mouillette ムエット | LIZABSTRACT

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♡ Can you feel my heart beat? ♡
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少し「プーチン大統領にインスパイアされた香水」の事から
離れて、最近香りや関連する事柄の中で
気付いたことや面白いとおもったことについて
書いてみたいと思います。


大体デパートの一階にはブランドのコスメが
入っていて、華やかなムードが漂っている。





そんな場所では
香水の香りを試す為に、
ムエットと呼ばれる紙に吹きつけて渡してくれるものだ。


一般的なムエットは1㎝くらいの幅の細長い紙で
先端が細くなっているものが多いと思う。



Diorのものが凝っている。
香水の種類によってムエットも違うようだ。














ムエットを貰うと以前はよくバッグにいれたり
手帳にはさんでおくことが多かった。
バッグを開けたときに良い香りがたつのも
うれしいもので、ふっとリラックスできる。


最近は香りのラストノートを楽しむために
厳重に「隔離」して別の匂いがつかないように
気をつけて持ち帰っている。


ムエット フランス語で綴りはmouillette。
元々「料理用語」だったようです。


料理用語であることを最近知って、
ある記憶が蘇ってきた。





まだ20代前半の頃に、
イギリスの友人の家を拠点に
近隣の国などを旅したことがあった。


朝、東京暮らしで故郷の食事ができないでいた
友人の日頃から募った思いが
朝食から炸裂する。


お陰で日本ではあまりなじみのない

家庭料理をたくさん

みせて貰った。



イギリス人って日本人のような
干物の魚のようなものを食べていたり
島国同士で共通するような食べ物があったりする。


もちろんだからといって

祖国を離れた望郷の想いを埋めることは

できないし、私も馴染んで食べるわけでは

ないものなのだけれど・・・。


イギリスって食事がおいしくないとよく言われるけれど
家庭料理はとてもおいしかった。



ハーブの使い方が上手だった。
それからナチュラルチーズの使い方も
とても参考になった。


それから様々なケーキやパイ。

終末には親戚などが手作りのお菓子を

持ちよって皆で食事を楽しんだ。




ある朝、エッグスタンドに立てた卵と
細切りのブレッドが出てきて。
どうしてこんなにパンが細切りなのか
不思議に思うと、友人が食べ方を
教えてくれた。



エッグスタンドの卵の上をスプーンですくって
少し食べてから細切りパンの先端を卵につけて
食べるのだ。

その時、はじめてエッグスタンドの意味が
わかった気がした。
これをする為には、エッグスタンドが必須アイテムになる。


ホテルの朝食などで、卵がゴロッと出てくるのは
見栄えが悪いからエッグスタンドなのかと思っていた
私だったが、ちがうのだ。






先日、ちょっと記憶を辿って
どんな光景か再現してみた。






   
































この細切りパンが おそらくmouillette ムエットなのだと
最近、気がついた。



再現してみたら、
時々エッグスタンドを使ってムエットで
ゆっくり朝食を楽しむ時間を増やそうと思った。









英国人の友人によると、学校で日本人が英語を
中学生から習うように、勉強した外国語は
フランス語なのだそうだ。



イギリスではこの細切りパンをなんと呼んでいたか
記憶にないけれど、フランスの文化がイギリスにも
影響しているのだと思う。



英国でもかつて上流階級はフランス語を話していた。
そう聞いたが、それは日本人や韓国人でも
かつては教養人の間では漢文を書いて
中国語が書けたような事と共通するのかもしれない。