話とか。」
「気持ち悪くて、気持ち悪くてその場から逃げたいってなるんじゃないかと。」
「けどならないって。」
「ならないですね。」
「それが不思議だなって思った。」
「ならないです。」
「逃げたくなかった?」
「逃げたくないですね。全然。」
「話聞いてて、許容というか心広いよね。」
「人それぞれの個性なんで。」
「優しいよね。」
「そうです?うふふ。」
「色々いるからねー」
「そうですよ。」
「あと彼氏に化粧させたり女装させたりする女の子がいるらしいね。」
「あー、でも自分のまわりでも女友達が、彼氏に化粧した画像なんかを見せてもらったことがあります。」
「そうなんだ。」
「意外と可愛くなる。」
「意外と?」
「そう。」
「思った以上に可愛らしくなる。」
「見せてもらった子にめちゃ可愛いやん、って。」
「彼女の服を彼氏が着たりとか?」
「そうそう。」
「そんなのありとか?」
「全然ありですね。」
「楽しんでるみたいな。」
「うん。」
「逆にそっちのほうがより仲いい感じかなって。
「めちゃ仲良く見える。」
「逆転デートとか面白いかも。」
「うんうん。おもしろそー。」
「彼女のほうが偉そうにしてね。」
「行くぞーって感じでね。うふふ。」
「楽しそう。その発想なかったわ。」
話せば話すほど会話が弾み親密度が増していきます。
楽しいひと時が過ぎて行くにつれ私はだんだんと何か言いようのない彼女に対して申し訳ない気持ちが起きてきました。
それはどっきりとはいえ、うそをついているからです。
帰る時間がきたとき、私は彼女に言いました。
「ごめんって謝らないといけない」
「うん?」
「何をです?」
「ごめんなさい」
「えっ」
「何で?何もされてないです」(笑)
「このことはこのお店の誰にも言ってほしくない」
(先ほどの女の子は別ですが・・・)
「何もされてない・・」(笑)
ボーイさんが来ました。お金を渡します。
「これが今回最後かも知れない。来るの。」
「何でです?何かしました?」
「謝る理由はうそをついてネタにしてしまった」
「どういうことです??」
私はゆうこの写真を見せました。
「え、これはさっき来てた人。。何、何?」
きつねにつままれた表情をしていました。
何を言ってるんだろうって顔をしています。
やっと気づきました。
「あー、そうなんですか?」
「うん」
「本当にわからなかった?」
「うん」
今回の企画の意図を彼女に伝えました。
彼女は心が広いです。にっこり笑って全然大丈夫って言ってくれました。
「もう、来ないなんて言わずまた来てください。あの姿で。可愛かったですも。」
(=⌒▽⌒=)
私は彼女に笑い返して店を後にしました。
私は彼女の雰囲気と優しさに男として一晩の恋をしたのかも知れません。
これで今回のお話を終わりにしますね。
何とも言えない思い出が一つ加わりました。
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右の方が今回のお話の女の子です。(^∇^)
見てくださいね!