光悦寺は元和元年(1615年)琳派の祖とされる本阿弥光悦が徳川家康から拝領した土地に本阿弥家の一族や工匠らが移り住み、芸術家のコミュニティとして琳派の隆盛に大きく貢献した土地です。

来年はちょうど家康から光悦がこの地を拝領してからちょうど400年目に当たるということで来年に先駆けて訪れてみました。なんだか感慨深いものがあります。

光悦の作品

個人的には「鹿下絵和歌巻」当たりが好み。

こちらでじっくりご覧いただけます
◆ Poem Scroll with Deer


大虚庵。現在の大虚庵は大正4年に建てられたもののようですが、光悦はこの大虚庵で茶の湯や茶碗づくりにふけったそうです。大虚庵を含め現在7つのお茶室があります。


三巴亭と本阿弥庵。紅葉の美しい時期に訪れたら綺麗でしょうね


ふと見かけた碑。「チャアレス エル 布利耶 碑 MONUMENT OF MR.CHARLES L.FREER」と刻まれています。

布利耶とはなんぞ?と思って調べてみるとどうやらアメリカの実業家チャールズラング・フリアの碑のようです。列車産業や製薬会社への投資で財を為した彼は度々日本を訪れ美術品を収集。現在それらの美術品はフリア美術館に収蔵されており、アメリカではボストン美術館と並ぶ世界屈指のコレクションなのだとか。


俵屋宗達による「松島図屏風」


尾形光琳による「群鶴図屏風」

こんな素晴らしい作品もフリア美術館に収蔵されているとは、一生に一度はフリア美術館に訪れたいものです。

◆ フリア美術館

光悦以降琳派は『風神雷神図』で有名な俵屋宗達、尾形光琳、乾山、江戸琳派の酒井抱一と続いていくわけですが、中でも気になるのが近代の日本画家である神坂雪佳。

琳派というと金泥銀泥を多用している印象がありますが雪佳のころともなると大分絵具も多様化してきたのでしょうか、素朴でそれでいて鮮やかな画面。


百世草より狗児。こいつが何とも可愛らしい・・・
我が国の浮世絵をはじめとする文化がヨーロッパにジャポニズムとして数多くの芸術家たちに影響を与えたことは有名ですが、フランスに『エッフェル塔三十六景』なる浮世絵があると聞いて気になって調べてみました。

$Cafe latteのブログ

『エッフェル塔三十六景』の作者はアンリ・リヴィエールというフランスの画家。彼の作風はどことなく現代のバンドデシネ(漫画)の巨匠たちを思わせます。

Exposition Henri Rivière 投稿者 BNF

そんな彼が葛飾北斎の『富嶽三十六景』に影響を受けて当時建設中であったエッフェル塔を軸として制作したのが『エッフェル塔三十六景』。エッフェル塔版の三十六景が存在したなんてちょっと驚きですよね。

日本でリヴィエールといえば『エッフェル塔三十六景』のみが取り上げられている為多少もどかしくはあるのですが今回はエッフェル塔三十六景のうち判別が可能なもの、代表的なものをチョイスしてグーグルアースで現在の姿を見てみたいと思います^^

Cafe latteのブログ
第五景、ベートーヴェン街より

パリ16区にあるRue Beethovenはプレジダン・ケネディ通りとドレセール通りとの間にございます。長さ117メートル、幅15メートルほどの小道でリヴィエールが描いた時点ではもう少し道幅があったようです。エッフェル塔とはセーヌ川を挟んで目と鼻の先。

大きな地図で見る
ドレセール通りからの眺め。残念ながらストリートビューでは手前にある階段を下りることができません…


Cafe latteのブログ
第七景、サン・ペール橋より

サン・ペール橋は現在カルーゼル橋の名で知られており、ここから見たロワイヤル橋を描いています。カルーセル橋の隣にはかのルーヴル美術館がございます。


大きな地図で見る
オルセー美術館の奥にちょっぴりエッフェル塔が顔をのぞかせているのがお分かりいただけますでしょうか。


Cafe latteのブログ
第九景、ノートルダム大聖堂より

ノートルダムの鐘楼に上ったことがないので何とも言えませんが、浮世絵に描かれている布をかけられたガーゴイルは北側の鐘楼のもので、実際には奥に見えるのはエッフェル塔ではなくサクレクール寺院が見える(ハズ)です。浮世絵では画面をダイナミックに見せるためにあえて実際ではありえない構図を作り出すことも多々あるためこれはこれでおkなのでしょう。


動画0:54あたりにうつってます。通常はエッフェル塔側を向いている頬杖をついているガーゴイルちゃんが有名なのですが、あえて構図を変えてまで布を被ったガーゴイルを選んだということはリヴィエールはこのガーゴイルが気に入っていたのでしょうか?そんな想像をしながら画面を見てみるのも面白い。

Cafe latteのブログ
構図のとおりサン・ミッシェル橋とエッフェル塔が見えるようにするためには下の画面から描かなければなりません。確かに見栄えはよくない…画家の苦心がうかがえるというものです。

$Cafe latteのブログ
第十景クリシー大通りより

パリ18区にあるクリシー通りのスタートポイント。ここからの情景を描いたものを思われます。
パリは地区によって治安がガラリと悪くなりますが、ここら辺はもうパッと見ヤバいオーラがぷんぷんしております。パリに限らずどこでもそうだとは思いますが、家賃の安いところは治安も悪いってことで^^;

大きな地図で見る
実際に少しグーグルストリートビュー上で歩いてみてほしいのですが…
セクシーショップやセックスショップの多いこと!リヴィエールが描いた手前の建物も一部セクシーショップになっております…orz

それもそのはず、クリシー通りをちょっと歩くとかの有名なムーランルージュがあるんですね~。ムーランルージュを過ぎるとセクシーショップもぱったり無くなります。

18区といえばモンマルトル!サクレクール寺院もあり、昔も今も多くのアーティストが住まう場所となっております。一度印象派の画家たちの住居めぐりなんてのもやってみたいものです。

$Cafe latteのブログ
やはりエッフェル塔は美しい。このような高層建築物は高さばかりがポイントとして取り上げられておりますが、やはり高さよりも見た目の美しさ、優美さこそ優先されるべきでしょう。
そういう意味ではスカイツリーよりも東京タワー!ソラカラちゃんよりもノッポン先輩といえましょう。

よくわからんが次回に続きます…
Cafe latteのブログ

本日はデモンズ3とそのロケ地をご紹介いたします。

前回に続き「デモンズ」とはほとんどつながりのない「デモンズ3」の紹介ですが、通常のデモンズが悪魔化する人間であるのに対し、こちらは本物の悪魔が登場いたします。

また閉鎖空間で繰り広げられる惨劇がデモンズシリーズの売りですが、本作は大聖堂が舞台。巨大な閉鎖空間と化した大聖堂内で悪魔から逃れるため脱出を図るなんて、もう涎ものですわ^^

カトリック教会もよくこの映画を作ること、また舞台装置として既存の教会の使用を許可したものだと感心します。というのもこの映画、魔女狩りが惨劇の発端として設定されており、キリスト教会の過去の過ちが無実の人々を悪魔に変えてしまったとも取れる内容で、どちらかと言えば宗教に否定的な構図です。


この映画、ゴシック建築、悪魔、ミケーレ・ソアヴィ、キース・エマーソンと私的には堪らない組み合わせの映画でございまして、ヒエロニムス・ボスの「快楽の園(Garden of the Earthy delights)」やブリューゲル(父)の「叛逆天使の墜落(The Fall of the Rebel Angels)」に描かれているようなコミカルな悪魔たちが登場します。

本作も他のデモンズシリーズと同じく「デモンズ」の名を冠しているもののつながりはございません。当初「デモンズ3」は飛行機の中で悪魔が増えていくという1&2よりもはるかにスケールの小さい作品として企画されていたようですがボツったようです。

そして新たな企画として立てられたものが「La Chiesa」こと「デモンズ3」。いやはや、ボツって本当に良かった。そのおかげで駄作が生まれずこのようなダークゴシック調の稀有なホラーが生まれたのですから…

簡単なあらすじ

魔女狩りの嵐が吹き荒れる中世のドイツである村がチュートン騎士団によって壊滅した。
悪魔崇拝者だと決めつけられたためである。更に騎士団が彼らが蘇らぬ様、遺体を埋めた穴の上に十字架で封印を施し、その上に大聖堂を建築した・・・

時代は流れ現代、あの惨劇の地には見事な大聖堂が立っていた。教会に司書として赴任したエヴァンは聖堂の地下に安置されていたバフォメットのレリーフに興味を持ちうっかり悪魔の封印を解いてしまう。


エヴァンが悪魔に取りつかれるシーン。幻想的で好きなシーンです。

エヴァンが封印をといてからというもの聖堂関係者の周囲で不可解な出来事が起き始めた。ある者は人格が邪悪になり、またある者は悪魔の幻影に恐怖した。

聖堂の世話係の男の不可解な自殺をトリガーとして大聖堂は封鎖され、訪れていた観光客ともども関係者たちは閉じ込められてしまう。この聖堂は悪魔が復活した際、聖堂内から外界に一歩も出れない様仕掛けがしてあったのだ。

聖堂に住むガス神父と世話係の娘ロッテは大聖堂の秘密を解くため、また巨大な閉鎖空間と化した大聖堂から脱出するためアレコレ頑張るのでした。


悪魔を封じ込めた教会の外観部分はブダペストにあるマーチャーシュ聖堂。
Cafe latteのブログ

聖母マリアに捧げられた大聖堂であり、内部は涙が出るくらい美しいです。
本当によくこの映画の撮影に外観部を使うことを許可したものだ…


■マーチャーシュ聖堂公式サイト

この他劇中ブダペストの大変美しい街が出てきますが、中でも夜のセーチェーニ鎖橋(一番上の写真)はため息が出るほど美しい。というのもマーチャーシャ聖堂も含め、ここらあたりは「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」として世界遺産にも登録されております。



ラストシーンの崩壊した教会はドイツハンブルグの聖ニコラス教会。

大きな地図で見る
第二次世界大戦時に空爆されその大部分を失ってしまいました。
修復の可能性はあったようですが、結局修復されず現在の形で残されたようです。
よく撮影許可取れたな…とこちらも関心してしまう。

どことなく我が国の原爆ドームと同じく戦争の悲惨な爪痕として忘れまいとするハンブルグの街の人々にとっての悲しみのモニュメントのように感じます。
辛うじて被害を免れた鐘楼では今でも毎日12時になるとカリオンの演奏が行われ美しい音色でハンブルグの街の人々に時の訪れを告げています。


聖ニコラス教会のカリヨンの自動演奏。

カリヨンとはラテン語の“四個で一組”を意味しており、15世紀ベルギー、フランダースで誕生しました。シリンダータイプのオルゴールのもとになった楽器といわれており、最も古いものは12世紀初頭に建てられたベルギーブルージュの鐘楼のようです。


ブルージュの鐘楼。脅威のメカニズムとしか言いようがない!

特にオチはないけど今回はここまで!